初外来

退院のお祝いコメント、本当にありがとうございます。

特に、同じ病気の方が順調に回復されて、プールまで解禁になったというのは嬉しいニュースです

わたしも、海に山に行けるよう頑張ります。

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さて、昨日は退院後初めての外来通院でした。

家から一歩も外に出ていないので、果たして無事に行って帰って来られるかどうか・・・・・・。

まず、服を選んで着るだけで脈が上がる気がします。

モノトーンの水玉スカートを手に取り、トップスをあれこれ組み合わせてみたけど、どうにも似合わない。

ガックリして疲れてちょっと寝ました。

体力が回復するのを待って、半ズボンとシャツで合わせたら、ガリガリな体でもなんとなく元気そうに見えたので、それに決定。

ウィッグをつけ、帽子を被り、メイクは眉毛だけを書いて、メガネをかけます。

メガネは似合わないけれど、感染予防でコンタクトが禁止されているので仕方なし。

ハッキリ言って首から上が重い。

ウィッグって疲れるんだなぁ～。

舞台で被っていた時は全然そう思わなかったけど・・・・・・。

電車にはまだ乗れないので、タクシーを呼びました。

運転手さんが暴風と小雨の中、立って待っていてくれていたのには感動しました。

「酔いやすいので平坦な道で」

とお願いしたら、平坦な道であるだけでなく、運転もとても気を使ってくれました。

勝手知ったる病院に着くと、すぐ採血室へ。

8本のところ、失敗して計14本も採血されました。

以前は、血のドロドロした赤色が気持ち悪く、針を刺すところを見るのも苦手でしたが、いまでは、

「そこの血管はこっちより太いよ」とか

「そっちは逃げやすいけど採れるよ」など、

自らの血管情報を申告し、看護師さんとの協力連携体制バッチリです。

でも、昨日はすっかり油断してしまい何も言いませんでした。

だって、採血室の人は1日100人くらいの血液を採ってるので、まさか失敗すると思わなかったのです・・・・・・。

診察（副作用で肝臓が悪い以外は安定）の後、急きょ、呼吸機能の検査をすることになりました。

痛みはまったくありませんが、とても大変な検査です。

なにがって、それはそれは体育会系のノリなんです。

まず、先生が図を使いながらとても優しく親切丁寧に、呼吸方法を説明してくださいます。

「これをくわえて安静呼吸を3分間した後、合図をしますので思いきり吐いてください。

吐き切った後、勢いよく吸ってください。

10秒間数えますので、その間息を止めます。

そしてまた吐いてください」

とにかく言われた通りに一生懸命やろう。

いざ、鼻をつまんで3分間の口呼吸。

気持ちがだんだん落ち着いてきます。

そして、機械がピッと鳴った瞬間、

「はい！吐いて！もっと吐いてもっと吐いて、もっともっともっと！！」

まるで何かに憑りつかれたような、先生の叫び声が。

後ろにいた先生までが、

「吐いて吐いて吐いて吐いて、吐き切ってぇぇぇぇーっ！！」

と声援（？）を送ってきます。

「フゥッーーー！フゥッ！！」

わたしは、オペラの発声法を思い出して、必死で息を吐きました。

ぎゅっと目をつむり、顔のパーツが中心に集まってくるんじゃないかと思うくらい頑張りました。

「はい！勢いよく吸って！吸って吸ってぇ」

「フヒィッーーー！！」

「息止めるっ！！」

「フヒッ！！」

「・・・・・・５、４、３、２、１、はい！吐いてぇぇぇー」

「フゥゥゥ～～」

終わった後は、さきほど奇声を発していた人とは思えないほど、にこやかな女医さん2人に囲まれ、

「上手にできましたね」

と褒められました。

こんな調子で4種類、時間にして３０分ほどの検査を終えました。

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途中で倒れたり、吐いたりするんじゃなかろうかと、ヒヤヒヤしましたが、なんとか外来も無事終了。

付き添ってくれた夫が、

「移植してから、初めて希望が見えたよ」

と喜んでいました。