僕は名もない凡人でいたい

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太陽の座る場所

2013年05月09日 | 本と雑誌

読者を嵌らせる巧妙な罠が、そこかしこに散りばめられています。

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自分の価値や居場所は、他人からどう認識されるかで決まるのでしょうか?

誰かに認められたい、友達にバカにされたくない、周りの人に尊敬されたい、自分はあの人より優れているってことを証明したい・・・・・・。

高校を卒業して10年後のクラス会で再会した、登場人物たちの中にある暗黙の格差と内に秘めた過去。

交錯するコンプレックスとプライドから生まれる悪意。

彼らの住む世界は、学生時代の友人や、映画、小説で形作られています。

狭く息苦しい世界です。

歪んだ真実は、それぞれの中にだけ存在して、表に出てきません。

高校生には高校生の、大人には大人の、その年齢でしか感じることのできない共感めいたものもあって、一気に読んでしまいました。

顔も名前もぼんやりとしか思い出せないクラスメイトや、噂でしか近況を知りえない友人、とっても仲良しだったのに離れてしまった親友を思い出しました。


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