米国内で厭戦気分が拡大。アフガニスタン戦争を「戦う価値ない」が51%に
米ワシントン・ポスト紙とABCテレビが19日合同世論調査結果を発表した。米国民の51%が、米軍によるアフガニスタンでの「対テロ戦争」について「戦う価値がない」と回答している。「価値がある」(47%)を上回ったのは初めてのことである。依然半分近くの市民がアフガン戦争の「意義」を感じているということにもなるが、愛国主義を煽り一貫して「対テロ戦争」を遂行し、アフガン増派を軍事外交政策の中心の一つにするオバマ政権にとってはきわめて厳しい結果と言わなければならない。「米軍を増派すべきだ」としたのは24%にとどまり、「兵力を削減すべきだ」は45%に達している。とりわけオバマの出身である民主党支持層で、「戦う価値がない」が約7割に達している。さらにアフガン大統領選によって「まともな政府ができると思う」との回答は34%で、「思わない」(64%)を大きく下回った。
つまり、増派戦略もカルザイ傀儡政権を立てて大統領選挙に持ち込んだ政権安定化戦略も、多くの米国民が破綻しているとみているのである。
※米世論調査:アフガニスタン戦争「戦う価値ない」51%(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/world/news/20090821k0000m030022000c.html
※ Poll:Americans' mood sours on Afghan war(msnbc)
http://www.msnbc.msn.com/id/32482808/ns/politics-washington_post/
8月19日イラクでは、外国公館、議会棟や政府省庁が集中する厳重警戒地域であるはずのグリーンゾーン周辺で大規模爆破が起こった。死者は95人、負傷者は数百人にも上る。6月末、都市部に駐留していた米軍を郊外に移動させるという「撤退」はなんとか成し遂げたが、13万人以上の米軍とそれ以上の民間軍事要員が駐留し軍事作戦を継続する事態は全く変わっていない。グリーンゾーン周辺への攻撃は、米軍のイラク占領支配に対する怒りと警告に他ならない。米軍が駐留し占領を続ける限り、イラク人の、そして米兵の犠牲は避けられないことを示している。
※Scores dead as Baghdad rocked by series of massive explosions(Timesonline)
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/iraq/article6801571.ece
アフガニスタンでは、8月20日に大統領選挙が強行されたが、迫撃砲と爆発の中での選挙強行は異常という他ない。アフガン市民のための選挙ではなく、米国によるアフガン支配のための選挙である。アフガニスタンは増派よりわずか1カ月で極めて深刻な事態に直面している。マクリスタル司令官は18日、タリバンの攻勢が2001年以来最大になっていることを認めた。7月の米軍など多国籍軍の死者数は74人(米兵43人)と2001年の開戦以来最悪となった。また国連は今年上半期の一般市民の犠牲者が前年同期比24%増の1013人にのぼると発表している。米軍やNATO軍主導のISAFなどによる軍事作戦が甚大な犠牲を生みだし、早くも重大な危機に直面しているのである。
※July in Afghanistan: A Month of Worsts(antiwar.com)
http://news.antiwar.com/2009/07/31/july-in-afghanistan-a-month-of-worsts/
※'More than 1,000 Afghan civilians killed this year'(Yahoo)
http://news.yahoo.com/s/afp/20090731/wl_sthasia_afp/afghanistanunrestun
※Afghan war spreads to residential areas: U.N. report(Reuter)
http://www.reuters.com/article/topNews/idUSTRE56U1MC20090731?feedType=RSS&feedName=topNews
※Gen. McChrystal: Taliban at Post-2001 Peak(antiwar.com)
http://news.antiwar.com/2009/08/18/gen-mcchrystal-taliban-at-post-2001-peak/
「この戦争で何が起きているか知らせない限り、人々は死に続ける」(マイケルターナー)という「冬の兵士」の言葉を改めて思い起こしたい。
****************************
9月20日 イラク・アフガニスタン帰還兵の証言集会 「冬の兵士」in大阪
午後1:30~4:30(1:00開場)
会場:東淀川人権文化センター
(JR・地下鉄新大阪駅下車東口より5分。会場は駅からすぐですが、新大阪駅が広いため必ず東口の西淡路方面に出てください。)
主催:冬の兵士招請委員会・大阪
参加費:1000円(学生以下500円)
http://www.liveinpeace925.com/schedule/wintersoldier_in_osaka.htm
****************************
(ハンマー)
米ワシントン・ポスト紙とABCテレビが19日合同世論調査結果を発表した。米国民の51%が、米軍によるアフガニスタンでの「対テロ戦争」について「戦う価値がない」と回答している。「価値がある」(47%)を上回ったのは初めてのことである。依然半分近くの市民がアフガン戦争の「意義」を感じているということにもなるが、愛国主義を煽り一貫して「対テロ戦争」を遂行し、アフガン増派を軍事外交政策の中心の一つにするオバマ政権にとってはきわめて厳しい結果と言わなければならない。「米軍を増派すべきだ」としたのは24%にとどまり、「兵力を削減すべきだ」は45%に達している。とりわけオバマの出身である民主党支持層で、「戦う価値がない」が約7割に達している。さらにアフガン大統領選によって「まともな政府ができると思う」との回答は34%で、「思わない」(64%)を大きく下回った。
つまり、増派戦略もカルザイ傀儡政権を立てて大統領選挙に持ち込んだ政権安定化戦略も、多くの米国民が破綻しているとみているのである。
※米世論調査:アフガニスタン戦争「戦う価値ない」51%(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/world/news/20090821k0000m030022000c.html
※ Poll:Americans' mood sours on Afghan war(msnbc)
http://www.msnbc.msn.com/id/32482808/ns/politics-washington_post/
8月19日イラクでは、外国公館、議会棟や政府省庁が集中する厳重警戒地域であるはずのグリーンゾーン周辺で大規模爆破が起こった。死者は95人、負傷者は数百人にも上る。6月末、都市部に駐留していた米軍を郊外に移動させるという「撤退」はなんとか成し遂げたが、13万人以上の米軍とそれ以上の民間軍事要員が駐留し軍事作戦を継続する事態は全く変わっていない。グリーンゾーン周辺への攻撃は、米軍のイラク占領支配に対する怒りと警告に他ならない。米軍が駐留し占領を続ける限り、イラク人の、そして米兵の犠牲は避けられないことを示している。
※Scores dead as Baghdad rocked by series of massive explosions(Timesonline)
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/iraq/article6801571.ece
アフガニスタンでは、8月20日に大統領選挙が強行されたが、迫撃砲と爆発の中での選挙強行は異常という他ない。アフガン市民のための選挙ではなく、米国によるアフガン支配のための選挙である。アフガニスタンは増派よりわずか1カ月で極めて深刻な事態に直面している。マクリスタル司令官は18日、タリバンの攻勢が2001年以来最大になっていることを認めた。7月の米軍など多国籍軍の死者数は74人(米兵43人)と2001年の開戦以来最悪となった。また国連は今年上半期の一般市民の犠牲者が前年同期比24%増の1013人にのぼると発表している。米軍やNATO軍主導のISAFなどによる軍事作戦が甚大な犠牲を生みだし、早くも重大な危機に直面しているのである。
※July in Afghanistan: A Month of Worsts(antiwar.com)
http://news.antiwar.com/2009/07/31/july-in-afghanistan-a-month-of-worsts/
※'More than 1,000 Afghan civilians killed this year'(Yahoo)
http://news.yahoo.com/s/afp/20090731/wl_sthasia_afp/afghanistanunrestun
※Afghan war spreads to residential areas: U.N. report(Reuter)
http://www.reuters.com/article/topNews/idUSTRE56U1MC20090731?feedType=RSS&feedName=topNews
※Gen. McChrystal: Taliban at Post-2001 Peak(antiwar.com)
http://news.antiwar.com/2009/08/18/gen-mcchrystal-taliban-at-post-2001-peak/
「この戦争で何が起きているか知らせない限り、人々は死に続ける」(マイケルターナー)という「冬の兵士」の言葉を改めて思い起こしたい。
****************************
9月20日 イラク・アフガニスタン帰還兵の証言集会 「冬の兵士」in大阪
午後1:30~4:30(1:00開場)
会場:東淀川人権文化センター
(JR・地下鉄新大阪駅下車東口より5分。会場は駅からすぐですが、新大阪駅が広いため必ず東口の西淡路方面に出てください。)
主催:冬の兵士招請委員会・大阪
参加費:1000円(学生以下500円)
http://www.liveinpeace925.com/schedule/wintersoldier_in_osaka.htm
****************************
(ハンマー)