今年の夏、NHKを中心に戦争の実相を描く番組が、数多く放送された。そのうち、第2次大戦中の、米軍による日本への大規模空襲を描いた2本を紹介したい。
太平洋戦争末期の1944年11月から1945年8月の敗戦にかけて、日本は延べ2千回にも及ぶ米軍の激しい空襲にさらされた。2040万発の焼夷弾と850万発の銃弾により、46万人もの一般市民が犠牲になり大半の都市が焦土と化した。
その詳しい全貌はこれま . . . 本文を読む
8月7日(火)「この世界の片隅に」片渕須直監督 トークショー 10:30の上映後 4日から福岡県小倉市(現北九州市)、広島県呉市、6日の記念式典を経て、ここ大阪「シネ・ヌーヴォ」へ
「72年前の6日に、台風が来てくれれば良かった...」嵐を呼ぶ男と紹介され、監督が口にした第一声。 中島本町の人々が生き生きと描かれた作品を見た私たちは、彼のことばに共感せずにはいられなかった。
シネ・ヌーヴ . . . 本文を読む
今年生誕100年となる尹東柱(ユン・ドンジュ)の生涯が初めて映画化された。
尹東柱については、「死ぬ日まで天をあおぎ/一点の恥じ入ることもないことを」で始まる彼の美しくも鮮烈な詩と治安維持法で逮捕され獄中死したという悲劇的な生涯についてごくおおざっぱな知識しか持っていなかったが、この映画によって彼が何を考え、何を感じ、そして、死んでいったのかをより深くとらえることができたように思う。特に、映画の . . . 本文を読む
「相棒」劇場版IV「首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断」とテレビドラマ season 15の 13話、14話「声なき者~籠城、突入」を観ました。いずれも今の日本の暗部をえぐり出すとてもいい内容です。
「首都クライシス・・・」は、太平洋戦争末期、日本軍の侵略地であるトラック島に孤児として取り残され、戦後、特別措置法によって戦地死亡宣告を受けた=日本国籍をはく奪された . . . 本文を読む
「南京事件」世界記憶遺産攻撃は加害政府としてあるまじきこと
去る10月、ユネスコの世界記憶遺産に「南京事件」が登録されました。日本の中国侵略の過ちと蛮行を記憶にとどめ、悲惨な戦争を二度と繰り返さない決意を確かなものにする意義のあることです。ところが日本政府はユネスコに対して拠出金の拒否までちらつかせて「断固たる措置をとる」などと抗議しています。過去の自らの過ちに誠実に向き合うことを拒否する恥ず . . . 本文を読む
現在、シアターセブン(第七芸術劇場)では写真家の島田恵初監督作品『福島 六ヶ所 未来への伝言』が公開中です。六ヶ所村に12年間滞在していた島田監督が現地の人々の目線で描いたドキュメンタリーです。4月11日(金)まで上映中で、4月5日(土)には上映後に島田監督の舞台挨拶もあります。
以下、映画『福島 六ヶ所 未来への伝言』HPより
******************************** . . . 本文を読む
NNNドキュメント 14「自衛隊の闇 不正を暴いた現役自衛官」(日本テレビ、2014年2月24日放送)は、冒頭「何かの不正があれば、ただす勇気が持てるだろうか」、「巨大な組織に立ち向かった男がいた。最後まで諦めなかった」というナレーションから始まる。 . . . 本文を読む
1月11日、阿倍野区民センターで、ドキュメンタリー映画『SAYAMA みえない手錠をはずすまで』を見に行ってきました。
差別が生んだ冤罪、狭山事件がこれまでにない視点から描かれており、たいへん興味深く見ることができました。
石川一雄さんは、1963年5月1日に埼玉県狭山市でおきた女子高校生の誘拐殺害事件の犯人として一審は死刑判決、二審では無期懲役判決が宣告されました。石川さんは再審を . . . 本文を読む
気鋭の若手憲法学者、学習院大学教授青井未帆さんの『憲法を守るのは誰か』(幻冬舎ルネッサンス新書)
国家権力が国民の味方ではなく、基本的人権を踏みにじる存在であること、やろうと思えば何でもできる危険な存在であること、憲法は国家権力と闘い人権を守るための武器であること、このような基本認識を貫きながら、憲法問題をわかりやすく解説している。
とくに印象に残った点をいくつか。
・国家 . . . 本文を読む
率直な感想としましては、とても面白かったです。ネットや新聞などで反響が大きかったというのも頷けます。まず憲法の原文を無視して口語訳だけを読みました。100条ほどある憲法ですが、まったく長いと思わずに、さらっと読めました。次に原文と照らし合わせながら読みました。なるほど、これをこう訳すか、と感心しながらより深い理解が得られたように思います。読めば読むほど、私たちの日常生活でも重要なことがたくさん書 . . . 本文を読む
9月21日放送のNHK SONGS 第272回 美輪明宏音楽会 「テレビ初披露 反戦歌を歌う」
これまであえて「反戦歌」に絞って歌ったことはないという美輪明宏さんが、スタジオに若者200人を招き、対話をしながら、「反戦歌」を歌うという企画です。
悪魔
亡霊達の行進
人生の大根役者
金色の星
この選曲も考え抜かれていると思いました。
若者たちから質問を受け丁寧に答え . . . 本文を読む
スーパーニュースアンカーで7月8日放送されたシリーズ「憲法を考える」4回目「教育を受ける権利は「国民」限定?」 立命館大学の女子学生5人が立命館宇治高校の生徒を相手に授業を行う様子を取材したもので、現憲法の矛盾と基本的人権のあり方を鋭く突く、とてもいい内容だった。
第二十六条 すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。 2 . . . 本文を読む
5月3日にBS12で放送された「憲法草案秘話 22歳の涙が生んだ"男女平等"」( 5月26日再放送) 戦前の封建日本の姿と、それを目の当たりにして、何とか女性を封建制のくびきから解放しようとしたベアテ・シロタの思いが伝わるとてもいい番組でした。第24条だけでなく、日本国憲法に書かれた権利条項が、明治憲法下では天皇の臣民にすぎず権利の概念自体が存在しなかった国民を、人権を持った個人とし . . . 本文を読む
憲法草案秘話 22歳の涙が生んだ"男女平等" 5月26日(日)13:00~13:54 http://www.twellv.co.jp/program/documentary/beate.html 以下番組紹介欄より転載
日本国憲法草案に携わった最後の生き証人、ベアテ・シロタ・ゴードンが2012年12月30日、89歳で亡くなった。 「男女平等」。今でこそ当たり前のことになっているが、戦前の日本 . . . 本文を読む
帯には、「李忠成、鄭大世、孫正義・・・彼らが日本に生まれ育ったのはなぜ?」。「在日」の人たちの成功物語かと思って読み始めましたが、全く中身は違いました。シリーズ「中学生の質問箱」の一冊で、中学生が手に取り易くするために、誰でも知っている人物が上げられているのだと思います。中学生だけでなく、すべての日本人が読むべき本だと思いました。
日本が行った過去の侵略戦争の歴史を学ぶことは絶対に必要。しか . . . 本文を読む