脳内一人旅日記・改

登山、ロードバイク、一人旅好きのつれづれなるブログ。

じじばば旅行記・1 紅葉はいいいですよ

2006年11月12日 | 一人旅

小生が社会人になってから過去2回、祖父母と旅行をしたことがあり今回で3回目となります。


初回はとりあえずどっか行ってみようやってみよう的に伊豆の稲取温泉に、2回目は梅園を見るという目的で熱海に、そして今回は自分自身も見たいと楽しみにしていた紅葉を堪能するため、河口湖に宿泊したという次第です。


計画段階では、まず日程を11月上旬~中旬に設定し、その時期に紅葉が見頃な場所を検索した結果、河口湖周辺が該当しました。次に宿泊先ですが、ここで非常に役に立ったのが阪急交通社の「トラピックス」。以前に友人との旅行で利用した際、安くて宿も良くて飯もうまいという、非常に好成績を収めていたのですが今回もそれが炸裂!また後述しますが、ほんとよかったっすよ!旅行するならトラピックス!電車乗るのも阪急電車!


あ、そういえばじいちゃんも大阪にいる知り合いも同じことを言っていたのですが、JRと阪急電車と阪神電車が併走している区間があって、乗る電車によって客層が全く違うそうです。とりあえず、阪神電車の乗客はほんとに柄が悪いらしい。なんか納得だなーw


ということで、9日当日、いつものことですが1時間遅れで車でじいちゃんばあちゃんちに迎えに行った後、いざ河口湖へと出発です。

中央自動車道の談合坂サービスエリアに立ち寄り、そこで昼食。
今年に入って少なくとも3回以上は来てますからなあ。
店内はもう見慣れたもので、インド人の店のインド人はやっぱりインド人でした。

(サービスエリアで佇むじじ)

途中、工事で渋滞していた区間がありそこでけっこうな時間を取られてしまいます。なんとか渋滞を抜け河口湖インターチェンジまで来ましたが、ここで向かって左側に見えたのが富士急ハイランド。

行きてぇ!!

今年の年初に初めて行ったんですが、これがもう楽しいやら楽しいやら寒いやらで。FUJIYAMAはほんと最高の一言。耳からアドレナリン、鼻からはエンドルフィンが出て、もうアナフィラキシーショック状態でした。

パーキンソン病で震え出した手を何とか抑えながらハンドルを握り、ほうほうの体で河口湖出口を降ります。

ここからまず向かったのが「紅葉台」という場所。読んで字のごとく綺麗な紅葉が見えることもさることながら、展望台から360度見渡せる大パノラマの景色は圧巻というのがそこの売り文句。

事前情報では、そのこと以外に展望台までの道が悪路で車で行く場合は気をつけろということだったのですが、ほんとにWRCもびっくりなくらいのダート!でこぼこの道で車の下が擦れてガリガリいってました。借り物の車ですがそんなことは意に介さず。知らねえ

以前に同じところで車を借りた際、禁煙車にも関わらずタバコを吸い、あげくの果てに誤ってタバコの火を車の天井に当てて黒いこげがついたことがあったのですが、そんなことも意に介さず。それがどうした

この世のどんな言葉にも勝るセリフ「それがどうした!」と「しらねえ!」。人間、こうやってどんどんモラルが崩壊していくわけですね♪


話は戻って、まあなんとか展望台まで辿り着き、喜び勇んで展望台への階段を先にとっとっとと上がっていったのですが、ここでおいらは失態を演じてしまいます。うちのばあちゃん、ここ数年で急激に歳を取り足も悪くなって、少しびっこをひくような歩き方になっていました。

そもそも、この旅行を計画した最大の目的は、この旅行をじいちゃんばあちゃんに楽しんで喜んでもらいたい、そして元気に少しでも長生きしてほしいという願いと、二人とも平均寿命の80歳を超えていることから、可能な限り一緒に過ごせる時間を作って後々自分が後悔するようなことがないようにという思いからです。

しかし、ばあちゃんが階段を上る際、あと一段上れば一番上というところで足を踏み外してつまずいてしまいました。

その様子を振り向きざまに見て、はっと我に返ります。
(自分だけが楽しんでどうする!この旅行の目的はなんだ?言ってみろ!俺の名を言ってみろ!)


猛省することしかり。
あらゆる面においてちゃんと祖父母をサポートするのもまた自分に課せられた責務であるということを再認識しました。


そうして、三人とも展望台に上がり見渡した景色は、わぴこもびっくりなくらいの雲ひとつない快晴、真っ青なスカイブルーと相まって、壮観・絶景・大スペクタクル!


(紅葉台から見た富士山)


(紅葉台から見た青木ヶ原樹海)

じいちゃんばあちゃんもその素晴らしい景色に息を呑んでいました。
そして、じいちゃんからの一言。

「おまえ、よくこんなところ見つけてきたなあ!」

(そりゃあ、インターネット・旅行雑誌・日本地図、あらゆる媒体を使って調べたからね!)

っていうか、平日にも関わらず、ダートを徒歩で上り下りする旅行者はもちろん、展望台の駐車場にもたくさんの車が停まっていて、実際に人がたくさん訪れていたのはちょっと意外でした。やっぱ、けっこう有名なんだなあと実感。土日でさらに混雑することは容易に想像つきます。道幅も狭いダートでの車のすれ違いはさぞ困難だろうなー。

帰りはきちっとばあちゃんの手を引いて無事に階段を下ります。


(紅葉台のもみじにいるじじ、ばば)

この次に向かうのは、紅葉台から程近い「鳴沢氷穴」というところ。絶対に見たいというところではなかったのですが、時間的なことを考えてスケジュールの中に一応組み込まれていました。

ってか、あとあと思い出してみたら、年初に富士急ハイランド行ったときにそこに寄ったことがありましたが、すでに閉まっている時間で入れなかったところでした。

チケットを三人分買った直後、係りの人からこんな注意が。

「階段を下っていかなければならず、その階段も狭くて急でかつ天井も低いし滑りやすい。お年寄りにはかなり危険です。」

(早く言えよ!ばかやろう!ってか、そのぐらいのこと事前に自分で調べておけよ!ばかやろう!)

じいちゃんの、おまえ一人で見に行って来いという言葉に促され、穴の入口で祖父母を待たせ、単身、穴ぐらを這い降りることになります。

中の様子は係りの人の指摘通りでした(うそついてどうする)。
氷穴という名の通り、ちゃんと氷もありました。ヒャダインです。

中を一周してまた階段を上る際、自分の前にカップルがいたのですが、「階段きつくて疲れるね」なんて会話が聞こえてきます。

(俺は体鍛えてるから平気だ!)

とか誰も聞いていないようなことを思い、わけの分からぬ対抗心を燃やしていました。

穴の入口で二人と合流し、さあ移動するかというところになってじいちゃんの一言。

「こんなわらわらいると思ったらこいつら中国人だ。」

我々がここに来たときにすでに観光バスが数台停車しており、団体客が数十人ひしめきあっていました。耳をそばだててみると、確かに会話は日本語ではありません。

それにしても、自ら志願して旧日本陸軍の兵隊となった祖父のその言葉は重みがありますなあ。


時間は16時を過ぎ日も落ちてきたので、今日の日程はこれにして終了。あとは宿に向かうだけとなります。


河口湖畔を一周半したあと、宿泊先の「富士ビューホテル」に到着。出発直前まで知らなかったのですが、このホテル、ホテル内の敷地に広い庭園を有し、さらにゴルフコースやテニスコートも完備しているなど、大変結構なホテルです。

チェックイン後に案内された部屋も角部屋の一番大きな部屋。わざわざ係りの人が「特別に大きな部屋をご用意させていただきました。」とのコメント。頼んじゃいませんけどwってかこの部屋、ホテルのパンフレットに載っちゃってるしw

祖父母も非常に喜んでおり、とりあえず一安心。

夕食は部屋食ではなく1階にあるレストランだったのですが、浴衣・スリッパでは入っちゃいかんとのこと。夕食前に三人とも風呂に入って浴衣に着替えていましたが、面倒ながらも再度着替えてレストランへ。

飯はやっぱうまかったですわ。
ってか、後のほうでご飯と味噌汁が出てきた際の祖父の一言。

「味噌はなかだし味噌だな。」

(え?!)

うつ伏せになった人間の死体が脊髄反射でビクン!ビクン!となったときと同じくらいの素早さでその言葉に反応を示したぽっくんですが、そんなぽっくん自身に閉口せざるを得ません。
(え?!)と思った自分自身に(え?!)です。

まあ、そんな波乱があった夕食も21時頃に終わり祖父母を部屋に残し、一人でホテルの外へ出ます。この時期、22時まで湖畔の紅葉をライトアップしてようで、ネットの情報を見ても好評を博しています。


これは見るしかない!


車を10分程走らせ、目的の場所に到着。
確かに素晴らしい!綺麗な月をバックに真っ赤に紅葉したもみじを照らしているその光景はまさに幻想的。



いと、おかし。趣深いの一言に尽きます。

寒さも忘れるくらいに堪能したあとは、帰り途中で車を停め友人Kに電話。旅の様子を伝えます。30分くらい話した後、部屋に戻り23時前には就寝しました。

じじばば旅行記・2に続く。