昨日の北朝鮮のミサイル発射で、韓国の大統領選挙も影響をうけそうです。文候補は公約で北朝鮮との融和路線を強調している一方、朴候補は「北朝鮮と対峙する国家観」を強調して来ました。
しかも、現在の韓国の人工衛星は日本やロシアのロケットによるものばかりで、国産ロケットでの成功は、遂に北朝鮮に抜かれてしまったのです。ロシアの支援を受けた韓国の大型ロケットは打ち上げ失敗を もう3度も繰り返しています。また、韓国のミサイルはアメリカとの協定で射程が800キロ以下に制限され(北朝鮮の8分の1)ているとも言われます。しかも、今回、北朝鮮は発射を延期すると発表しましたが、アメリカは人工衛星の情報で、発射延期は嘘で、発射が近いとの認識もあったのに、何故か戦略上、韓国には発射情報を隠蔽したとも言われます。韓国民の苛立ちは明らかです。
朴政権では、李大統領以上の保守化も予想されます、日本と同様に、韓国政治も保守化するのでしょうか?P
朴槿恵(박근혜)候補は軍事政権の流れを汲む保守派のハンナラ党前代表でしたが、もう民主化された韓国では、どのような保守派の大統領が誕生しても、軍事独裁政権の復活など民衆が許さないでしょうから、朴候補で、全くかまわないと私は思います。むしろ初の女性の大統領は、チョっと魅力的ですよね。彼女が、かつて主張していた、韓国と日本と中国を鉄道とフェリーで結ぶ北東アジア列車フェリー構想にも夢がありました。私に選挙権がないのが残念なくらいです。J
そうでしょうか?
私たち年配の日本人にとって、韓国の軍国政権時代の大統領・朴正煕の長女・朴槿恵には、とても複雑な思いがあります。P
金大中元大統領は、在任中の1998年にベトナムを訪問し「本意とは異なり、ベトナムの国民に苦痛を与えた点について申し訳なく思っている」と初めて公式に謝罪しました。共産党を創設したホー・チミン元主席の墓地も初めて訪れています。 (韓国はベトナムと戦争したわけではありませんが、同盟国アメリカへの支援でベトナム戦争に約31万人の兵力を派遣した参戦国家です。いまでも激戦地だったベトナム中部のあちこちには憎悪の慰霊碑さえ立っています。
当時ハンナラ党の副総裁だった朴槿恵元代表はホームページを通じ「韓国戦争(1950~53)に参戦し、自由民主主義のため戦った16カ国の首脳らが金正日北朝鮮国防委員長に謝罪したのも同然なこと」と非難しました。金大中の謝罪は、参戦した勇士らの心と大韓民国の名誉を大きく傷付けた」とまで書いています。
戦前、父の朴正煕は日本の陸軍士官学校を卒業したエリートで満州軍の中尉でしした。戦後共産党に入党し拘束され、死刑を宣告されますが、(アメリカ軍当局に情報提供して釈放されたと言われます。)朝鮮戦争時から軍役に復帰し、朝鮮戦争後1961年に軍事クーデターによる軍事独裁政権の下で大統領となり、韓国の民主化運動を弾圧した独裁政治家です。日本と日韓基本条約を締結した日韓国交回復では、韓国民の意思を無視し戦後賠償権を放棄(有償無償の経済援助5億ドルのみで決着)しました。一方、ベトナム戦争では、アメリカに協力し、アメリカからの経済支援で1960年代後半、漢江の奇跡と呼ばれる韓国の高度経済成長を成し遂げたため評価する人もいます。
しかし、1974年に日本人の文世光(在日2世)が朴正煕の暗殺を図り、流れ玉で朴正煕の妻(朴槿恵の母親)が死亡した事件は、当時の日本では、衝撃でした。
大阪湾に停泊中の北朝鮮の万景峰号の船中で、朝鮮労働党工作員から、文世光は朴射殺の指令を受けていました。
大阪市南区の警察から拳銃2丁を盗み、知人である日本人女性の協力を得えて、韓国への偽造ビザや偽造パスポートを朝鮮総連が作成して、韓国に入国させたのです。
狙撃を直接指令して、資金を供与し、偽装パスポートを作成し、文世光に射撃訓練さえ行ったのは、大阪の朝鮮総連関係者でした。
しかし、当時の日本政府は、日本組織の朝鮮総連や北朝鮮組織の事件関与が明白であったにも関わらず、それを明確には認めず、追求もさせず、事件を終結させたのです。しかも、日本人の犯行で、犯行の拳銃が大阪の派出所より盗まれたという日本の過失についても、韓国に謝罪しなかったため、当時の朴大統領は「日本は本当に友邦なのか?」「日本は赤化工作の基地となっている」等と日本政府を非難しました。
朴大統領の妻の死に際して、当時、田中角栄首相は謝罪もせず「えらい目に遭われましたね」と他人事の軽い口調で失言し、朴大統領が憤慨したとも言われました。日本では、外相が国会答弁で「客観的に見て、韓国には北朝鮮による脅威はない」とまで述べ事件の本質を隠蔽しました。
この日本政府の対応に韓国では反日感情が一気に爆発して、連日、日本大使館前に抗議のデモ隊が押し寄せました。韓国の民衆が日本大使館に乱入し、日章旗を焼き捨てる反日暴動も起こりました。在日とはいえ日本で生まれ育った日本人が、日本でのみ活動する北の組織の命を受け、日本の警察が無くした銃でもって、政治目的の暗殺を図った国際事件なのに、日本政府は捜査を打ち切りました。政治決着させたのです。
そして、かつて日本国内で金大中を拉致したと言われるKCIAによる拉致事件の責任についても、日本政府はあいまいに政治解決を図っていました。しかし、その結果、KCIAの暴走がその後も続きました。そして、遂にKCIA長官に1979年、朴槿恵の父親も暗殺されてしまうのです。
しかし、日本政府が、当時あいまいに、文世光事件の解明をせず、事件の政治終結を図り、明確であった北朝鮮の関与を追求しなかったのは間違いでした。なぜなら、この事件の後から、北朝鮮は、日本国内で、日本人の拉致を活発に行うようにもなったのでした。
2002年5月朴槿恵がハンナラ党を脱党し、韓国未来連合創党を準備していた時代にヨーロッパ-コリア財団理事の資格で北朝鮮民族和解協議会の招請を受け訪朝した際 、金正日が朴槿恵が宿泊していた百花園迎賓館を突如訪問し帰路についても金正日は自分の専用機を中国・北京に送って朴槿恵を迎えるほど礼遇を見せました。かつて対立した朴正煕の長女と金日成の長男の間で行われた会談とも、金正日のパーホーマンスとも言われましたが、金正日は朴正煕と閣僚の暗殺を狙って、韓国側に68名死亡者を出した1968年青瓦台襲撃事件について、特殊機関の実行であったことを認め、事件にかかわった人はみんな応分の罰を受けたと謝罪したことが公表されています。(その際、文世光事件についての謝罪もあったとの報道がありましたが、後日、朴槿恵自身はこれを否定しています。しかし事件の半年前の1974年2月に朝鮮労働党中央委員会の政治委員会委員にすでに選出されていた金正日自身がこの種の工作事件に全て関わっていたのではとの疑惑があります。)また、金正日は訪韓した際に、朴正煕元大統領の墓地を参拝するという約束を朴槿恵に述べたとも言われました。
そして、同年2002年9月に百花園迎賓館で開かれた、日朝首脳会談においても、日本人13人の拉致事件について、北朝鮮特殊機関の実行であった。事件にかかわった人はみんな応分の罰を受けたと、金正日は、日本側に公式に認めて謝罪しました。
11歳からずっと大統領府で暮らした朴槿恵は、学生時代の弁当は、いつも麦飯であったと言われるほど質素な生活と厳しい教育を受けたとも言われます。フランス留学から帰国後は暗殺された母の代わりに父のファーストレディを務めますが、父の暗殺で大統領府を去りました。
血染めになった母のチマ・チョゴリも、父の血染めのワイシャツも、官邸で泣きじゃくりながら、彼女は洗ったと言われています。その後20年近く政治から遠ざかった後に、1998年に生まれ故郷の大邱から国会議員になり、旧ハンナラ党の党首となりました。2006年にソウル市長選議員の応援演説では二人組みの男に顔を切られ重傷を負うテロにもあった悲劇の政治家です。今日まで独身を貫いています。
また、反日感情の強い韓国では、彼女の政敵に「父は侵略者の元日本軍(満州)将校の高木正雄だ!.韓国世論の反対を無視して日本と国交正常化し戦後賠償を放棄した売国奴だ」などと、なにかにつけ父の日本との関わりが彼女への攻撃材料に、何度も何度も使われます。(なお当時、朴大統領暗殺には、韓国の極秘裏の核兵器開発計画を暴いたアメリカ政府が怒り、KCIAの裏でCIAが関与したとする説もありました。)
軍事独裁政権時代の朴大統領の暗いイメージもありますが、私などには、父の日本との関わりや両親の暗殺について、日本は朴槿恵に、とても負い目を負っているというマイナスの感情が常に付きまとうのです。P
(文世光事件の1974年といえば、田中角栄が東南アジアを歴訪しインドネシアを訪れた際に起こったジャカルタの反日デモも今回の中国の比ではありませんでした。車両800台が破壊され470名が逮捕者されデモ参加者に11名の死者を出す大惨事になりました。スハルト側近の将校達や華人財閥と癒着した日系企業の横暴に民衆が激怒したものでした。日本のアジア進出は様々なリスクの歴史を持っています。)
一方、文候補は、釜山の貧しい家に育ち、大学在学中に民主化運動に参加し反政府デモで逮捕された経歴もある筋金入りの活動家です。その後人権派弁護士となり活躍し、自殺した盧武鉉大統領の側近を務めました。格差社会の是正にも若者の期待は大きいようです。
韓国では、2008年から保守派の李明博政権に代わりましたが、イギリスでも、2010年に保守のキャメロン政権が誕生して13年間の労働党政権が終わりました。また、スペインでも2011年に中道右派のマリアノ政権が誕生し7年半続いた社会労働党政権が終わりました。しかし、フランスでは今年5月に17年ぶりに社会党のオランド政権が誕生していますし、2008年から継続しているアメリカのオバマ政権も保守のブッシュ共和党政権にとって代わり久しいのです。(ただ、中国と北朝鮮では政権が代わっても、ずっと保守政治(民衆利益の側でなく、支配層の利益を保ち守る政治)であるとも言われます。議会制民主主義がないからです。しかし、日本は民主党政権になっても公約が守られず自民の保守政治の継続であるとも言われています。やはり、議会制民主主義が実質的に、まだ根付いていないのでしょうか。)
日本旅行業協会が10月に発表したデータによると、今年9月、日本の大手旅行会社7社の中国大陸部行きパッケージツアー予約状況は前年同期比44.5%減になり、10月-12月の予約状況も7割以上も減少したそうです。
しかし、日本から韓国への旅行は相変わらず人気です。一方で中国から日本への旅行者は、韓国にシフトしているそうですねP。
でも、中国旅行者は、わがままで結構自己中心な人が多いですよ。J
ソウルでの仕事はうまくいかなかったのですか??。ガイドの仕事はどうですか??P
中国籍では、やはり仕事はかなり不利で薄給です。でも、瀋陽よりは、食べ物が安心でおいしい点は、日本と一緒でホットしますね。でも、ソウル生活は、厳しく本当にもう疲れました。私には合いません。
韓国ドラマと実生活には、かなりの差があります。中国では漢族が大柄らのと対照的に、朝鮮族は小柄でスマートですが、何故かソウルの人は皆太っていて、韓国ドラマのようなオシャレな人はめったにみかけません。
やはり東京は洗練されていて、成熟した都会で、整然とした落ち着きがありました。日本は、地震がなければ生活するには、すばらしいところでした。ソウルは、やたらと派手で活気があり人が多いので、景気はいいのでしょうか?。でも、東京に比べると、まだまだ田舎ですが物価は高いのです。
しかも、韓国では、仕事も競争が過酷です。結果が全てなのです。24時間一生懸命頑張らないと、まともに評価もされません。でも、まともに、頑張ると過労死してしまいそうです。日本人のように、外国人に情や想いやりがある人も少ないのです。韓国の若者も、もうみんな、学業も仕事もストレスがたまっているようにも思います。そして、ストレスをクレジットカードのショッピングで解消する人々の感覚にもついていけません。
朝鮮族以上?に気性も激しく、中国や日本文化に偏見もあり本当に人付き合いが疲れました。
中国と違い政治の話も自由にできるのでついおしゃべりになりますが、日本人と喋ったり、日本の自慢をすると一部の人は日本人と誤解し、ぼったくられたりバッシングにさえあいます。中国人だと知らせると、一部の人は少しバカにします。朝鮮族だと知らせると北のスパイかと警戒する人さえいます。ソウルの若者は誤った知識を信じ、議論も難しく自慢ばかりです。お金も直ぐになくなります。派手な人も多くなく、空気もよく、あまり寒く(>_<)ない釜山で頑張ってみることにしました。