インドを訪問した安倍首相は、12月12日には、日本からインドへの原発輸出を前提にした原子力協定締結に合意し防衛装備品(武器)輸出協定等にも署名し、前日にはインド進出企業への金融支援を1.5兆円設けるとの大判振る舞いも表明しました。
しかし、インドは、かつてカナダによって提供された原発技術から原爆を独自開発し1974年に核実験を行った歴史をもっています。その後、カナダ国民の抗議により、カナダ政府はインドへの核関連技術の提供を中止しました。しかし、インドには現在6つの原子力発電所が稼動しています。
そんな歴史からインドはNPT(核不拡散条約)やCTBT(包括的核実験禁止条約)も批准せず、国際原子力機関(IAEA)にも加盟ぜす、西側から核関連の国際協力を得ることが困難なため、1988年には、ロシアと原子力発電所建設で合意し新たなロシアの原発建設を現在進行しています。
今回の日本の原発輸出の背景にはアメリカ外交による布石がありました。インドは2010年に海外の原発メーカーに事故の賠償責任を負わせる法律を制定したことで、日米連合の原発輸出外交は、一時頓挫していたのですが、今年1月オバマ大統領がインドへの原発輸出を推進する合意を結びました。事故の際の金銭的なリスクはインドの国営保険会社が負担することで調整し、アメリカは国際原子力機関(IAEA)の保証措置下でアメリカ当局が監視する当初の要求さえも取り下げたのでした。
しかし、戦争被爆国の日本とすれば、核拡散防止条約(NPT)体制の空洞化をも招くインドへの原発輸出政策に加担するべきでは本来ないはずです・・・。すくなくとも、インドのNPT加盟が実現するまで、保留することもできたはずなのですが、そこには、やはり国内景気悪化を受け消費税の軽減税率をも受け入れるしかなかった安倍政権のあせりがあったようです。インドネシアだけではありませんでした。今年9月末に、従来からインドとは信用と交流のあった日本を出し抜いて中国鉄路総公司が率いるコンソーシアムが、インドの首都・ニューデリーとムンバイを結ぶ高速鉄道のフィージビリティスタディの入札を勝ち取ったのです。
しかし、2011年に福島の事故を教訓に、インドでは反原発運動が活発化しています。2004年のスマトラ沖地震では津波の影響でインドのマドラス原発では、冷却用の取水ポンプが津波で使用不能となる福島に似た事故も起きていたのです。
2012年3月のインド・クダンクラム原発反対の民衆抗議では、住民665人が逮捕され、9月には約1,000人が参加した反原発のデモ隊に警官隊が発砲し、1人が死亡し約200人が警察に拘束されています。反原発支援で訪問しようとした日本人3人も入国を拒否され強制退去させられるなど混乱が続いています。
北朝鮮から、在日同胞とも誤解される安倍首相が本来、まず外交で力を注ぐべきはトルコやインドなどへの原発輸出ではなく、北朝鮮の核開発阻止と拉致問題だったはずなのですが・・・・北朝鮮の核問題を解決するために日本、米国、中国、ロシア、韓国が協力し、中国が主催国となって2003年8月から開催されている6カ国協議は、2006年7月のミサイル実験、10月の核実験の強行で頓挫したままです。
朝鮮中央通信は12月10日、北朝鮮の金正恩第1書記が平壌の平川革命事績地を視察した際、「今日、我が国は自主権と民族の尊厳を守る自衛の核爆弾、水素爆弾の爆音を響かせることができる強大な核保有国になれた」と述べたと報じたため波紋が広がりました。
そのためか、「モランボン楽団」と朝鮮人民軍の「功勲国家合唱団」が12月10〜15日、中国を親善訪問して、公演するはずだったのですが、急遽中止になりました。
2012年7月に結成の牡丹峰楽団(モランボン楽団)は、当初公演で、アメリカのディズニー音楽が演奏され、アメリカを初めとした世界的なヒット曲も演奏し「白雪姫」「ミッキーマウス」などアメリカのアニメーションのキャラクターが登場し、北朝鮮では従来禁止されてきた欧米音楽の演奏は「改革・開放」のメッセージをもったものと言われました。一説によると同楽団の結成には、中国に留学経験もある李雪主(金正恩夫人)が大きな役割を果たしたとも言われます。
しかし、2回目の公演からは美女の楽団は軍服姿で登場し、欧米の音楽は消え、何故か急遽、体制賛美一色の音楽に変わりました。そして、2013年に金正恩政権は、スキャンダルが発覚した銀河水管弦楽団を解散し、そのメンバーはじめ十数人が処刑されたと報じられました。そして、中国や日本との外交上の窓口役となっていた張成沢書記らも急遽処刑され2014年1月には北朝鮮内の主要国の在外公館に、16人の処刑された政治関係者のリストが送付されるなど、狂ったような恐怖政治を北朝鮮は自ら世界に公開しました。
そのような政治状況で、2015年9月にはアメリカのマスコミがモランボン楽団の解散説を報じましたが楽団は解散せず9月7日には、キューバ使節団向けの公演に出演するなど活躍し、10月になって、平壌での朝鮮労働党創建70周年記念行事に中国から共産党政治局常務委員の劉雲山氏が訪朝したことを契機に中朝間の関係が回復し、今回の初めての海外演奏ツアーの実現にも至り、緊張緩和に繋がった公演行事だったはずなのですが・・・・。
日本のテレビ報道でもあったように、韓国でも、安倍首相の人気は、民衆には低いのですが・・・・
富裕層を中心に、来年の慰安婦問題解決に向けての安倍首相の決断への期待が高まっている様子もあります。
一方で、靖国神社爆発音事件の容疑者として韓国人が逮捕されたため、今後嫌韓デモの増加などが懸念される中、日本で韓国公館に向けた排泄物投擲事件が発生しました。
12月12日午前9時頃、横浜市の横浜韓国総領事館の駐車場で正体不明のボックスが発見されました。あきらかに、韓国人を卑下しようとした事件で、日本発音の「カンコクジン」と同じ発音を連想させるように「姦酷塵」とわざと記して「靖国爆破に対する報復」と付け加え、在特会との記載がありました。嫌韓で有名な在特会ですが「12月12日に報道された横浜の韓国総領事館の不審物事件は在特会の行動ではありません。また会員に対し、このような文字通り汚い犯罪を指示、教唆、推奨したこともありません。会の名前を勝手に騙る行為に関しては、厳しき対処します。」と、一応公式には否定をしています。
靖国爆破・容疑者として12月9日に警視庁に逮捕された27歳の韓国人男性は、南西部の全羅北道群山市で5年余り空軍下士官として勤務し2015年3月に除隊したばかりでした。全羅北道南原市の出身で両親は幼いころに離婚し高卒認定試験で高校課程を修め、21歳のときに空軍に入隊した苦労の人でした。ワンルームマンションで暮らしていましたが「家賃を滞納したことはなく、自分から契約を解除して引っ越し」その後、11月21日に何故かソウルの金浦国際空港から日本へ向かい靖国爆発を仕掛け11月23日帰国しました。そして何故か再び羽田空港から日本に入国しため、神社の敷地内に侵入した建造物侵入容疑で警視庁に逮捕されました。韓国外交当局は、男性が自発的に日本へ向かったと判断しているそうですが、不思議な事件です。映画「暗殺」がヒットする韓国の若者世情の屈折心理でしょうか?
日本の警視庁は早くから容疑者を特定しており、韓国外務省は12月4日、外国の安全情報を伝える専用のホームページを通じ「在日韓国大使館が日本の警察に真偽を確認しており、その報道に接した日本の右翼団体の特異な動向を把握しようとしている」として日本在住の韓国人と訪日を予定する韓国人に対し、「靖国神社や日本の右翼らのデモ現場に近づくことを自制するなど、身辺の安全に最大限留意するよう望む」と注意喚起を行っていました。なにか、来年の日韓政治改善にむけた陰謀的なものでなければいいのですが・・・・。
12月13日南京虐殺紀念館で営まれた日中合同の第9回「世界和平法会」に、日本の仏教界(禅宗、真言宗)から約30人が参列し、毎年恒例となっている法要が勤められました。中国側は南京市・毘盧寺の伝義住職を導師に法要を勤め、日本の真言宗大谷派の関係者は生存者との面談等も実施をしました。実は法要だけでなく、これまで、日本国内で発見された南京大虐殺に関する資料(戦前に刊行された『支那事変画報』全101冊や、中国人捕虜の虐殺記録をつづった日本軍の日誌などの資料)を僧侶達は、小まめに南京虐殺紀念館に寄贈してきた歴史があるのだそうです。法要行事の中心となっているのは「世界和平法会」で、1997年秋に臨済宗の妙心寺派大本山妙心寺塔中霊雲院の住職が、中国の仏教教会に呼び掛けて始まった日中合同の行事だそうです。
那天
黄昏
开始飘起了白雪
忧伤
开满山岗
等青春散场
午夜的电影
写满古老的恋情
在暗中
为年轻歌唱
走吧
女孩
去看红色的朝霞
带上
我的恋歌
你迎风吟唱
露水挂在发梢
结满透明的惆怅
是我一生最初的迷惘
当岁月
和美丽
已成风尘中的叹息
你感伤的眼里
有旧时泪滴
相信爱的年纪
没能唱给你的歌曲
是(让)我一生中常常追忆
相信爱的年纪
没能唱给你的歌曲
是(让)我一生中常常追忆