授業でワークシートを配ることがごくあたりまえになって,どのくらいたつだろうか?
とくに小学校や中学校ではワークシートは教科を問わず多用されているようである。
私自身が子どものときは,ワークシートというような言い方はなかったし,小学校で書き込み式のプリントが配られることもそう多くはなかったように思う。むしろ,中学校や高等学校で補足資料がプリントとして配られていたように記憶している。私は,実は子どものころ,このプリントがあまり好きではなかった。なぜかというと,整理がしづらいからである。穴をあけて綴じたり,ノートに貼りつけたりする手間が面倒だったのである。きちんきちんと整理しておかないと,やがてぐちゃぐちゃになって,後で整理しようと思っても,どこにいってしまったかわからなくなったり,何のプリントかわからなくなってしまったりする,とてもやっかいなものだと思っていた。ノートに貼ろうと思っても,そのままではノートに貼れず,必ずハサミで周囲を切らなければノートに収まらない。穴をあけて綴じるにしても,家まで持って帰ってから整理しなければならないので,家にたどり着くまでになくなってしまうこともある。子どもにとって,プリントを整理するという作業はとてもたいへんなことであった。
ということもあって,私はプリントを配らないで,教科書とノートだけで授業をすすめる先生が好きだった。情報が混乱しないから頭の中もすっきりするのである。
このような私の子どもの頃の思い出をたどりながら,今の子どもたちに配られている大量のワークシートは,果して子どもにとって情報整理という面からみて有効なのだろうかと疑問を抱くのである。それよりは,ノートに自分でまとめる仕方を最初から教えた方がよりよいのではないかと思えてくるのである。
それとも,ワークシートはその場限りのもので,どんどん捨ててよいというのであれば,話は別で,むしろ,そのような使い捨ての方法の方が,ワークシートとしては有効に使えるかもしれないと思ったりもするのである。
ワークシートとノート,どのように使うか,これも結構難しい問題である。
とくに小学校や中学校ではワークシートは教科を問わず多用されているようである。
私自身が子どものときは,ワークシートというような言い方はなかったし,小学校で書き込み式のプリントが配られることもそう多くはなかったように思う。むしろ,中学校や高等学校で補足資料がプリントとして配られていたように記憶している。私は,実は子どものころ,このプリントがあまり好きではなかった。なぜかというと,整理がしづらいからである。穴をあけて綴じたり,ノートに貼りつけたりする手間が面倒だったのである。きちんきちんと整理しておかないと,やがてぐちゃぐちゃになって,後で整理しようと思っても,どこにいってしまったかわからなくなったり,何のプリントかわからなくなってしまったりする,とてもやっかいなものだと思っていた。ノートに貼ろうと思っても,そのままではノートに貼れず,必ずハサミで周囲を切らなければノートに収まらない。穴をあけて綴じるにしても,家まで持って帰ってから整理しなければならないので,家にたどり着くまでになくなってしまうこともある。子どもにとって,プリントを整理するという作業はとてもたいへんなことであった。
ということもあって,私はプリントを配らないで,教科書とノートだけで授業をすすめる先生が好きだった。情報が混乱しないから頭の中もすっきりするのである。
このような私の子どもの頃の思い出をたどりながら,今の子どもたちに配られている大量のワークシートは,果して子どもにとって情報整理という面からみて有効なのだろうかと疑問を抱くのである。それよりは,ノートに自分でまとめる仕方を最初から教えた方がよりよいのではないかと思えてくるのである。
それとも,ワークシートはその場限りのもので,どんどん捨ててよいというのであれば,話は別で,むしろ,そのような使い捨ての方法の方が,ワークシートとしては有効に使えるかもしれないと思ったりもするのである。
ワークシートとノート,どのように使うか,これも結構難しい問題である。
コメントありがとうございます。「ワークシートは、子供から大人への過渡期に相応しい学習道具と見なします」,確かにおっしゃるとおりです。アメリカなどでは,graphic organizersと呼ばれる一種のワークシートを,論理的な思考が身につくように系統的かつ教科横断的に用いているだけでなく,graphic organizersを用いて学習した後は,かならず自力で文章化させるように指導されているようです。しかしながら,日本の場合,どうもワークシートの作り方や用い方がいきあたりばったりです。自分の力でノートをとったり,文章を書いたりというところまで指導できているかというと,そのあたりがちょっと疑問です。
ワークシートというと、穴埋め式のアウトライン如きペーパーだと理解してよろしいでしょうか。
そうであるとすれば、高学年になるに従い、必要ないと思うのですが。確かに、ワークシートだと学習者にとっては教師がもう既にまとめてくれているという意味で便利だとは思いますが、主体性に欠けるでしょう。
板書や書物をノートに書き写す作業訓練から始まって、最終的には聞き取りながら、或いは自分で読みながらノートにまとめるという訓練を何年もかかって学ぶ必要があると私は思います。
ワークシートは、子供から大人への過渡期に相応しい学習道具と見なします。
あけましておめでとうございます
いつもコメント,ありがとうございます
A4 1枚にまとめる方法,教育の場でも使えそうですね。ノート指導といかに組み合わせていくかが鍵になると思います。
今年もよろしくお願い申し上げます
あけましておめでとうございます
ご無沙汰しております
「ワークシートの多用は授業の流れをあらかじめ子どもに教える」,なるほど,確かにそうなりがちですね。とても勉強になります。ありがとうございました。そういう視点からもワークシートの功罪を考え直してみようと思います。
今年もよろしくお願い申し上げます
創造性の開発は技術とプロセスがあります。そのプロセスをA41ページに書けばよいと私は考えています。
紙はプロセスを表現できます。データベースだろうと学びあいだろうと、アクティブラーニングだろうと。
私の師匠の中村洋四郎なら、そうでないレポートは認めないし、新人だろうと班長だろうときつく指導していました。
お蔭で私のような石頭も創造性だけで非常勤を楽しめています。
ぜひ、真面目に深く思考する挑戦をしていただけませんか。差し出がましいコメントで失礼しました。
私も一時、ワークシートをつくることに熱中していた時期があります。子どもたちにノートを整理して書かせる力をつけることが困難だったこともありますが、きれいなワークシートをノートに貼らせると、それだけで充実した授業をしているかのように錯覚できたから、だったように思います。
ワークシートを作れるような人に育てなければいけないのに、本末転倒だったと反省しきりです。
それから、ワークシートの多用は授業の流れをあらかじめ子どもに教えることになり、頭のいい子は先取りして答えを書いてしまうなど、他の弊害もあると教わりました。
それ以来、ワークシートは必要最低限にするよう心がけています。
あけましておめでとうございます
ご無沙汰しております
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます
確かにワークシートには「自ら創造性を発揮する側にはまわれなくなる」危険性をもっているかもしれませんね。問題解決能力や創造性を育てようと思ってワークシートを使わせている教員自身が,そのことに無自覚なのかもしれません。おそろしいことです。
おひさしぶりです。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
書き込み式のプリントや問題集は、基本的に使い捨てでしょうね。情報処理とは別の観点でですが、私はワークシートの部類は「作業能力の育成」に役立つと思いますが、どんなに難しい問題やまとめの内容であろうと、所詮「穴埋め」に過ぎないと考えます。ワークシートで育つと、ワークシートを作り上げる側、言い換えると、自ら創造性を発揮する側にはまわれなくなるのではないかと危惧します。(現政権下においてはその方が好都合でしょうが。)多少時間がかかったり回り道をしたとしても、試行錯誤を繰り返しながら、自分で平面を仕切ってまとめ上げる能力を育成する方が後々どんな場にあっても役に立つのではないかと考えます。
高校三年に「先生、勉強をしたいので、プリントをください」とは言わせたくないのです。