国敗れて地方あり？

羽田空港の国際ハブ空港化構想をぶち上げた前原国土交通相が批判を受けているように見える。
千葉の森田知事、成田市の小泉市長から怒りと言っていいほどの発言が相次いだ。
成田空港を抱える自治体からの批判は彼らの立場からは致し方もないところはある。

だが、国全体のことを考えると前原国土交通相の方に分があるように思える。

というのも成田国際空港ははっきり言って、完全に国際競争力を失っているからであり、そのための前原発言を批判している側からはその改善策の提言はみられないように見える。
成田はその開港から問題を抱え、その空港機能については常に不安を露呈してきている。滑走路を延伸しても国際空港として既に競争力は劣ってみえるのは仕方ない。その証明としては前原大臣が指摘しているように韓国の仁川空港に国際ハブ空港としての役割を奪われていることからわかることだ。

成田には歴史があるというが、歴史だけで空港を維持する意味は見出せない。
空港は生きているのであり、歴史遺産ではない。
成田の地域経済が冷え込むというが、成田のために日本全体の航空行政が他国に後れを取っては、まさに国敗れて地方ありという状況にはならないだろう。
国が沈めば地方も沈むのだ。

羽田が国際ハブ空港としての役割が高くなるにつれて、成田にも補完空港としての役割は当然出てくるわけで、国際ハブ空港としての役割は羽田に譲った方が最終的には成田にも利があると思うのだがどうだろう？