ダーリン三浦の愛の花園

音楽や映画など徒然なるままに書いてゆきます。

明日のためにその121-鍵泥棒のメソッド

2013年12月10日 | 邦画
近年の邦画の快作。

ある日ちょっとしたことから他人の生活を盗んでしまったらどうなるだろうか?
それが日常とかけ離れた生活だった場合、人はどんな行動をとるのだろうか?
今回紹介する映画は「鍵泥棒のメソッド」
邦画である。
ストーリーを紹介しておこう。
売れない役者桜井と裏家業の殺し屋山崎は偶然同じ銭湯に入る。
後から入ってきた山崎は不運にも石鹸に足をとられ後頭部を強打する。
それを見ていた桜井は山崎の脱衣所のロッカーの鍵を自分の鍵とすりかえる。
桜井は悪びれる様子もなく山崎のロッカーを開けてみるのだが......
山崎は後頭部を強打したため記憶喪失になってしまう。
桜井は彼の入院している病院をつきとめ見舞いのふりをしてそれを知ってしまう。
そしてラスト、快作にふさわしい素晴らしいシークエンスで映画は終る。
この映画は開始十数分で映画の中に観ている人を取り込んでしまう。
それほどこの映画はしっかり作ってある。
脚本も上手く申し分の無いものだ。
俳優陣では山崎を演じた香川照之が良い。
シリアスな役とコミカルな役を上手く演じている。
監督は内田けんじ「運命じゃない人」で脚光を浴びた監督である。
中島哲也とともに今後の活躍を期待できる監督である。
2時間を超える作品だが観始めたらあっと言う間に観てしまえるだろう。
ただこの作品はラストシーンが2つある。
映画を観終わっても最初のエンディングロールで見終えてはいけない。
ただこの2つ目のエンディングは私には蛇足に思えた。
しかしそれを含めてもこの映画は最近の邦画では珍しい快作である。
2012年日本製作、2012年日本公開、カラー128分、監督:内田けんじ。


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