杉内巨人入団に思うこと

ソフトバンクからＦＡ宣言した杉内俊哉の巨人入団が決まった。契約金額は４年20億円。
ソフトバンクはそれを上回る４年22億円を提示したが、査定法への不満と、昨年の契約更改で「ＦＡ宣言してもどこも獲得に動かないよ」と言われたことの屈辱感から移籍を決断した。

背番号はエースナンバーの「18」。2006年に桑田が退団してから５年間空き番になっていた特別な番号である。
巨人は杉内に「18」を譲渡するにあたって、桑田、堀内、亡くなった藤田さんの奥さんの承諾も得たそうだ。
この高待遇に杉内の心は巨人に傾いた。

ツイッター上では杉内が巨人に来ることは諸手を挙げての賛成だったが、「18」はないだろうという意見が圧倒的だった。やはり「生え抜きにつけてほしい」というのが私を含めたファンの思いである。また左腕なのだから「21」だろうと。
また桑田も「本音を言えば生え抜きの右腕につけてほしかったので複雑ではあります」とスポーツ報知の取材に答えている。

こういった声を杉内は自らの力で封印しなければならない。年俸は単年で５億もらっているのだから、毎年15勝以上は絶対である。
最初の交渉の席で趣味の話になり、杉内が釣りが趣味だと知ると、原沢ＧＭは釣りに関する本を２回目の交渉の席でプレゼントしたそうだ。「選手に対する愛情を感じた」と杉内本人は語っていたが、巨人はお世辞にも選手に愛情がある球団ではない。もちろん活躍すれば英雄扱いだが、活躍しなければボロクソである。それは清原を見ればわかるだろう。はたして杉内はどうか？


杉内が加入したことで最大のプラスは内海に刺激になることだと思っている。今年は18勝をマークし最多勝に輝いたが、これを２年３年と続けて初めて一流と言える。「杉内さんだけには負けない」と活躍してくれれば相乗効果となって、優勝へと近づくはずだ。

また同じくソフトバンクから、今年19勝をマークしたホールトンを獲得したが、こちらは多くは期待していない。高年俸を得たことで満足し「肩に小錦が乗っている」という迷言を吐いたヒルマンの二の舞にならなければいいが…。５勝してくれれば儲けものと考えておいた方がいいだろう。


２年連続で優勝を逃したことで大型補強を敢行した巨人。フロントは最大限の働きをした。後は、現場（監督・コーチ・選手）次第。だが人的補償で誰を失うかが気がかり。朝井、小山、笠原あたりがヤバそう。