道路の氷割りが終わって、空を見上げるとなんと本当に雲が一つもない!
久しぶりだなあ、こんなに晴れた空。矢印を付けるのが難しいと思うでしょう。
ところが人間にはこの能力が備わっているんですよ。
こんなふうに何にもない中から一点を決められる。これは理屈で出来ることじゃないから
こういうことをスピリチュアルな力だという人もいる。でも100人いたら100人が発揮できる
能力をわざわざ霊的だって言う必要はないと思いますよ。
このホッとするだけの価値がない魔法「Qure!」がどんなことでも成し遂げるおかしな話。
「Qure!」17
そのとき、突然どこからかユウヤの脳に直接声が聞こえた。
〝あーもしもし、ほひ!〟
「えー、聞こえるか、ユウヤ ほひ!」
「えっ! 何の信号だろうか、この倉庫にラジオがしまってあって、うっかりスイッチを入れたとか」
「本日は晴天なり ほひ!」
「それにしても変だ。アマチュア無線のようだが、最後の ほひ! に聞き覚えがある」
「君は自分の力を出せる方法を探しているんだろ? ほひ!」
フリー素材集より
「間違いない。頭の中に響いているのは、信じられないけれど、テト吉の声?!」
「そろそろ何か答えてくれよユウヤ、このモードで話すのは疲れるんだから。 ほひ!」
「どうやって僕に話しかけているの?」