世界で初めて核爆弾を創った国、そしてその2種類の爆弾(ウラン爆弾とプルトニューム爆弾)を広島と長崎の両市上空、すなわち老若男女の市民の住む頭上に炸裂させた国でもある。その国の大統領が初めて広島に訪れ、原爆慰霊碑に献花され、原爆ドーム、原爆資料館を見られるとのこと、そして両市の被爆者に会われるとのことである。このことが人類が持っている核兵器廃絶への大きな一歩になってほしいと切に願う。
私(住職)の兄緫智は広島の中学1年に在学していて8月6日八丁堀辺で動員作業中に被爆し、7日夜死去した。
父三智の当時の日記、歌集に何首かの哀歌が書き付けられている。
過ぎし年里のかえりに坊と共に泊まりし旅館は今もあれども
如何にして生き抜きたらん仮寝するベンチ間近かく秋虫の啼く
お気の毒です伯母の一語に玄関の土間に踞りて我泣き入りぬ
床の間の弥陀尊号の軸の前に坊は置かれたり白骨となりて
燃えつゞく炎をみつゝ明かしけんそのひと夜さの苦しみたらん
ガラス戸の破れ傷つきし姿ながら市内電車は焼野を走る
天幕の下の受付に一人悄然と負傷姿の校長のあり
校長さま無事でしたかと思わずもツト駆けよりぬ我ぶしつけに
同級簿に載せある坊の名の下に七日死亡と記したまいぬ
絶望の淵にありとも本願の道はかならずひらかれてあり
大悲無倦照護の光一切の苦悩も去りぬ憂いも融けぬ
ひた泣きに泣けども心は闇からず本願不思議名号不思議
この頃、何を見ても綜智のことが思い出され、人の居ないところで思う存分泣き暮れることが多い。たゞ綜智を奪ったものが敵国アメリカであるという呪わしい気持ちが毛頭ないのは私に迫って下される大悲のみこころ故であろうか。これだけはうれしいことである。(昭和20年8月28日日記)
原爆投下から71年、今日の日がどうか核兵器廃絶えの重い大車輪が動き始める起動となって欲しい。
5月22日(日)、宗祖親鸞聖人降誕会法座を開催致しました。小学校や保育園の運動会さんせきとも重なりましたが、それでも多くのご門徒の方々がご参席下さいました。
ご講師は東広島市八本松町西福寺ご住職根来暁(ねごろあきら)先生、スクリーンに聖人のご絵伝を写しながら分かりやすく聖人「降誕」の意味をお説きくださいました。
12時より皆さんで会食、そして恒例のアトラクション。今年は坊守の司会で進められました。今年は初めてインターネットのカラオケを利用してみました。
瀬戸の花嫁 国貞寿子さん。 民謡刈り干し切り唄
浦部エミカさん。 北国の春 大内博三さん。
にわか金魚売り 藤原正富さん、名演技に堂内なごやかな空気につつまれました。唯南も大喜び!
詩吟峨眉山月の歌 藤田晴美さん。 風月流れ旅 市川貞男さん。 昴 住職
続いて婦人会お世話の「ビンゴゲーム」 はずれくじなしで参加者全員に景品が用意されました。好転にも恵まれ、有難くも楽しい降誕会の一時でした。
春のゴールデンウイークももう半分終わりました。好天に恵まれて大三島も多くの行楽の方や帰省客で賑わっています。連休間、ご法事をされる方も多く久しぶりにお会いする方も多く懐かしい話に沸きます。
5月の法語カレンダーは4月に続いて七高僧さまの第一祖龍樹菩薩さまのお言葉の意訳が掲げられています。
弥陀の誓いに帰しぬれば 不退のくらい自然なり 親鸞聖人のおまとめになられたお正信偈さまの原文は 臆念弥陀仏本願(弥陀仏の本願を臆念すれば) 自然即時入必定(自然に即のとき必定に入る)