1/9から厳修されていますご本山(西本願寺)のご正当法要に今治祖7ヵ寺のご住職方と出勤させていただきました。10日夜宿舎に泊し、朝6時からのご晨朝にお参りしお参りしながら不遜ですがスナップを撮りました。10時からの日中法要には正装での出仕ですからカメラは持てませんので写真はありません、ご晨朝での写真でご想像ください。
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午前5:45、津々と冷えるまだ闇の中を本山周辺の宿舎からお参りの方々が
足早にお御堂に向かいます。九州弁や北陸弁の話し声が聞こえて来ました。
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ご正当法要のご真影さま(親鸞聖人のご尊像)とそのお荘厳(しょうごん)。
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須弥壇、脇壇に28対の色々なお供えがされています。法要初日に池坊家元によって一対のお立花が立てられてお供えされていました。
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阿弥陀堂でのお参りは今朝は「阿弥陀経」のお参り。
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ご影堂でのお参りは「初夜礼賛」のお参り。ジンジンと心に響いてきます。このように大勢でお唱えする「礼賛偈」(らいさんげ)のお参りは初めてで感動的でした。
外陣の各椅子には膝掛けが2枚づつ置かれているお心使いには京の底冷えの最中、本当に有難いことでした。
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両堂の門に一対づつ正当法要を意味しているのかきれいな「幡」が立てられています。これも見納めかなァと思い撮しておきました。ご真影さまの前にも1対立てられていましたねェ、
7:15 ご晨朝の勤行が終わると急いで宿舎に帰り朝食、お粥定食を頼みました。お粥は小豆粥でした。親鸞聖人が小豆がお好きだったと云う言い伝えがあるのです。味わい深いものがありましたが、急いで啜り込み、8:30集合への準備をして再び本山へ向かいました。
お正月に大阪から帰郷された2、3の人に今日の法要のことをお知らせしておりましたら4人の方がお参り下さったとのこと、しかしお会いすることは出来ませんで申し訳ないことでした。ですが後から電話で正面中央でお参りしましたからご院下さんの参進する姿がよくわかりました、とのことでした。
今日の日中法要は両門さま、内陣への結衆、余間の列衆、讃嘆衆(奏楽)それに他宗派からの代表者もあり総出仕僧侶は300名ぐらいはおられたように見えました。余間の私ども列衆も華籠(けろう)を持ち立列(りゅうれつ)して散華(さんげ)すると云うこの上ない賑々しい法要でした。雅楽も50年前と比べると格段な演奏と迫力になっていると感じました。2台の太太鼓の響きは強いインパクトがあります。
勤行は親鸞聖人ご撰述のご和讃を依経段、お念仏一つの救いをお経のご文からご讃嘆の詩10首。続いて依釋段、お念仏のみ教えをインド、中国、日本に出られた7人の高僧方のお味わいを讃嘆されている詩7首と最後に回向句の和讃1首を声高らかにお唱えいたしたことです。最初の1首と回向句和讃1首を挙げておきます。
如来の作願(さがん)を たづぬれば
苦悩の有情(うじょう)を すてずして
回向(えこう)を首と したまひて
大悲心をば 成就(じょうじゅ)せり
南無阿弥陀仏を とけるには
衆善海水(しゅぜんかいしい)の ごとくなり
かの清浄(しょうじょう)の善 身にえたり
ひとしく衆生(しゅじょう)に 回向(えこう)せん
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散華に使われた華葩(けは)、紙製の花びら、聖人のおもむかれた土地を代表する花が図案化されています。正当法要は終焉の地京都の市花「椿」でした。