memory of caprice

浮世離れしたTOKYO女子の浮世の覚書。
気まぐれ更新。

井上荒野の読書

2014-04-28 04:09:12 | BOOK
本のレビュー記事の中で「作家の読書道」というコラムがある。
現在活躍中の日本の作家の幼いころからの読書体験を聞く、という趣向で、これが結構面白い。
正直、御本人の作品を読んだことがない、あるいは特に興味を抱かなくても、読書の傾向が、 
ん?もしかして似たような道筋を通ってきているのかも・・・と思うことがままある。
勿論、途中で分水嶺の如く枝分かれするのだが、ここまでが共通しているのなら、その先も面白いかも・・・と
つい後を追いかけてみたくなる。

井上荒野さんもその一人。
1961年東京生まれとは兄と同じ。
幼いころ、作家である父上、井上光晴氏が、娘のために知り合いの編集者に頼んだセレクト本を段ボールで定期的に送らせていたとか。
そのラインナップが
「100まんびきのねこ」
「スザンナのお人形」「こねこのぴっち」

高校生の頃、父親の「妊婦たちの明日」を読み感銘をうけ、バイブル的存在に。
その頃読んだ日本文学は大江健三郎と中上健次。後になってから山田詠美。
翻訳小説ではガルシア=マルケス。「百年の孤独」「悪い時」も。
街全体がじわじわと嫌な感じになっていく、ああいう、”場の小説”というものにハマったとか。

その後の読書生活は翻訳もの中心。
マーガレット・アトウッドは30代半ばくらいで。
「青ひげの卵」という短編を読んだ時ものすごく面白いとおもったから。
ポール・オースターはよく読んでおり、カズオ・イシグロも大好きで全部読んでいるそう。

なんとなく納得&マーガレット・アトウッドを読んでみたくなりました。


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