923『自然と人間の歴史・世界篇』新型コロナとの闘い(韓国、フィリピン、インド)
【韓国】
○2020年4月までに、韓国では、新型コロナウイルスの第一波を封じ込めた。しかし、5月、その韓国で感染がぶり返している。これを封じ込めるため、当局は約2週間で約4万6千件という徹底した検査とIT(情報技術)を駆使した防疫を行っている。
難しいのは、気の緩みの一方、感染の舞台が性的少数者(LGBT)が集うクラブだったことで、人権への配慮という課題も浮き彫りになった。ITを駆使した韓国の対策は、プライバシー保護という面では、中国や台湾などの取組みに似て、人権への配慮が課題だとされる。
○5月15には、新型コロナウイルスに感染したソウル拘置所の刑務官が、同僚や被告などおよそ280人と接触していたことが判明した。このため、ソウルの裁判所の一部が消毒作業のため閉鎖され、公判が中止される事態となった。
○5月22日での話として、インドの農村部では、流通が滞り、農産物を廃棄する事態が起きている。
○5月22日での話として、故郷を目指せす出稼ぎ労働者がムンバイなどの駅に押し寄せ、混乱がおきている。若者が多い。
(続く)
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【フィリピン】
○4月1日のフィリピンのドゥテルテ大統領の発言として、こうある。
「警察と軍への指示は、もし彼らが反撃してきて命の危険があるなら、射殺しても構わないということだ。」
この日には、マニラ首都圏で生活困窮者らが食料援助を求めて抗議集会を開催していたことから、21人が逮捕された模様だ。
○5月12日、国営テレビで放送された新型コロナ対策会議で、ロックダウン措置の延長に言及したが、具体的にどの地域が対象になるかや延長の期間については触れなかった。
(続く)
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【インド】
○5月15日午後4時時点での米ジョンズ・ポプキンズ大学のデータによると、インドの確認感染者数は8万2103人、死者数は2649人だという。
○5月17日、インドについての世界保健機関(WHO)の集計が発表された。それによると、同国の確認感染者数は都市封鎖を始めた3月25日に562人だったが、17日には9万人を超えたという。感染者数で中国を超え、中東を除くアジアで最多となった。最近の新規確認の感染者数は1日あたり4千人前後に増えており、感染拡大の勢いは止まっていない。
続く)
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