東京都美術館で行われていた「バルテュス展」は、このあいだの日曜日に終わったが、展示室最後の部屋のショップで売られていたスイーツの甘さは、まだまだ舌の先に残っている。
ムラングスイス。
メレンゲ菓子で、天使の羽みたいな形が独特。
バルテュスが晩年に過ごした、スイスのグラン・シャレのティータイムに、節子夫人がもてなしのお菓子として出したスイーツの一つかな、などと想像される。
かりっとした歯ざわりで甘くてとてもクリーミィ。フランボワーズと青リンゴとバニラ風味、と三つの味のなかで購入したのはバニラ風味。
生クリームをつけて食べると、いままでに味わったことがないスイーツ! と感動してしまう。
ムラングスイスを食べると、バルテュスの静謐な絵画や、篠山紀信が撮ったバルテュスや節子夫人の写真、再現されたアトリエの記憶が蘇る。
グラン・シャレがあるロシニエール村周辺の名産物で、世田谷のル・ポミエのフレデリック・マドレーヌさんがバルテュス展のために特別に作ったのだそうだ。京都での展覧会が開催されている9月までは、予約すれば店でも購入できるという話。