何かの記事で、この本のことが紹介されていて
面白そうだからAmazonで取り寄せて読みました。
うーん。なるほどー。
この本は映画の脚本について書かれているのですが、
物語の構成についても、充分役に立つ内容です。
何しろ“米国Amazon 脚本部門で売り上げNO.1”の本だけに
説得力があります。
そこでこの本の内容にそって、
もう一回、三津田さんの物語について再考することにしました。
まず、映画会社に脚本を売り込むときには
「その脚本は1行で言うと、どんな映画?」ということを
映画会社の重役たちに伝える必要があるそうです。
1行でコンパクトに伝え、
「そういう映画なら、まず話を聞こうか」という気にさせるもの。
ログラインと言うらしいです。
それとパンチの効いたタイトル。
なのでそこからまず考えることに。
こんな感じになりました。
どうでしょうねー。
【タイトル】
『100年生きたフサコさんの物語』
【ログライン】
実家にいて楽しい独身主義を貫くつもりだったのに、親にせかされ、ついに結婚。ところが50歳で夫に先立たれ、ほどなく娘も嫁ぐことに。フサコさんにとって、生まれて初めての仕事と一人暮らしが始まります。
【ジャンル・人生の節目】
はじめに
この物語は、大正元年に生まれ、その後一〇〇年間生きた三津田冨左子という女性のことを描いたものです。ここからはフサコさんと呼ぶことにします。
フサコさんは歴史に残る大事件と関わったわけでもなく、すごい発明をしたわけでもなく、有名な文学作品を残した大作家ということもなく、ただひたすら市井の人として自分の人生を生きた人です。
市井の人というのも、いまでは使わない古い言葉かもしれません。庶民、つまり民衆の一人という意味です。
国を動かす人ではなく、その国に暮らす人。
それなら、世の中には溢れるほどたくさんの人がいます。どうしてフサコさん? と思う人もいるかもしれません。
その理由は、フサコさんを大好きな人がたくさんいるから。その人たちが、フサコさんのことが、また本になったらいいなと思っているからです。
なによりも好かれるのは、強気で、前向きで、潔く、楽しむことを追いかけたその生き方です。一人暮らしでも、お金がなくても、年を取っても、毎晩眠りにつくときには、「明日はきっと何かいいことがあるにちがいない、どんなことがあるかしら」とひとり微笑み、さっさと寝ていたその姿を、うらやましいな、いいなと思う人がたくさんいるということです。
では、さっそくフサコさんの話をご紹介しましょう。この本で、初めてフサコさんのことを知る人は、ぜひフサコさんと仲良くなって、元気をもらってくれたらいいなと思います。