健康に害を及ぼす喫煙。タバコを吸う本人だけでなく、周辺にいる人も副流煙を吸うことで循環器系や呼吸器系の病気を患うリスクが高まることがわかっている。そして、このほど米国・ブリガムヤング大学のマウスを使った実験で、副流煙を吸うと太ることがわかった。煙が細胞の機能を阻害研究チームは、煙にさらしたマウスの体重が増加することを確認し、さらに細胞レベルでその仕組みを分析した。それによると、細胞のミトコンドリアを変えセラミドと呼ばれる脂質を煙が誘発することがわかった。この脂質は正常細胞の機能を阻害し、インシュリン感受性を低下させる。つまり、煙を吸うことでインシュリン抵抗性が高まり、それが高血糖や肥満につながるのだという。セラミド阻害薬に異常予防効果さらに、研究チームはそうした副流煙の影響を抑える方法も模索。セラミド阻害薬として知られるミリオシンをマウスに投与したところ、煙にさらしても体重増加や代謝異常は見られなかったという。研究チームは今後、人間に害のないセラミド阻害薬の開発に力を入れることにしている。というのも、米国の子どもの約20%が喫煙者と暮らしているというデータがあり、受動喫煙のリスクにさらされている子どもの健康への害を最小限に抑えるのが目的だ。研究チームのベンジャミン・ビクマン教授は「スモーカーは、タバコの煙が家族の健康を損ねているという事実をあらためて認識し、禁煙に踏み切るきっかけにしてほしい」と話している。
健康に害を及ぼす喫煙。タバコを吸う本人だけでなく、周辺にいる人も副流煙を吸うことで循環器系や呼吸器系の病気を患うリスクが高まることがわかっている。そして、このほど米国・ブリガムヤング大学のマウスを使った実験で、副流煙を吸うと太ることがわかった。煙が細胞の機能を阻害研究チームは、煙にさらしたマウスの体重が増加することを確認し、さらに細胞レベルでその仕組みを分析した。それによると、細胞のミトコンドリアを変えセラミドと呼ばれる脂質を煙が誘発することがわかった。この脂質は正常細胞の機能を阻害し、インシュリン感受性を低下させる。つまり、煙を吸うことでインシュリン抵抗性が高まり、それが高血糖や肥満につながるのだという。セラミド阻害薬に異常予防効果さらに、研究チームはそうした副流煙の影響を抑える方法も模索。セラミド阻害薬として知られるミリオシンをマウスに投与したところ、煙にさらしても体重増加や代謝異常は見られなかったという。研究チームは今後、人間に害のないセラミド阻害薬の開発に力を入れることにしている。というのも、米国の子どもの約20%が喫煙者と暮らしているというデータがあり、受動喫煙のリスクにさらされている子どもの健康への害を最小限に抑えるのが目的だ。研究チームのベンジャミン・ビクマン教授は「スモーカーは、タバコの煙が家族の健康を損ねているという事実をあらためて認識し、禁煙に踏み切るきっかけにしてほしい」と話している。