![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/bf/f1fc5fad243911997b6cc6bfe4d72d7c.jpg)
あらゆる(主にジャンプ系の)師匠キャラの言葉を取り上げ、そこから現代社会を生きるための教訓を
吸い上げようとする「師匠キャラの言葉」のコーナーが始まりました。
今回取り上げるのは【ジョジョの奇妙な冒険】第一部に登場した「ツェペリ男爵」こと、
「ウィル・A・ツェペリ」です。
石仮面の脅威を目撃したジョジョの前に現れ、石仮面に対抗する唯一の力「波紋法」を伝授しました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/33/574f84aef2e4b90d17af6bd4fc64acb2.jpg)
いろんな意味でものすごいインパクトを誇るツェペリ男爵!
はてさて、どのような名言が飛び出すか見てみましょう![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0089.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/97/978d477014fc548980b5b51c2b17c1ec.jpg)
簡単に説明すれば「呼吸」には「血液」が関わっている!
「血液」は「酸素」を肺から運ぶからだ!
そして「血液」中の「酸素」は「体細胞」に関わっている!
「体細胞」イコール「肉体」!!
つまり! 水に波紋を起こす様に呼吸法によって「肉体」に波紋を起こし
エネルギーを作り出すッ!
初対面のジョジョに対して、「波紋法」について超ざっくりな説明をするツェペリ男爵。
パっと聞いて意味わかりますか?
多分、この言葉はじっくり聞いて意味を追おうとすると混乱すると思います。
ちょっと文脈がおかしいからです。
一見、「○○は○○である。つまり、○○なのだ」という論理的な言葉にみえますが、
実はワードの前後は論理的につながっていません。
でも、言葉のつながりを意識せずに流すようにさらっと聞くと、なんとなく「波紋法」を理解できるのです。
流すように、重要なワードを拾うと以下のような言葉の構図が見えてきます。
「呼吸」―「血液」―「酸素」―「肉体(体細胞)」⇒エネルギー
特殊な「呼吸」を行うことによって、「血液」がその呼吸で取り込まれた「酸素」を
「肉体」の隅々まで波紋を起こすように伝え、結果「エネルギー」を作りだすことになる!
このようなことをツェペリは一息で説明しちゃったわけですね。
本当に「簡単に説明すれば」だなぁ。
でも、ちゃんとその後「波紋法」の実演を見せてジョジョに「波紋法とはこういうもの」ということを
体感させるのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/54/24d70eb03b79cc232702a7dda91e21ea.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/36/d56076af1b80d2742473111c675e21d7.jpg)
まぁ、そのあと「仙道」という言葉を持ち出してきちゃうわけですが。
「波紋エネルギー」こそ「仙道パワー」とか言って、波紋と仙道は同じものなんだか
違うものなんだか微妙によくわからないまま、話は別の方向へ進んでしまいます。
結局、その後は「仙道」ではなく「波紋」と呼ぶことに落ち着きますが、
ごらんの通り、ツェペリ男爵は発言内容がちょっとブレることがあります。そこはご愛敬。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/5c/ca4b029c8905b940beeee11fbb20f38c.jpg)
石仮面によるスピードと力には人間がどんなに努力してもたち打ちできん!
だったら、それに変わるものを身につけなければ奴らには勝てないのだ
これは結構重要な考え方です。
人間の身体能力を遥かに超えた石仮面の脅威に対して、それに対抗するように身体能力を鍛えても
絶対にかなわない。ならば、単純な身体能力とは違う種類の能力を身につけて対抗するしかない!
現実社会においてもそうです。
たとえば、自分より一定以上先を行っているライバルがいたとして、
そのライバルと同じやり方で追いかけても、そいつに追いつくことは簡単にはできません。
それよりも、ライバルとは別のやり方を考え、それを突き詰めた方が追いつける可能性は
ぐっと高まるはずなのです。
まぁ、その別のやり方を考えるのが大変なわけですが。
ツェペリ男爵は石仮面の犠牲者が日光によって消滅したのを見て、
「なぜ日光に」と何年も研究を続けた結果、「波紋法」に行き着きました。
すごい人なのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/7d/8c0fbe2ccfcec8e4b98c9b1e89533840.jpg)
ジョジョ、これは大事な物の考え方じゃぞ!
「もし自分が敵なら」と相手の立場に身をおく思考!
石仮面によって生み出されたゾンビと対峙したとき、ツェペリはジョジョに「戦いの思考」を教えます。
もし、自分が相手だったらどうするかを考え、相手の行動を読むことが大事だとツェペリは言います。
ツェペリ男爵は「戦いの思考」と言っていますが、これは日常生活においても大事な考え方だと思います。
相手がどのようなことを考えて行動しているのか?これを意識するかしないかで、
日常におけるあらゆる意思疎通が変わります。
たとえば、仕事などで一定の顧客にむけてモノを作る場合、その顧客がどのようなモノを求めているか
顧客の立場になって考える。そこから、自分がどのようなモノを作るべきか答えを導くことで、
より品質の良いモノを作ることができます。
それに、みんながこの考え方ができるようになれば、自分がやられて嫌なことは
相手にとっても嫌なことなんだってわかって、世界もちょっとは住みやすくなるだろうにねぇ。
まぁ、相手の立場とか考え方もわかった上で嫌なことする人もいますけどね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/6f/79577725bfae8ceb00293b51aafca52f.jpg)
「勇気」とは「怖さ」を知ることッ!
「恐怖」を我が物とすることじゃあッ!
さらに、ツェペリは「戦いの思考」その②として、ジョジョに「恐怖を知り、我が物とせよ」と教えます。
それは「勇気」であるが、ではその「勇気」とは何か?と、「勇気」の定義を語ります。
ノミのように、自分より遥かに巨大な人間にところかまわず攻撃をしかけて戦いを挑むのは
「勇気」と呼べるのか?
答えは否である。それは「勇気」とは呼べない。
ノミのそれは、恐怖を知らない愚かな行動である。
「勇気」とは、「恐怖」を知った上でそれを克服し、立ち向かうことを言う!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/4f/f4e879542fd3cc3a681da80061019196.jpg)
呼吸が重要な意味を持つ波紋法において、呼吸の乱れは命取りになります。
ですが、恐怖を知り、支配したときには呼吸は乱れず波紋法を有効に扱うことができます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/65/bdad45f3ac0b4b7e18df3e35a43047dc.jpg)
ツェペリは恐怖と正しく向き合い、勇気を発揮するようにとジョジョに教えるのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/6f/a80aa84041cd63153b61cf455f641e17.jpg)
北国ノルウェーにこんな諺がある…
「北風が勇者バイキングをつくった」
そのワインをほんの一滴たりともこぼしてみろ!
そのときは、たとえ奴を倒したとしても
わしはもう、おまえを見捨てる!
ツェペリの「戦いの思考」その③です。
今までジョジョに対して、真摯に、丁寧に波紋法を教えてくれていたツェペリが急に厳しい態度をとります。
これには、「北風が勇者バイキングをつくった」という諺が関係しています。
ノルウェーのバイキングは、厳しい北風の吹きすさぶ環境で育ち、気骨のある勇者に育ちました。
ツェペリはジョジョに、ワインを一滴もこぼさずにゾンビに勝てという、
北風にも似た厳しい条件を与えて、バイキングのような勇者に育て上げようとしたのです。
一見、ムチャ振りに見えますが、実はこのワインにはちゃんと別の意味もありました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/fe/6bceb2bdcf607114b7300c3f29b54afb.jpg)
なんと、このワインは相手の生命の振動を感じ取る波紋探知機の役割を示すのです!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/4d/70347953572ec0a8951504fa2908eaca.jpg)
ワインはムチャな足枷かと思いきや、その意味を理解すれば一転して相手を倒す有効な道具となる!
数ある師匠キャラのなかでも凝ったしかけをほどこしますな、ツェペリ男爵。
いちいち手取り足取り説明しないで、弟子に自分で理解させるのが良師匠の条件ですなっ!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/b4/c1fd1f4cf21b6351b168570e8354c753.jpg)
ジョジョはツェペリ男爵の「戦いの思考」すべてを忠実に実施し、勝利を掴んだのでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/da/546d167f3f2efe1a11c30b3b0d52bc23.jpg)
ジョジョはこうしてる今も、わしの教えた「呼吸法」を連続してやっておる
特別な呼吸を意識せず、昼も夜も おきている時もねむっている時も
続けるというのは大変なことなのだ
ジョジョの波紋の才能を褒めるツェペリ男爵です。
「続けるというのは大変なことなのだ」と、良いことを言っています。
修行というものは、一時だけ苦しんであとはハイ、パワーアップというものではないのです。
それを地道に継続することで、少しずつ自分の力になってゆくものなのです。
ジャンプ系作品での修業シーンは、一朝一夕でキャラがパワーアップしているように見えてしまいがちですが、
キャラは読者にはみえないところで継続して修行しているのだということを忘れてはいけません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/8a/94238f468eedb59e258b32215aba842c.jpg)
これが運命なら、あるがまま受け入れよう
ツェペリ男爵は、自らの運命を知っていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/d2/9814e000cd66028f1b058c7f571cff40.jpg)
「鎖でつながれた若き獅子を未来へとき放つため」
すなわち、ジョジョを助けるために
「おのが自身はその傷を燃やし、しかるのちに残酷な死を迎えるであろう」
ツェペリ自身は死を迎えるだろう、と。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/07/7c8ae0c9557267c0b77a2639f03e3ef9.jpg)
自分の運命に満足しておる…
全て受け入れておるよ…
わしは最後に自分の全てを伝えた…
ジョジョ…おまえはわしの希望だ!
まるで親友と息子を同時に持ったような気持ちだぞ
そして、わしはこれからおまえの中で生きるんじゃ…
ツェペリは、自分の死も含めてすべてを運命だと思っており、それをすべて受け入れています。
それが良いことか悪いことかは別として、ツェペリは「石仮面を破壊する」という目的において一途でした。
ジョジョを助けるための死は、自分は死んでもジョジョがなんとかしてくれるという他力本願なものでは決してなく、
体得した波紋法のすべてを「自分」として見立てて、ジョジョに伝え、その中で生きて
ジョジョと共に石仮面を破壊するのだという考え方によるものでした。
「わしは最後に自分の全てを伝えた」「わしはこれからおまえの中で生きるんじゃ」
という言葉がそれを物語っています。
それが、ちょうど「親友と息子を同時に持った気持ち」だったのでしょう。
と、こんな感じでツェペリ男爵の言葉を紹介してきましたが、
心に響いた言葉はあったでしょうか?
自らの運命に従いまっすぐに生きた彼の言葉は、乾いた現代社会に
雫のように落ちて波紋のように優しく広がるはずです。
ありがとう、ツェペリ男爵!!
拍手ボタン
記事が面白かったらポチっとよろしくです。
◆関連記事◆
【師匠キャラの言葉】比古清十郎編
【師匠キャラの言葉】幻海師範編
【師匠キャラの言葉】アバン先生編
吸い上げようとする「師匠キャラの言葉」のコーナーが始まりました。
今回取り上げるのは【ジョジョの奇妙な冒険】第一部に登場した「ツェペリ男爵」こと、
「ウィル・A・ツェペリ」です。
石仮面の脅威を目撃したジョジョの前に現れ、石仮面に対抗する唯一の力「波紋法」を伝授しました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/33/574f84aef2e4b90d17af6bd4fc64acb2.jpg)
いろんな意味でものすごいインパクトを誇るツェペリ男爵!
はてさて、どのような名言が飛び出すか見てみましょう
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0089.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/97/978d477014fc548980b5b51c2b17c1ec.jpg)
簡単に説明すれば「呼吸」には「血液」が関わっている!
「血液」は「酸素」を肺から運ぶからだ!
そして「血液」中の「酸素」は「体細胞」に関わっている!
「体細胞」イコール「肉体」!!
つまり! 水に波紋を起こす様に呼吸法によって「肉体」に波紋を起こし
エネルギーを作り出すッ!
初対面のジョジョに対して、「波紋法」について超ざっくりな説明をするツェペリ男爵。
パっと聞いて意味わかりますか?
多分、この言葉はじっくり聞いて意味を追おうとすると混乱すると思います。
ちょっと文脈がおかしいからです。
一見、「○○は○○である。つまり、○○なのだ」という論理的な言葉にみえますが、
実はワードの前後は論理的につながっていません。
でも、言葉のつながりを意識せずに流すようにさらっと聞くと、なんとなく「波紋法」を理解できるのです。
流すように、重要なワードを拾うと以下のような言葉の構図が見えてきます。
「呼吸」―「血液」―「酸素」―「肉体(体細胞)」⇒エネルギー
特殊な「呼吸」を行うことによって、「血液」がその呼吸で取り込まれた「酸素」を
「肉体」の隅々まで波紋を起こすように伝え、結果「エネルギー」を作りだすことになる!
このようなことをツェペリは一息で説明しちゃったわけですね。
本当に「簡単に説明すれば」だなぁ。
でも、ちゃんとその後「波紋法」の実演を見せてジョジョに「波紋法とはこういうもの」ということを
体感させるのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/54/24d70eb03b79cc232702a7dda91e21ea.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/36/d56076af1b80d2742473111c675e21d7.jpg)
まぁ、そのあと「仙道」という言葉を持ち出してきちゃうわけですが。
「波紋エネルギー」こそ「仙道パワー」とか言って、波紋と仙道は同じものなんだか
違うものなんだか微妙によくわからないまま、話は別の方向へ進んでしまいます。
結局、その後は「仙道」ではなく「波紋」と呼ぶことに落ち着きますが、
ごらんの通り、ツェペリ男爵は発言内容がちょっとブレることがあります。そこはご愛敬。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/5c/ca4b029c8905b940beeee11fbb20f38c.jpg)
石仮面によるスピードと力には人間がどんなに努力してもたち打ちできん!
だったら、それに変わるものを身につけなければ奴らには勝てないのだ
これは結構重要な考え方です。
人間の身体能力を遥かに超えた石仮面の脅威に対して、それに対抗するように身体能力を鍛えても
絶対にかなわない。ならば、単純な身体能力とは違う種類の能力を身につけて対抗するしかない!
現実社会においてもそうです。
たとえば、自分より一定以上先を行っているライバルがいたとして、
そのライバルと同じやり方で追いかけても、そいつに追いつくことは簡単にはできません。
それよりも、ライバルとは別のやり方を考え、それを突き詰めた方が追いつける可能性は
ぐっと高まるはずなのです。
まぁ、その別のやり方を考えるのが大変なわけですが。
ツェペリ男爵は石仮面の犠牲者が日光によって消滅したのを見て、
「なぜ日光に」と何年も研究を続けた結果、「波紋法」に行き着きました。
すごい人なのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/7d/8c0fbe2ccfcec8e4b98c9b1e89533840.jpg)
ジョジョ、これは大事な物の考え方じゃぞ!
「もし自分が敵なら」と相手の立場に身をおく思考!
石仮面によって生み出されたゾンビと対峙したとき、ツェペリはジョジョに「戦いの思考」を教えます。
もし、自分が相手だったらどうするかを考え、相手の行動を読むことが大事だとツェペリは言います。
ツェペリ男爵は「戦いの思考」と言っていますが、これは日常生活においても大事な考え方だと思います。
相手がどのようなことを考えて行動しているのか?これを意識するかしないかで、
日常におけるあらゆる意思疎通が変わります。
たとえば、仕事などで一定の顧客にむけてモノを作る場合、その顧客がどのようなモノを求めているか
顧客の立場になって考える。そこから、自分がどのようなモノを作るべきか答えを導くことで、
より品質の良いモノを作ることができます。
それに、みんながこの考え方ができるようになれば、自分がやられて嫌なことは
相手にとっても嫌なことなんだってわかって、世界もちょっとは住みやすくなるだろうにねぇ。
まぁ、相手の立場とか考え方もわかった上で嫌なことする人もいますけどね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/6f/79577725bfae8ceb00293b51aafca52f.jpg)
「勇気」とは「怖さ」を知ることッ!
「恐怖」を我が物とすることじゃあッ!
さらに、ツェペリは「戦いの思考」その②として、ジョジョに「恐怖を知り、我が物とせよ」と教えます。
それは「勇気」であるが、ではその「勇気」とは何か?と、「勇気」の定義を語ります。
ノミのように、自分より遥かに巨大な人間にところかまわず攻撃をしかけて戦いを挑むのは
「勇気」と呼べるのか?
答えは否である。それは「勇気」とは呼べない。
ノミのそれは、恐怖を知らない愚かな行動である。
「勇気」とは、「恐怖」を知った上でそれを克服し、立ち向かうことを言う!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/4f/f4e879542fd3cc3a681da80061019196.jpg)
呼吸が重要な意味を持つ波紋法において、呼吸の乱れは命取りになります。
ですが、恐怖を知り、支配したときには呼吸は乱れず波紋法を有効に扱うことができます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/65/bdad45f3ac0b4b7e18df3e35a43047dc.jpg)
ツェペリは恐怖と正しく向き合い、勇気を発揮するようにとジョジョに教えるのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/6f/a80aa84041cd63153b61cf455f641e17.jpg)
北国ノルウェーにこんな諺がある…
「北風が勇者バイキングをつくった」
そのワインをほんの一滴たりともこぼしてみろ!
そのときは、たとえ奴を倒したとしても
わしはもう、おまえを見捨てる!
ツェペリの「戦いの思考」その③です。
今までジョジョに対して、真摯に、丁寧に波紋法を教えてくれていたツェペリが急に厳しい態度をとります。
これには、「北風が勇者バイキングをつくった」という諺が関係しています。
ノルウェーのバイキングは、厳しい北風の吹きすさぶ環境で育ち、気骨のある勇者に育ちました。
ツェペリはジョジョに、ワインを一滴もこぼさずにゾンビに勝てという、
北風にも似た厳しい条件を与えて、バイキングのような勇者に育て上げようとしたのです。
一見、ムチャ振りに見えますが、実はこのワインにはちゃんと別の意味もありました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/fe/6bceb2bdcf607114b7300c3f29b54afb.jpg)
なんと、このワインは相手の生命の振動を感じ取る波紋探知機の役割を示すのです!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/4d/70347953572ec0a8951504fa2908eaca.jpg)
ワインはムチャな足枷かと思いきや、その意味を理解すれば一転して相手を倒す有効な道具となる!
数ある師匠キャラのなかでも凝ったしかけをほどこしますな、ツェペリ男爵。
いちいち手取り足取り説明しないで、弟子に自分で理解させるのが良師匠の条件ですなっ!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/b4/c1fd1f4cf21b6351b168570e8354c753.jpg)
ジョジョはツェペリ男爵の「戦いの思考」すべてを忠実に実施し、勝利を掴んだのでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/da/546d167f3f2efe1a11c30b3b0d52bc23.jpg)
ジョジョはこうしてる今も、わしの教えた「呼吸法」を連続してやっておる
特別な呼吸を意識せず、昼も夜も おきている時もねむっている時も
続けるというのは大変なことなのだ
ジョジョの波紋の才能を褒めるツェペリ男爵です。
「続けるというのは大変なことなのだ」と、良いことを言っています。
修行というものは、一時だけ苦しんであとはハイ、パワーアップというものではないのです。
それを地道に継続することで、少しずつ自分の力になってゆくものなのです。
ジャンプ系作品での修業シーンは、一朝一夕でキャラがパワーアップしているように見えてしまいがちですが、
キャラは読者にはみえないところで継続して修行しているのだということを忘れてはいけません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/8a/94238f468eedb59e258b32215aba842c.jpg)
これが運命なら、あるがまま受け入れよう
ツェペリ男爵は、自らの運命を知っていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/d2/9814e000cd66028f1b058c7f571cff40.jpg)
「鎖でつながれた若き獅子を未来へとき放つため」
すなわち、ジョジョを助けるために
「おのが自身はその傷を燃やし、しかるのちに残酷な死を迎えるであろう」
ツェペリ自身は死を迎えるだろう、と。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/07/7c8ae0c9557267c0b77a2639f03e3ef9.jpg)
自分の運命に満足しておる…
全て受け入れておるよ…
わしは最後に自分の全てを伝えた…
ジョジョ…おまえはわしの希望だ!
まるで親友と息子を同時に持ったような気持ちだぞ
そして、わしはこれからおまえの中で生きるんじゃ…
ツェペリは、自分の死も含めてすべてを運命だと思っており、それをすべて受け入れています。
それが良いことか悪いことかは別として、ツェペリは「石仮面を破壊する」という目的において一途でした。
ジョジョを助けるための死は、自分は死んでもジョジョがなんとかしてくれるという他力本願なものでは決してなく、
体得した波紋法のすべてを「自分」として見立てて、ジョジョに伝え、その中で生きて
ジョジョと共に石仮面を破壊するのだという考え方によるものでした。
「わしは最後に自分の全てを伝えた」「わしはこれからおまえの中で生きるんじゃ」
という言葉がそれを物語っています。
それが、ちょうど「親友と息子を同時に持った気持ち」だったのでしょう。
と、こんな感じでツェペリ男爵の言葉を紹介してきましたが、
心に響いた言葉はあったでしょうか?
自らの運命に従いまっすぐに生きた彼の言葉は、乾いた現代社会に
雫のように落ちて波紋のように優しく広がるはずです。
ありがとう、ツェペリ男爵!!
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「 すべてをうけ入れます。すべてに満足します」
受けれいれるのはともかく!満足!!!
24,5歳でこのセリフを考えたのが凄まじいです
私自身、第一部はかなり忘れていましたが、ツェペリ男爵が言うように、「続ける」という行為こそが大事な事だと思います。
同じ結論を出した方がいらっしゃったと分かり、嬉しいです。
もしよろしければ、貴方のエントリを引用したいのですが、よろしいでしょうか。
それ!
入れようかどうか迷ったんですが、
ツェペリがまだ師匠になっていない若い頃の話ということで、
趣旨と違うかなーと思って外しました。
でも、イイ言葉です!
「わたしには追い求めているものがあるのです」
から続く、あの場面の言葉全部好きです。
>tyokorata さん
「続けることは大変なこと」という、修行自体の困難さよりも
その継続の困難さを語ったことは重要ですよね。
ツェペリは強烈な印象に残るような師匠キャラではないかもしれませんが、
言っていることをよく噛みしめるとその凄さがわかる
スルメキャラな気がします。
エントリの引用は、この記事に限らずどの記事でも
自由にしていただいてかまいません。
引用されることはむしろ、嬉しいです。
アニメでやってた時、少し気になりましたが、未見・原作未読ですね。
機会があったら読んでみようと思います!
>相手にとっても嫌なことなんだってわかって、世界もちょっとは住みやすくなるだろうにねぇ。
これ、意外とそうでもなかったりする。
感性や前提となっている暗黙の了解が同じ文化どうしの内輪だけでつるんでいれば
そういう配慮で上手く行くけど、物事の好みが違う相手だと裏目に出る。
「きっと相手もこうして欲しいだろう」と思ってしてくれた親切が自分には有難迷惑だったり、
「これは相手が嫌がるだろう」と思って避けられたものが「え、それ欲しかったのに…」だったり。
周囲とは異質に浮いているのか、なんかそんな事がやたら多い自分の人生……。