(前回からの続き)
ブックオフで買い込んで来たグルグル全16冊を一週間かけて読んだ。
ちょうど仕事が恐ろしく忙しい週で、徹夜したりしつつもしっかりと読み込んだ。
1巻から10巻まで。過去の自分が一度通った道のりを再び歩く。
不思議と、憶えている物語の内容は序盤の頃の方がより鮮明で、
巻を追うごとにだんだんと靄がかかったようにウロ憶えになってきた。
過去の自分は序盤の巻をよっぽど読み込んでいたのだろう。
10巻を読み終えた。
ククリの内面の世界である"アラハビカ"を舞台に、"グルグル"の秘密が
明かされる重要な話が10巻では展開されていた。
今まで
「各地に隠された魔法陣を探す」
というコンセプトのもと、ククリの扱う"グルグル"の種類が増えてきていたのが
10巻のラストで、
「これからは自分で魔法陣をつくる」
と宣言するククリ。
ニケとククリの新たな旅立ちが始まろうとしていた。
・・・過去の自分がたどってきた物語はここまでだ。
今にして思えば、何故こんな気になるところで物語を中断したのか理解に苦しむ。
誰だ、そんなことをしたのは。俺だ。
さて、11巻からは未知の物語が展開される!と思っていたが、
11巻,12巻と見たことのあるシーンがちらほらと見受けられた。
全体通して読んだ覚えがないのに所々、ちらほら「ここ読んだことあるなぁ」
ってところがあるのは何故だろうか。雑誌で連載してたのをちら、とでも
読んでいたのだろうか。それは自分でもわからなかった。
13巻に入ると完全に未知の物語が展開された。
というか、なんか絵柄もそれまでの巻と変わっていた。
1~12巻まで、二頭身だったニケとククリが13巻から急に三頭身になっていた。
そして話の雰囲気もがらっと変わり、閉鎖された世界で同じ日を繰り返す…
というように、全巻までと比べて多少難解なものとなった。
14巻に入ると冒頭でいきなり、「魔王ギリが完全復活した。」という話の展開となった。
今まで、「魔王ギリを倒すこと」を目標にニケとククリの旅は続いていたわけであるが、
「魔王ギリ」の存在がはっきりと示されたのはここに来て初めてだった。
明らかに、作者はこの物語を終わらせる方向に話を向けていた。
15巻ではついに「魔王ギリ」の本拠地に乗り込むことになる。
14巻から急に話のテンポが速くなったのが物凄く気になったが、
この際目をつぶっておとなしく読むことにした。
今までさんざん魔法陣を描いてきたククリの杖がすりへって穴があき、
中から鍵と手紙が出てくる、という演出にはやられた。
1巻の時からずっと使っていた杖だからなぁ・・・。
1巻を最初に読んだのが13年も前のことだから殊更感じ入ってしまった。
それで、思ったこと。
「キャラクター」というものは自分の中で生きているものなんだ、ってこと。
作品内時間では、1巻~15巻の間には1年足らずの時間しか流れていないのだけど
1巻から13年の時を経て15巻を読んだ僕は、あたかもその13年間、ククリが魔法陣を
描き続けていたというような錯覚に陥った。
それはククリが僕の中で生きていて、魔法陣を描きながら旅を続けていた証拠に他ならなかった。
それはともかく、物語は最終巻である16巻に持ち越された。
で、二人の旅は終わった。
"自分の周りに円を描くと、自分以外の外側すべてを囲ったことになる"
という理屈のもと、世界中を魔法陣で囲うという壮大なスケールでもって
物語はフィナーレを迎えた。
タクシーで深夜帰宅し、ベッドに転がり込んで読み始めた16巻は
夜明けとともに読み終わった。
それは同時に、13年間僕の中で生き続けたグルグルという物語の完結でもあった。
少し寂しくなった。
物語を閉じないで、自分の中でいつまでも二人に旅を続けていてもらってもよかったかも。
永遠に追いかけっこを続けるトムとジェリーみたいに。
ブックオフで買い込んで来たグルグル全16冊を一週間かけて読んだ。
ちょうど仕事が恐ろしく忙しい週で、徹夜したりしつつもしっかりと読み込んだ。
1巻から10巻まで。過去の自分が一度通った道のりを再び歩く。
不思議と、憶えている物語の内容は序盤の頃の方がより鮮明で、
巻を追うごとにだんだんと靄がかかったようにウロ憶えになってきた。
過去の自分は序盤の巻をよっぽど読み込んでいたのだろう。
10巻を読み終えた。
ククリの内面の世界である"アラハビカ"を舞台に、"グルグル"の秘密が
明かされる重要な話が10巻では展開されていた。
今まで
「各地に隠された魔法陣を探す」
というコンセプトのもと、ククリの扱う"グルグル"の種類が増えてきていたのが
10巻のラストで、
「これからは自分で魔法陣をつくる」
と宣言するククリ。
ニケとククリの新たな旅立ちが始まろうとしていた。
・・・過去の自分がたどってきた物語はここまでだ。
今にして思えば、何故こんな気になるところで物語を中断したのか理解に苦しむ。
誰だ、そんなことをしたのは。俺だ。
さて、11巻からは未知の物語が展開される!と思っていたが、
11巻,12巻と見たことのあるシーンがちらほらと見受けられた。
全体通して読んだ覚えがないのに所々、ちらほら「ここ読んだことあるなぁ」
ってところがあるのは何故だろうか。雑誌で連載してたのをちら、とでも
読んでいたのだろうか。それは自分でもわからなかった。
13巻に入ると完全に未知の物語が展開された。
というか、なんか絵柄もそれまでの巻と変わっていた。
1~12巻まで、二頭身だったニケとククリが13巻から急に三頭身になっていた。
そして話の雰囲気もがらっと変わり、閉鎖された世界で同じ日を繰り返す…
というように、全巻までと比べて多少難解なものとなった。
14巻に入ると冒頭でいきなり、「魔王ギリが完全復活した。」という話の展開となった。
今まで、「魔王ギリを倒すこと」を目標にニケとククリの旅は続いていたわけであるが、
「魔王ギリ」の存在がはっきりと示されたのはここに来て初めてだった。
明らかに、作者はこの物語を終わらせる方向に話を向けていた。
15巻ではついに「魔王ギリ」の本拠地に乗り込むことになる。
14巻から急に話のテンポが速くなったのが物凄く気になったが、
この際目をつぶっておとなしく読むことにした。
今までさんざん魔法陣を描いてきたククリの杖がすりへって穴があき、
中から鍵と手紙が出てくる、という演出にはやられた。
1巻の時からずっと使っていた杖だからなぁ・・・。
1巻を最初に読んだのが13年も前のことだから殊更感じ入ってしまった。
それで、思ったこと。
「キャラクター」というものは自分の中で生きているものなんだ、ってこと。
作品内時間では、1巻~15巻の間には1年足らずの時間しか流れていないのだけど
1巻から13年の時を経て15巻を読んだ僕は、あたかもその13年間、ククリが魔法陣を
描き続けていたというような錯覚に陥った。
それはククリが僕の中で生きていて、魔法陣を描きながら旅を続けていた証拠に他ならなかった。
それはともかく、物語は最終巻である16巻に持ち越された。
で、二人の旅は終わった。
"自分の周りに円を描くと、自分以外の外側すべてを囲ったことになる"
という理屈のもと、世界中を魔法陣で囲うという壮大なスケールでもって
物語はフィナーレを迎えた。
タクシーで深夜帰宅し、ベッドに転がり込んで読み始めた16巻は
夜明けとともに読み終わった。
それは同時に、13年間僕の中で生き続けたグルグルという物語の完結でもあった。
少し寂しくなった。
物語を閉じないで、自分の中でいつまでも二人に旅を続けていてもらってもよかったかも。
永遠に追いかけっこを続けるトムとジェリーみたいに。
懐かしくなりグルグルをもう1度アニメで見たくなりました。
当時、小学5年生ぐらいだった自分…単行本を買うお金がありませんでしたのでアニメの最終回には、度肝を抜かされたことを覚えています。
このブログを読んで、とても共感させて頂きました!
でも私も同じくコミックは13巻で買うのをやめてしまってたんですよね。
これははっきり記憶してるんですが二期アニメに一期の勢いを感じられず失望したことによるものでした。
私もつい最近中古で16巻まで揃えて読みましたけど、確かになんで買うのをやめてしまったのかと自問自答するぐらい素晴らしい結末に感動しました。
思い入れの強い作品ほど途中で勢いのなさを感じると作品が殺されたかのような錯覚に陥って酷く失望してしまうものですが、何だかんだで原作の方は駆け足ながらもきちっと締めてくれた衛藤先生には感謝するばかりです。
この名作の続編が新たに『魔法陣グルグル2』として連載開始されるそうです。
すでにご存知でしたら申し訳ありません。