前回からの続き
魔王ハドラー 改め 魔軍司令ハドラー
アバンに敗北し、魔界の神・大魔王バーンに救われたハドラーは十数年の期間を
自身の魔力の回復と新生魔王軍の編成にあてた。
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新生魔王軍は6つの軍団から成る。
「不死騎団」・・・アンデッド系魔物中心の軍団
「氷炎魔団」・・・フレイム・ブリザード中心の軍団
「妖魔士団」・・・魔導士系魔物中心の軍団
「百獣魔団」・・・動植物系魔物中心の軍団
「魔影軍団」・・・暗黒闘気生命体中心の軍団
「超竜軍団」・・・ドラゴン中心の軍団
それぞれの軍団には、軍を指揮する「軍団長」がおり、
ハドラーはそれら6軍団長を総括して動かすことのできる「魔軍司令」という立場に据えられた。
体制図のうえでは、大魔王バーンに次ぐナンバー2の座にいることになる。
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そして、新生魔王軍の拠点となる「鬼岩城」という移動要塞も完成。
ついに地上に対して再侵攻する準備が万全に整ったのである!
大魔王バーンに出撃の許可ももらい、ハドラーの復讐戦がはじまる!
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ほどなくして、地上の全世界に「魔王復活」の知らせが駆け巡ったのであった。
再戦!勇者アバン
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地上の各王国の攻略を6大軍団長に任せ、ハドラーは単身デルムリン島という孤島へと乗り込んだ。
ハドラーの狙いはかつての因縁の相手との再戦であった。
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その相手とは無論、勇者アバンである。
忌まわしき地底魔城での戦いから十数年の歳月が経っており、
どうやらアバンは自らの後継者を育てるために各地で弟子をとっていたようであった。
デルムリン島での再会時、アバンは二人の弟子を連れていたが、二人ともまだまだ未熟であり、
ハドラーの眼中にもとまらなかった。
ハドラーにとって敵はただ一人、勇者アバンのみ!
ハドラー因縁の戦いがはじまった!
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アバンの力はたしかに健在であった。
だがしかし、人間にとって十数年という歳月は肉体をおとろえさせるものだったようで、
アバンには依然ほどの技のキレがなくなっているように感じられた。
かつて自分にとどめを刺した必殺技・アバンストラッシュも、今回ハドラーの生命を
奪うには届かなかった。
これなら勝てる! 今度こそ!!
ハドラー祈願の復讐を果たす時が迫る。
しかし、
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アバンはハドラーの予想だにしなかった行動に出た。
戦いに巻き込まれた二人の弟子を救うため、アバンは自らの生命エネルギーを
爆発力に変えて敵を討つ自己犠牲呪文「メガンテ」をとなえる!
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強力な閃光がハドラーを包んだ。
自らの力を惜しみなく他人のために使ってきたアバンだったが、
よもやここまでするとは思わなかった。
さすがのハドラーも再びの死を覚悟したが・・・
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アバン決死のメガンテもハドラーにとどめを刺すには至らなかったのだった。
やはり、アバンの力はおとろえていた!
奴は愚かにも未熟な弟子二人を守るために、その貴重な生命をムダに散らしたのだ!
これで魔王軍の脅威となる障害はもういない!
世界は瞬く間に新生魔王軍によって蹂躙することができるだろう!!
ハドラーは歓喜に震えた。
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が、どうやらアバンはとんでもない弟子を遺していったようである。
怒りに燃えるアバンの弟子「ダイ」がハドラーへと戦いを挑む。
その額に竜のような紋章が浮かんだ時、ダイは驚異的な力を発揮する。
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なんとダイはアバンの必殺技・アバンストラッシュを繰り出したのである。
その威力はアバンのそれよりもすさまじく、ダイのストラッシュは
ハドラーの両腕を斬り飛ばし、胸に大きな裂傷をつくった。
これに驚いたハドラーはその場を退却する。
因縁の相手・勇者アバンを葬ったハドラーであったが、
アバンの遺した新たなる脅威の存在を認めざるを得なかった。
ともあれ、ハドラーの復讐戦はここに終わったのである。
勇者・アバンはもういない!
これより新生魔王軍の快進撃がはじまるのだ!!
あらたなる脅威・勇者ダイ
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勇者アバンを葬ったことにより、大魔王バーンからその功績を認められたハドラーだったが、
ハドラーには、アバンの弟子・ダイの存在を無視することはできなかった。
鬼岩城で傷を癒しているあいだも、アバンに受けた傷よりもダイに受けた傷の方が
治癒が遅いのも気になった。
そして、一番の懸念はダイの額に浮かんだ紋章である。
ハドラーは、それが「竜の紋章」と呼ばれるものであることを知っていた。
その紋章は、地上に脅威がおよぶときたった一人地上に現れるという救世主「竜の騎士」が
額に輝かせるという紋章だったのである。
もしもダイが本当に竜の騎士だった場合、新生魔王軍にとって、ダイは
人間の勇者であるアバンとは比べ物にならないほどの脅威となり得るに違いない。
ハドラーはダイをまだ未熟なうちに葬っておくことを決意する。
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まず、ハドラーは6大軍団のうち、百獣魔団を束ねる「獣王クロコダイン」をダイに向かわせる。
クロコダインは魔王軍地上侵攻時から、ラインリバー大陸のロモス王国の攻略にあたっていた。
ちょうどロモス城を目指していたダイを迎撃するには彼が適任であった。
クロコダインの怪力は軍団長随一である。
知略の能力は不足しているが、まだ未熟であるダイを力押しで倒すことは
造作もないことと思われたが・・・
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なんとクロコダインはダイに敗退!
妖魔士団長「ザボエラ」が知略の面において協力していたにもかかわらず、
ダイはクロコダインを撃退するほど成長していたのであった。
この時点で、ダイは三人のパーティを組んでいた。
魔法使い「ポップ」、僧侶戦士「マァム」がダイをサポートすることによって
三人は魔王軍の一軍団に匹敵する力を発揮していたのだった。
ダイ一行は三人ともが「アバンの使徒」と呼ばれるアバンの弟子たちである。
葬ったはずのアバンがここに来てもハドラーの邪魔をしている!
死してなお自分を脅かすとは・・・。
ハドラーはあらためてアバンの影響力を感じた。
不死騎団長・ヒュンケルとの確執
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ハドラーは、ダイの脅威を早々に取り除くために全軍団を結集させての総力戦を計画していたが
大魔王バーンが不死騎団長・ヒュンケルにダイ抹殺の勅命を与えてしまったため、
その計画はヒュンケルの勅命遂行待ちとなってしまった。
そもそも、ハドラーはヒュンケルのことが気に入らない。
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ヒュンケルは人間でありながら、その人間を憎む心を大魔王バーンに気に入られて
軍団長に据えられた生え抜きの存在である。
しかも、それのみならず、なんとヒュンケルは憎むべきアバンの一番弟子なのである。
魔王軍にとっての一番の脅威となるアバンの一番弟子を軍団長に据えるなど!
ハドラーは最後までヒュンケルを軍団長に据えることを反対したが、
大魔王バーンはその反対意見を聞き入れることはなかった。
また、ヒュンケルの育ての父親はかつてハドラーが処刑した「地獄の騎士バルトス」であった。
ヒュンケルはハドラーが父を処刑した張本人であることを知らなかったが、
それ抜きにしてもハドラーをあまり快く思っていないようであった。
もちろん、ハドラーもヒュンケルのことは快く思わない。
いっそ、今回の勅命をヒュンケルがしくじればそれを理由に奴を処刑しようとすら思っていた。
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そして、それは謀らずも氷炎将軍「フレイザード」の手によって実行された。
フレイザードはダイとの戦いにやぶれたヒュンケルのもとへ赴き、
戦場の死火山を噴火させて、勇者ダイ一行共々ヒュンケルを処刑したのである。
フレイザードはハドラーが禁呪法によって生みだした魔物であり、ハドラーの栄光への
執着心をそのまま増幅して具現化したような存在であった。
ハドラーの望み通り、不死騎団長ヒュンケルは消えた。
しかし、勇者ダイは死火山の噴火より生き延びており、依然その脅威は健在であった。
総力戦
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大魔王バーンより、ギラ系最強呪文「極大閃熱呪文(ベギラゴン)」を授かったハドラーは
ヒュンケルに勅命が下ったことにより実行しそこねていた全軍総攻撃を決意する。
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戦場はパプニカ王国北東部に位置するバルジ島。
すでに氷炎将軍フレイザードによって、氷魔塔・炎魔塔という敵の力を激減させる結界が張られている。
ダイ一行は必ず戦力を分散させてこの両塔を破壊にくるはずである。
そこを残りの全軍団を集中させて倒す!
ハドラー必勝の戦略であった。
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しかし超竜軍団長「バラン」だけは今回の作戦には参加させなかった。
バランとダイを引き会わせることはハドラーにとって不利益となる懸念があったからである。
いささか苦しい理由であるが、バランには強国・カール王国の攻略を命じた。
ちなみにカール王国は、かつて魔王だったハドラーが勇者アバンとはじめて出会った因縁の場所である。
バランは少々不満をみせながらもハドラーに従った。
これにはハドラーも安堵した。
立場上、自分の方が上官であるがバランの戦闘能力は底知れない。
そして、氷炎魔団・妖魔士団・魔影軍団の3軍団+魔軍司令ハドラー親衛隊の連合軍による
総力戦がはじまった!
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氷魔塔にまわったハドラーは魔法使い・ポップ、僧侶戦士・マァムと交戦した。
本命のダイは炎魔塔にまわったようで少々拍子抜けするも、どのみちこの総力戦で
アバンの使徒の全滅は必至である。
自分はせいぜいザコでもひねって遊ぶか、とずいぶん余裕であった。
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ポップとマァムはザコにしては健闘していたが、所詮はまだ未熟者。
ハドラーは大魔王バーンから授かった新呪文・ベギラゴンを容赦なく二人に浴びせた。
ところが、この二人に意外な助っ人が駆けつけたのである。
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助っ人は、元・魔王軍不死騎団長ヒュンケルであった。
ヒュンケルはフレイザードによって死火山の噴火に巻き込まれて死亡したはずであるが、
なんと彼は生きており、ダイたちによって真のアバンの使徒として目をさまし魔王軍の敵にまわっていた。
しかも、寝返ったのはヒュンケルだけでなく、一番手としてダイと戦った獣王クロコダインも
そうであるという。
ヒュンケルはともかく、あの忠誠心の厚かったクロコダインまでもがアバンの使徒に寝返るとは!
しかし、目の前にいる男はまぎれもなくヒュンケルその人である。
そして、炎魔塔が砕かれる音を聞けばクロコダインが寝返ったという事実も
嫌でも認めざるを得なくなる・・・。
ここに来て必勝の策に亀裂が生じたのを感じたハドラーであったが、
目の前の男・ヒュンケルを始末しなければ、その亀裂は確実に大きなものになってしまう。
ここに、魔軍司令ハドラー 対 元・魔王軍不死騎団長ヒュンケルの戦いの火蓋が切って落とされた!
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成程、大魔王バーンから気に入られるだけあってヒュンケルは確かに強かった。
それにヒュンケルの鎧には呪文が一切通じない。
いくら格闘戦も得意なハドラーとはいえ、自らの不利を感じていた。
しかし、ハドラーは機転を利かした捨て身の攻撃によってヒュンケルを追い詰めることに成功する。
さらにヒュンケルの闘気放出による最後の攻撃をもしのいだ。
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そして、全闘気を放出し、力尽きたヒュンケルにとどめを刺す瞬間がやってきた。
この際、ハドラーはアバンとバルトスの名を出した。
この一言が仇となった。
師と父の名を聞いたヒュンケルは最後の闘気を振り絞って攻撃に出たのである!
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左右両の心臓を貫かれたハドラーはさすがに絶命する。
これで死んだのは二度目である。
一度目は勇者アバンによって命を断たれ、
二度目はその弟子・ヒュンケルによって命を断たれることとなった。
ハドラーの遺体は残った魔王軍に収容され、鬼岩城へ運ばれることとなる。
やがて、氷炎将軍フレイザードもダイに敗れ、
魔軍司令ハドラー主導によるバルジ島総力戦は失敗に終わった・・・。
大魔王バーンの魔力によって再び復活したハドラーを待っていたのは
たび重なる失態によって、魔軍司令という現在の立場に危機が生じているという
厳しい現実であった・・・。
次回へ続く
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アバンに敗北し、魔界の神・大魔王バーンに救われたハドラーは十数年の期間を
自身の魔力の回復と新生魔王軍の編成にあてた。
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新生魔王軍は6つの軍団から成る。
「不死騎団」・・・アンデッド系魔物中心の軍団
「氷炎魔団」・・・フレイム・ブリザード中心の軍団
「妖魔士団」・・・魔導士系魔物中心の軍団
「百獣魔団」・・・動植物系魔物中心の軍団
「魔影軍団」・・・暗黒闘気生命体中心の軍団
「超竜軍団」・・・ドラゴン中心の軍団
それぞれの軍団には、軍を指揮する「軍団長」がおり、
ハドラーはそれら6軍団長を総括して動かすことのできる「魔軍司令」という立場に据えられた。
体制図のうえでは、大魔王バーンに次ぐナンバー2の座にいることになる。
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そして、新生魔王軍の拠点となる「鬼岩城」という移動要塞も完成。
ついに地上に対して再侵攻する準備が万全に整ったのである!
大魔王バーンに出撃の許可ももらい、ハドラーの復讐戦がはじまる!
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地上の各王国の攻略を6大軍団長に任せ、ハドラーは単身デルムリン島という孤島へと乗り込んだ。
ハドラーの狙いはかつての因縁の相手との再戦であった。
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その相手とは無論、勇者アバンである。
忌まわしき地底魔城での戦いから十数年の歳月が経っており、
どうやらアバンは自らの後継者を育てるために各地で弟子をとっていたようであった。
デルムリン島での再会時、アバンは二人の弟子を連れていたが、二人ともまだまだ未熟であり、
ハドラーの眼中にもとまらなかった。
ハドラーにとって敵はただ一人、勇者アバンのみ!
ハドラー因縁の戦いがはじまった!
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アバンの力はたしかに健在であった。
だがしかし、人間にとって十数年という歳月は肉体をおとろえさせるものだったようで、
アバンには依然ほどの技のキレがなくなっているように感じられた。
かつて自分にとどめを刺した必殺技・アバンストラッシュも、今回ハドラーの生命を
奪うには届かなかった。
これなら勝てる! 今度こそ!!
ハドラー祈願の復讐を果たす時が迫る。
しかし、
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アバンはハドラーの予想だにしなかった行動に出た。
戦いに巻き込まれた二人の弟子を救うため、アバンは自らの生命エネルギーを
爆発力に変えて敵を討つ自己犠牲呪文「メガンテ」をとなえる!
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強力な閃光がハドラーを包んだ。
自らの力を惜しみなく他人のために使ってきたアバンだったが、
よもやここまでするとは思わなかった。
さすがのハドラーも再びの死を覚悟したが・・・
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アバン決死のメガンテもハドラーにとどめを刺すには至らなかったのだった。
やはり、アバンの力はおとろえていた!
奴は愚かにも未熟な弟子二人を守るために、その貴重な生命をムダに散らしたのだ!
これで魔王軍の脅威となる障害はもういない!
世界は瞬く間に新生魔王軍によって蹂躙することができるだろう!!
ハドラーは歓喜に震えた。
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が、どうやらアバンはとんでもない弟子を遺していったようである。
怒りに燃えるアバンの弟子「ダイ」がハドラーへと戦いを挑む。
その額に竜のような紋章が浮かんだ時、ダイは驚異的な力を発揮する。
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なんとダイはアバンの必殺技・アバンストラッシュを繰り出したのである。
その威力はアバンのそれよりもすさまじく、ダイのストラッシュは
ハドラーの両腕を斬り飛ばし、胸に大きな裂傷をつくった。
これに驚いたハドラーはその場を退却する。
因縁の相手・勇者アバンを葬ったハドラーであったが、
アバンの遺した新たなる脅威の存在を認めざるを得なかった。
ともあれ、ハドラーの復讐戦はここに終わったのである。
勇者・アバンはもういない!
これより新生魔王軍の快進撃がはじまるのだ!!
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勇者アバンを葬ったことにより、大魔王バーンからその功績を認められたハドラーだったが、
ハドラーには、アバンの弟子・ダイの存在を無視することはできなかった。
鬼岩城で傷を癒しているあいだも、アバンに受けた傷よりもダイに受けた傷の方が
治癒が遅いのも気になった。
そして、一番の懸念はダイの額に浮かんだ紋章である。
ハドラーは、それが「竜の紋章」と呼ばれるものであることを知っていた。
その紋章は、地上に脅威がおよぶときたった一人地上に現れるという救世主「竜の騎士」が
額に輝かせるという紋章だったのである。
もしもダイが本当に竜の騎士だった場合、新生魔王軍にとって、ダイは
人間の勇者であるアバンとは比べ物にならないほどの脅威となり得るに違いない。
ハドラーはダイをまだ未熟なうちに葬っておくことを決意する。
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まず、ハドラーは6大軍団のうち、百獣魔団を束ねる「獣王クロコダイン」をダイに向かわせる。
クロコダインは魔王軍地上侵攻時から、ラインリバー大陸のロモス王国の攻略にあたっていた。
ちょうどロモス城を目指していたダイを迎撃するには彼が適任であった。
クロコダインの怪力は軍団長随一である。
知略の能力は不足しているが、まだ未熟であるダイを力押しで倒すことは
造作もないことと思われたが・・・
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なんとクロコダインはダイに敗退!
妖魔士団長「ザボエラ」が知略の面において協力していたにもかかわらず、
ダイはクロコダインを撃退するほど成長していたのであった。
この時点で、ダイは三人のパーティを組んでいた。
魔法使い「ポップ」、僧侶戦士「マァム」がダイをサポートすることによって
三人は魔王軍の一軍団に匹敵する力を発揮していたのだった。
ダイ一行は三人ともが「アバンの使徒」と呼ばれるアバンの弟子たちである。
葬ったはずのアバンがここに来てもハドラーの邪魔をしている!
死してなお自分を脅かすとは・・・。
ハドラーはあらためてアバンの影響力を感じた。
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ハドラーは、ダイの脅威を早々に取り除くために全軍団を結集させての総力戦を計画していたが
大魔王バーンが不死騎団長・ヒュンケルにダイ抹殺の勅命を与えてしまったため、
その計画はヒュンケルの勅命遂行待ちとなってしまった。
そもそも、ハドラーはヒュンケルのことが気に入らない。
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ヒュンケルは人間でありながら、その人間を憎む心を大魔王バーンに気に入られて
軍団長に据えられた生え抜きの存在である。
しかも、それのみならず、なんとヒュンケルは憎むべきアバンの一番弟子なのである。
魔王軍にとっての一番の脅威となるアバンの一番弟子を軍団長に据えるなど!
ハドラーは最後までヒュンケルを軍団長に据えることを反対したが、
大魔王バーンはその反対意見を聞き入れることはなかった。
また、ヒュンケルの育ての父親はかつてハドラーが処刑した「地獄の騎士バルトス」であった。
ヒュンケルはハドラーが父を処刑した張本人であることを知らなかったが、
それ抜きにしてもハドラーをあまり快く思っていないようであった。
もちろん、ハドラーもヒュンケルのことは快く思わない。
いっそ、今回の勅命をヒュンケルがしくじればそれを理由に奴を処刑しようとすら思っていた。
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そして、それは謀らずも氷炎将軍「フレイザード」の手によって実行された。
フレイザードはダイとの戦いにやぶれたヒュンケルのもとへ赴き、
戦場の死火山を噴火させて、勇者ダイ一行共々ヒュンケルを処刑したのである。
フレイザードはハドラーが禁呪法によって生みだした魔物であり、ハドラーの栄光への
執着心をそのまま増幅して具現化したような存在であった。
ハドラーの望み通り、不死騎団長ヒュンケルは消えた。
しかし、勇者ダイは死火山の噴火より生き延びており、依然その脅威は健在であった。
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大魔王バーンより、ギラ系最強呪文「極大閃熱呪文(ベギラゴン)」を授かったハドラーは
ヒュンケルに勅命が下ったことにより実行しそこねていた全軍総攻撃を決意する。
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戦場はパプニカ王国北東部に位置するバルジ島。
すでに氷炎将軍フレイザードによって、氷魔塔・炎魔塔という敵の力を激減させる結界が張られている。
ダイ一行は必ず戦力を分散させてこの両塔を破壊にくるはずである。
そこを残りの全軍団を集中させて倒す!
ハドラー必勝の戦略であった。
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しかし超竜軍団長「バラン」だけは今回の作戦には参加させなかった。
バランとダイを引き会わせることはハドラーにとって不利益となる懸念があったからである。
いささか苦しい理由であるが、バランには強国・カール王国の攻略を命じた。
ちなみにカール王国は、かつて魔王だったハドラーが勇者アバンとはじめて出会った因縁の場所である。
バランは少々不満をみせながらもハドラーに従った。
これにはハドラーも安堵した。
立場上、自分の方が上官であるがバランの戦闘能力は底知れない。
そして、氷炎魔団・妖魔士団・魔影軍団の3軍団+魔軍司令ハドラー親衛隊の連合軍による
総力戦がはじまった!
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氷魔塔にまわったハドラーは魔法使い・ポップ、僧侶戦士・マァムと交戦した。
本命のダイは炎魔塔にまわったようで少々拍子抜けするも、どのみちこの総力戦で
アバンの使徒の全滅は必至である。
自分はせいぜいザコでもひねって遊ぶか、とずいぶん余裕であった。
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ポップとマァムはザコにしては健闘していたが、所詮はまだ未熟者。
ハドラーは大魔王バーンから授かった新呪文・ベギラゴンを容赦なく二人に浴びせた。
ところが、この二人に意外な助っ人が駆けつけたのである。
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助っ人は、元・魔王軍不死騎団長ヒュンケルであった。
ヒュンケルはフレイザードによって死火山の噴火に巻き込まれて死亡したはずであるが、
なんと彼は生きており、ダイたちによって真のアバンの使徒として目をさまし魔王軍の敵にまわっていた。
しかも、寝返ったのはヒュンケルだけでなく、一番手としてダイと戦った獣王クロコダインも
そうであるという。
ヒュンケルはともかく、あの忠誠心の厚かったクロコダインまでもがアバンの使徒に寝返るとは!
しかし、目の前にいる男はまぎれもなくヒュンケルその人である。
そして、炎魔塔が砕かれる音を聞けばクロコダインが寝返ったという事実も
嫌でも認めざるを得なくなる・・・。
ここに来て必勝の策に亀裂が生じたのを感じたハドラーであったが、
目の前の男・ヒュンケルを始末しなければ、その亀裂は確実に大きなものになってしまう。
ここに、魔軍司令ハドラー 対 元・魔王軍不死騎団長ヒュンケルの戦いの火蓋が切って落とされた!
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成程、大魔王バーンから気に入られるだけあってヒュンケルは確かに強かった。
それにヒュンケルの鎧には呪文が一切通じない。
いくら格闘戦も得意なハドラーとはいえ、自らの不利を感じていた。
しかし、ハドラーは機転を利かした捨て身の攻撃によってヒュンケルを追い詰めることに成功する。
さらにヒュンケルの闘気放出による最後の攻撃をもしのいだ。
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そして、全闘気を放出し、力尽きたヒュンケルにとどめを刺す瞬間がやってきた。
この際、ハドラーはアバンとバルトスの名を出した。
この一言が仇となった。
師と父の名を聞いたヒュンケルは最後の闘気を振り絞って攻撃に出たのである!
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左右両の心臓を貫かれたハドラーはさすがに絶命する。
これで死んだのは二度目である。
一度目は勇者アバンによって命を断たれ、
二度目はその弟子・ヒュンケルによって命を断たれることとなった。
ハドラーの遺体は残った魔王軍に収容され、鬼岩城へ運ばれることとなる。
やがて、氷炎将軍フレイザードもダイに敗れ、
魔軍司令ハドラー主導によるバルジ島総力戦は失敗に終わった・・・。
大魔王バーンの魔力によって再び復活したハドラーを待っていたのは
たび重なる失態によって、魔軍司令という現在の立場に危機が生じているという
厳しい現実であった・・・。
次回へ続く
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ハドラーの最大の黒歴史と言えば「鼻タレ大魔王」。なんかの幼稚番組に登場しそうだwいつみても酷すぎるwなんであんなに威厳のある魔王になっていったのかwポップ級にびっくりな成長ぶりだよな。
ダイの大冒険懐かしい!ハドラーがこんなに挫折と努力を繰り返してたなんて…
誰に言ってたんだろうなあこれ
オウフ、直しておきました。
はづかしい