今日2つのテレビ番組を観ました。一つは昨夜放送のNHK「トップランナー」。レ・フレールがゲストでした。素晴らしいライブももちろんありました。お兄さん作曲の「G Sign」という曲がとてもかっこよかった。そして何より、初めてお2人のトークをじっくり聞くことができたのですが、お兄さんの守也さんの低音の素敵なことといったら!弟の圭土さんのイケメンぶりに、ついつい目をうばわれがちですが、実はお兄さん、素朴な感じでとても魅力的な方なのでした。
守也さんが15歳から22歳まで海外にピアノ留学していたという話や、圭土さんが好きなブギウギ・ピアニストのコンサートに行って、会った翌日にはゲストとしてコンサートに参加してしまった話など、ピアノに対するお2人の熱意はすごいものがあります。守也さんが行き詰っていた時、7人兄弟のうちの一人のお姉さんに「続けていればなれるよ」と励まされたというエピソードが、何とも心に残りました。
結成が2002年、CDのメジャーデビューが昨年ですから、あれだけすごいテクニックとエンターテイメント性がありながら、花開くまでに4年の月日がかかっているわけです。
もう一つの番組は、学生時代の友人が、今最も熱中しているバンド「Dir en gray」のアメリカ・ツアーを追いかけたテレビ東京の「みゅーじん」。私は今まで彼らの音楽を聴いたことがありませんでした。ハード・ロック系でヘッドバンキングがすごいと聞いていたので、どんなおどろおどろしいバンドかと思っていたけれど、思っていたより耳馴染みのよい音楽で、メンバーも関西弁の人が多く、結構真面目な感じで親しみを覚えました。昨年の渡米では手痛い洗礼を受けたそうで、でもそこでやめれば終わりなのを、くじけずに再チャレンジして、今度はアメリカのお客さんが日本語の歌詞を大合唱するというほどの大成功をおさめた。
97年に大阪で結成し、10年間同じメンバーでやって来たそうです。
つい最近、3年ほど前に少し言葉を交わしたことのある幼稚園ママと再会しました。私がピアノ・ライブをやっていることを聞いて、興味を持って下さったのでした。その方は昔バンドをやっていて、ピアノの勉強もして、音楽は好きだったけれど2度の出産などで中断せざるをえなかった。それが40を目前にして、近所の子供たちにピアノを教えることになり、やりたいことはやっておくと決めてグランドピアノを購入したそうです。少し方向は違うかもしれないけれど、40という年齢を境に音楽を再び志した、それがピアノだったというところが同じで、お互い色々話していくうちに驚いてしまいました。
何事も続ける、ということはなかなか難しいことです。何らかの事情で中断してしまうこともある。でも、くじけずに再開して、そのまま続けているときっといいことがある。
55歳でケーキ店を開いた、同姓同名のパティシエさんにも言われました。
「とにかく続けなさい」と。
音楽だけはたぶん、一生嫌いになることはないでしょう。弾くということにはエネルギーがいるけれど、とにかく続けられる限り続けてみようと思います。