工場長の製作日誌

模型製作記録とか辺境の記録とか

GMCから木曽林鉄をつくる その2 タンク車完成

2015-02-28 16:02:49 | 今日の製作所


そろそろ日中のドライブは窓全開が気持ちのいい陽気になってきましたね。
まぁ花粉症なんですけどね(笑

米軍のタンクローリーから作っている木曽林鉄、サクッと続きです。

瞬着で盛り上げて整形の作業にはこれを併用しています。



今回初めて使ってみましたがなかなか良い物です。
即硬化、(今のところ)ヒケも少ない気がします。
ただし超臭いので注意が必要です(笑)



脚は1ミリ×5ミリの帯材を使用します。
タンクに1ミリちょうどの幅の溝を入れられるのかが問題でしたが、カッター状の金のこ(歯厚0.6ミリくらい)を使用してキレイに入れることが出来ました。
・・・脚と胴に隙間が無いように、端部までキレイに刃を入れるのが肝要です。



脚は5ミリでは高すぎるので3ミリとし、接着後に台形になるようにカッターでいらない部分をカットしました。


整形時に、サフを吹いて乾かして・・・と云うのは当たり前の作業ですが、乾かす際にドライヤーを使用したところ、どうも内部の空気が膨張したようで鏡面接着部が不思議な割れ方をしてしまいました。
・・・見えないタンク下部に穴を開けることで解消しましたので、密閉してしまうのは要注意です。


続いてタンクの整形。
まずは胴に板を張り合わせた溶接跡が確認できますので、これを再現。
側面と上面の3枚に切った0.14ミリのプラシートを貼り付けます。
この時細い筆なんかで丸めてから貼ると端が浮きにくくキレイです。

上には3つの突起があり、それぞれ役目が違うようで形状が異なりますが・・・
燃料タンクの知識が無いのでそれぞれ何なのか分かりません(笑

なのでまぁソレっぽく作ってみました。
「手持ち品で作る」がモットーなので、ランナーとNゲージの部品を使います。



真ん中はランナーとGMのグロベン塞ぎ板?とアンテナ
両端はランナー伸ばし棒とKATOの信号炎管

ででっち上げています。



よく見るとちょっと違いますがまぁこんなもんで十分ではないでしょうか?
最後に鏡面の手摺を真鍮線で取り付け。
組立完了。

そしてサフを吹いて塗装。
艶消し黒をスプレーした後にGMのアルミシルバー、クレオスのスーパークリアー艶消しを吹きました。





例によって塗装中の写真は無く、完成。
阿亮鐡道模型社さんからの購入品であるカブースと繋ぐと良い感じです。
・・・ちなみにこれ、自走します(笑


今度は何を作ろうか
いろいろ構想が膨らみます。
・・・機関車欲しいね

お見事

2015-02-22 13:20:21 | 旅行


天竜川に向かって築かれた棚田

今は何に使われているのか、桑畑も多少残されています。



泰阜(やすおか)村大畑の県道下に素晴らしい景観がありました。
田んぼの終わりから急崖となり天竜川に一気に落ち込むので見晴らしは利きますが、県道からも飯田線からも見えない場所にあります。
近い将来、こんな軽トラを横付けするのも難しいような田畑にまで「競争力」が要求される事になるのでしょうか?

大畑は、飯田線の田本駅と温田駅のちょうど中間の集落で、隣の集落には駅が出来たのにうちには・・・という事になったかならなかったか、その辺は分かりません(笑
飯田線はこの棚田のちょうど真下、トンネルで集落を通過しています・・・


ちなみに、「秘境駅」で有名になった田本駅は地図で見ると学校など近くにあり、
「小和田とかと比べてそんな秘境なの?」
とちょっと思いますが、実際見るとこんな感じです。



・・・なぜここに駅を作った??



GMCから木曽林鉄をつくる その1

2015-02-21 08:42:53 | 今日の製作所


季節は次第に春に・・・とはいえまだまだ寒い日が続いています。(木曽町 白川氷柱群)


さて、最近木曽林鉄がマイブーム(既にこの言葉自体が流行ってない)なわけですが、こんなものを発掘しました。



ハセガワの1/72 GMCタンクローリーです。
かなり昔のキットですがいまだに生産されており、値段もお手頃。
・・・モールドなどは流石に古さを感じますけどね

このタンクローリーは2つの小さいタンクを背負っているのが特徴になっています。



こんな感じ。
・・・後部タンクの鏡面だけ別パーツになっているあたり
「おまえら継ぎ目処理なんてしねーだろ」
という設計者のアリガタい配慮がうかがえます(笑



このボンネット部も何かに使えそうですが、今回作成するのはこれ



木曽のタンク車。
木曽林鉄には山奥で使用される機関車をはじめ発動機に燃料を届けるためにタンク車がありました。
今でも赤沢や松原のスポーツ公園などで保存されています。
こちらもキットが発売されていますが、手持ち品で何とか作れないかなという事でチャレンジします。


本によれば、
・鏡面が楕円のもの(2000L積)
・鏡面が楕円のもの(1000L積)
・鏡面が円形のもの(1045L積)
があるとあります。
でも写真のようにもう1種類、四角い形のものもあるようですね。

2000L積のタイプの寸法は
L1700×W1600×H1000だそうです。

これをGMCのタンクと比べると

・・・だいぶ小さい!

というのが判明しました(笑)
恐らくGMCのキットが1/87ならちょうどいいサイズだったと思います(汗)

なので早速



長さと幅を詰めます。
・・・ここまで来ると他のを使った方が良い気がしないでもないですね。
GMCは貨物自動車でも大振りな方なので、もしかしたらドイツ車などにちょうど良いサイズの物があるかもしれません。

ちなみに台車は前作の客車と同じくアールクラフトの運材台車を流用するため、それに合わせて長さは実際より短くしています。





こんな感じで元より一回り小さく加工し、ちょうどいいサイズにしています。



そのままでは軽いので中にウエイトを・・・
ウエイトが無かったので中にランナー類(産廃w)を適当に突っ込んで重くしています。

・・・トコトンお金かける気無いね・・・

とはいえ、金属を中に入れて加工中に外れたりしてカラカラ言うのも嫌なので、まぁ悪くないんじゃないかなと思います。
※どの程度の重量にしたら良いかというのは考えていませんので、走らせてみないと何とも言えません




瞬着をゴテゴテに盛り上げ、金属ヤスリで整形するとこんな感じ。
ソレっぽくなってきました。


遠山森林鉄道のB型客車

2015-02-15 07:44:23 | 今日の製作所


現在しらびそ高原に保存されている遠山林鉄の客車
これを作ってみました。

これは同型が木曽にたくさんいる長野営林局のB型客車という物で、と云うより木曽が本家で木曽の上松で製造されたものです。丸太を運ぶ台車の上に木造の小屋みたいな客室を載せた簡単な構造をしています。

いくつかのメーカーさんがキット化していて、そちらを作れば非常に精巧な模型が手に入ります。
が、正直ちょっと高い。
「特定ナンバーとかそこまで精巧なものでなくていいから・・・」
というケチな私はプラ板からでっち上げました(笑




ベースとなる台車はこちら
アールクラフトさんの運材台車です。
乗工社のキットを引き継いだ古い製品ですが合いが良く、塗装してから車輪を嵌めて組み立てるのが良いと思います。
軸受けなどの形状が若干異なりますが、手を入れ出すとキリが無いのでこれはそのまま使います。
・・・元々が「手軽に手に入れる」というコンセプトですからね。



車体のベースはエバーグリーンの0.3ミリのプラシート
奈良井で測ってきたのと、ネットで拾った側面図?イラスト?をベースに窓を抜きました。
それを二枚重ねにして引違の窓を再現します。



そこに各部品を更に取付。
腰板に0.3ミリのプラシート、窓柱には0.1ミリの物を使って立体感を出しています。
一番下の台枠?は2ミリ×1ミリの角材を用いました。実車もこんなサイズです。



同様に妻板も作製。
プラ板の厚みなども考慮して現物合わせで作っていきます。
2種類のプラ板だけで作っていますが結構な立体感を出すことができました。
・・・ここらへんがNゲージよりも魅力ですね。


屋根の丸みの表現が難しいところですが、今回1両だけだしとりあえずそれらしくなればという事で、





写真のように中に骨(0.3ミリプラ板)を立て、だいたいのサイズに切った0.3ミリのプラ板を被せて作りました。
屋根のプラ板はデザインナイフの柄に押しつけてカーブを付けてから接着しています。
屋根板が0.3ミリでは薄すぎるため、この上にもう1枚同じ作業をして0.6ミリ厚としました。
・・・0.6ミリのプラ板はそうそう曲げられませんからね・・・



最後に妻面にある手摺を真鍮線で表現。側面台枠にあるボルトは1/35の戦車(ハ号)のランナーに付いてくるリベットを移植しています。
妻面の台枠には丸鋼で補強がされていますので、これは伸ばしランナーで再現しています。

この状態では床が無く底抜け状態なので、床板を0.3ミリの二枚重ねで作製。
・・・こちらは単に0.6ミリの在庫が少なかっただけです(笑



車内に床板固定用のツメを。
上の押さえがやたら長いのは、座席の脚を兼ねるため。
車内は座席だけ表現しました。



最後に塗装。
遠山の客車は「朱色+水色」というかなり派手な出で立ちだったようで・・・秋田中央交通と同じですね。
そのまま塗るとかなりオモチャチックなので、少し考えて



最初に全体を屋根のダークグレーで塗装してしまいました。
・・・ちなみに車内はクレオスのタンで塗装していて、ティッシュで吹きこまないようにカバーしています。
下地を黒で塗装することでまぁそれなりに落ち着いた色調になります。



あとは一気に塗装。
水色は先回の123系に使ったもの、朱色はFモデルスの赤11号です。
細長い緑のものは座席です。
・・・赤茶に塗装した台車は次回以降のお楽しみ?
すべてスーパークリアつや消しでつや消し処理しています。


組み立てれば・・・



出来上がり!
将来的にウェザリングはしたいですが、編成になってからすることにしましょう(笑



車内はこんな具合。
下から見上げると、屋根の骨組みが目立つのが残念ですが、まぁ良い感じではないでしょうか?




在籍している尾小屋風のDLと並べると、やはり機関車でかい(笑)
5トンクラスの小さい機関車が欲しいところです。


伊豆の木曽森林鉄道

2015-02-07 21:08:18 | 今日の製作所
どういう訳か伊豆の天城峠の程近くに木曽の車両が保存されています。



天城の国有林の一部が公園(天城ゆうゆうの森)として整備されており、そのキャンプ場内に車両は置かれています。
・・・どういう訳か、と書きましたがこちらも国有林、署は違いますが繋がりがあったのかもしれません。



2010年時点で周囲を立ち入り禁止にされているなどの情報がネットにあったので、
今にも撤去されるような状態なのか・・・?
と思っていたのですが、現在そこまで程度は悪くありません。
・・・ただ、「森林鉄道」とだけ書かれた碑?があるのみで解説が一切ないのが残念です。

しかしまぁ、撤去されてなくて良かった(笑





保存されているのは酒井の10tDL+大型B型客車+運材台車2組です。
運材台車には丸太が積まれていますが、既に腐り上に新たな芽生えが育っています・・・
現在は立ち入り禁止のテープは撤去されていますが、2010年から何かが変わった様子はありません。



やや傾いた状態のDL
木曽の機関車の代表的な存在です。
奈良井の機関車は5t車だったのでかなり大きく見えます。
一部の窓ガラスが窓枠を使わずに直接固定されていたり、後年補修された痕跡があります。



続いてB型客車。
なぜか水色で塗装されています。
木曽にはこんな感じの色の客車もあったようですので間違いではない・・・?

奈良井の客車は窓が8枚でしたが、こちらは14枚ある大型のものです。
単純に伸ばしただけだと思ったのですが、窓寸法が数センチ異なります。
・・・まぁ、量産品ではないので当然個体差もあるようです。



それから奈良井の普通サイズのは床板のフレームが木造でしたが、こちらはH鋼を組んで作られていました。

車内は扉が開いており開放されています。
腰掛の奥行きは40センチ。乗り心地は・・・これは駅の待合室だね(笑





車内に仕切りがあります。
これは連絡員専用室(乗務員室?)が付いているタイプのようです。
専用室の腰掛の下には棚の様なものがありました。
車内の写真はネットに無かったので参考に・・・








運材台車(客車も含めて)はどれも鋼製ですが、3組それぞれ若干違うタイプで興味深いです。