工場長の製作日誌

模型製作記録とか辺境の記録とか

長野電鉄を訪ねる

2016-05-28 15:08:45 | 旅行


長野に所用があり、ついでに久しぶりに長電に揺られ須坂へ行ってきました。



JRの長野駅は驚くほどの変貌を遂げましたが、長電長野駅は昔のまま
一昔前の「地下鉄駅」というような、冷たくてカビ臭い風景です。

ちょうど日比谷線の中古である3500系が暗闇から現れました。



左は田園都市線からやって来た8500系
真ん中には成田エクスプレス・・・
・・・また会ったな!という感じですw
この他には小田急ロマンスカーも運用されており、東京の中古車をかき集めた感じになっています。



須坂構内
・・・田園都市線ばっかりでまだどことなく違和感を感じます(汗



須坂駅構内には歩道橋があり、大人の背丈ほどの高欄が付いているのですが、線路横断部はアクリル板になっていて電車が見えるようになっています。
・・・子供向けの良い配慮ですね。一番嬉しいのは抱っこしないで済む親かも知れませんがw







今回のお目当てはこれ
昭和2年製のED5001です。

前回訪問時は使用中で車庫内にいて見られなかったのですが、2.3年前に使用停止になったようで車庫の一番隅の見やすい場所に留置されています。
ここ(西側の2線)には廃車になった3500や10系、部品取りの東急8500が置かれており今後どうなるのか気がかりではあります。



ちょっと昔の車庫裏の風情も残っていました。



長野の地で第二の人生を送る東京の電車たち
3500も数を減らしましたが、まだ当面は活躍しそうです。

ナローゲージ界隈

2016-05-19 06:47:12 | 今日の製作所


細い道
あの吊り橋へ続いているのだろうか
(泰阜村)


鉄道コレクションからナローが出るという事で俄かに盛り上がっているナロー界隈
・・・といっても「味噌汁軽便」趣味者が色々言っているのみで、産業用ナロー趣味者にはあまり関係ナイ?

1/80か1/87かについてはまぁ何度も繰り返されているような議論なので特に変わったような意見は持っていません。
ナローやってない人間からすると今のところ1/80の方が自然なんですよね・・・

元よりこの界隈は非常に狭い袋小路ですので、新規参入者が増える事を期待します。
・・・定着しなくてもまぁソレでもいいし、その時考えればいいのでは?
でもナローやってない方々の方から「猫屋線はなんでファインスケールではないんだ!」という意見を割と聞くのがちょっと意外。
まぁともかく、色々御託を並べるより手を付け、楽しんだ者がイチバンなのです。




ところで、当製作所では初の自社発注車wとなる客車を試作中。
とにかく自分で欲しいが為に作っているもので、今後の予定等はまた後で考えますw



CAD作図は自ら行い、レーザーカットをIORI工房さんへ依頼しています。
当たり前ですが美しい仕上がり、作製も(人力切り出しに比べ)超カンタン!
2個以上作るなら選択肢に入れても良いかと思います。



スケールは1/87
井笠の客車を念頭に、当方の自由形電車に合うようショーティー化。
中々好ましいスタイルに出来たと思っています。
自分の思った通りに作っているのでまぁ当然ですが(笑

丸妻に側面8枚窓、言われてみれば路面電車ですねw

銚子電鉄の旧型電車など

2016-05-15 19:06:49 | 今日の製作所


銚子電鉄の昔の電車を3つ仕上げました。



1両目はデハ301
キッチンさんのキットを組み立てました。
・・・これは鉄コレではなく、リベット付きの車体にしたかったのでw



前面の幕板にはタミヤの新製品、曲線用マスキングテープを使ってみました。
厚みがあるので、貼り重ねには注意を要しますが、一発でカーブが決まりますし吹込みなどもありませんでした。



ビューゲル時代の301は母線が前後に引き通されていますが、それは鋼製ドアになってから。
木製ドアの時代にはビューゲルからすぐに屋根に引き込まれています。
・・・教えていただいたので再現しましたが、まぁ目立たないので省略しても良いでしょうw





デハ301を作って銚子(調子)に乗って、塗替えのつもりで放置していた701と801も仕上げました。
801は伊予鉄から塗替え(転入時に幌枠が撤去されていますが今回はそのまま)のみ
701はケース封入のアンデコから、ドア窓を旧態の大きい窓に、尾灯をガイコツ型に交換しました。



陽気が良くなってきたので塗装と仕上げはベランダで。
銚子の赤はGMの西武赤電の赤にクレオスのあずき色と黄橙色を混ぜて作製。
・・・黄色を入れないとホントにピンクっぽくなってしまいます。

横の一畑デハ3は屋根のみ塗替えで車体を艶消し。
・・・模型市で入手した阪急に触発されて鉄コレをグレードアップ!ただしパーツ追加はナシw



テールライトのみ光学繊維で作ったレンズにしました。
ヘッドライトも鉄コレのアンデコについてたものです。
・・・これ、精密で好みの部品なんですが、



塗装品がこれで残念すぎる。銀色が厚すぎて剥がすのも面倒ですし・・・



屋根を塗りかえて軽くウェザリングすると重量感が出て良い感じです。



屋根のウェザリングにも挑戦しましたが、まだまだ修行不足のようです・・・
鉄コレで練習ですかねぇ


これで銚子電鉄のボギー電車がだいぶ揃いました。
あとは501の台車間距離を直すとかですかねぇ。
2000は鉄コレでOKとして、3000はGMキットが沢山余っているので作ってみたいと考えています。
・・・出るけどww

紙から栃尾のクハをつくる その1

2016-05-11 21:17:37 | 今日の製作所


夜明け前っていいよね (飯田市)


京王の戦災復旧車を仕上げ、なんだか紙工作をしたくなったので新しいのに手を付けてしまいました。



TMSに掲載の「軽便電鉄への御招待その4」より図面を拝借し、いさみやの用紙にケガキ
0.3ミリのシャーペンで寸法どおりに引いていきます。小林信夫さんの記事にある図面は寸法が丸めてあり非常に簡単。
・・・一カ所ミスってますがw





そして切り出し
いつもの通りデザインナイフで抜いていきます。
一定の方向、力、スピードで刃を動かすのがポイント。刃はちょっとでも切れ味が落ちたら交換しましょう。
元ネタは栃尾電鉄のクハ30
昭和25年に自社工場で作られた客車
一時期クハ30を名乗り直接制御の制御車化!したのですが認可が下りずまた客車へ…
裾が長く屋根がとても深い特徴的な車体をしています。



今回はペーパールーフに挑戦してみます。
・・・京王の戦災復旧車以来ですw
裏から1mmピッチで筋を入れておきました。




私の場合、内板の窓も切り抜いてから内板と外板を接着するのですが、今回小林氏に倣い内板を貼ってから抜く工法を試します。
・・・上手くできるか半信半疑です。



チマチマ進めていきます
この工法、内板の窓がズレる心配が無いのがとてもいいですが、予想通り定規と内板の間に隙間ができてしまい切出しにはちょっと不便です。
・・・しかし彫刻刀を使う場合はかなり有利だと思います。
慣れれば一段窓ならばケガかずドンドン進められるでしょう。
我が家には彫刻刀が無いので試せませんが(汗


(上手くいけば続く)

京王の戦災復旧車

2016-05-07 18:57:16 | 今日の製作所


今では10両編成の電車がドシドシお客を捌いている京王線
終戦後はこんな電車が2、3両編成で甲州街道の真ん中をゴロゴロ走っていました。

この2118は2119と共に東京大空襲で焼失した車両を桜上水の工場で復旧した第1号で、屋根が異様に深く「蛸坊主」などと渾名されたようです。
2118は車体中央が垂れ下がっていたものの1960年代まで使用、2119の方は最初から台枠が歪んでいてしょっちゅう脱線、早期に売却されています(それでも買い手があるのが資材難の当時w
が、初めて個室式の運転室が付き、超満員でお客が運転台にまで押寄せる中で乗務員には人気だったとか。

http://drfc-ob.com/wp/archives/38607


さて、模型の方はケント紙によるフルスクラッチ!
高校時代に初めて作ったもので思い出の作品でもあります。

・・・今更完成なのかって?
実は一度(半)完成していたのですよ。



当時はタコ坊主が京王引退後に庄内交通へ譲渡された姿を作ったのでした。
(京王2119→庄内7)
学園祭ではこんな感じで走行しました。
・・・しかし、やはり当時の施工能力では満足のいく物が作れず、暫くの後に金属キットを入手(まだ作っていないw)したため引退。
動力など取り外してジャンク箱に長く放置されていたのでした・・・




先日ジャンク箱の整理の際に出土
当工場の記念すべきスクラッチ第1号ですので、出来がイマイチなのには目を瞑りレストアする事としました。
・・・というかイチから作れと今言われても気力が無いww



まずは下地処理。
元の塗装の上にサフを吹いて削っているので元の塗装がまだらに見えます。
屋根はペーパールーフで綺麗なRが出ておらず出来る限り整形しました。
・・・ペーパールーフ工法はとりあえず初心者でも完成させる事は出来ますが、綺麗に作ろうとした時他の工法より難しい様な気がします。もし今やるならプラで作るかな?



屋上にはキッチンさんのキットの余りのランボードなどをそれらしく追加してみました。
扉上の水切りはランナー伸ばし棒です。
前面、側面は殆ど弄らなかったため仕上げの甘いボコボコ車体です。
が、戦災復旧車らしくて良い?w




床下はMODEMO動力を使用していましたが既に無く、割り切ってトレーラーとして復元。
鉄コレ能勢電50の床板をそのまま流用。床下機器は鉄コレの京王2400から持ってきました。



能勢電のブリル台車にKATOのスポーク車輪
良く似合います。
この台車はセンターピンと側面部分がすぐ外れてバラバラになってしまうので、これは接着剤で固定しています。


そして塗装
時代設定は1950年ごろまでの尾灯が1個の時代としました。
・・・進駐軍の命令で2個となったそうですが、しばしば球切れしてたんでしょうね・・・汗
この当時の鋼板屋根の車両は鉛丹色ですが、コレがうまい色が無いんですよね。
クレオスの茶色(基本色)に赤や濃茶を混ぜてみましたがまだ明るすぎる?ような気がします。
まぁこの辺は個人の好みですね。
ダークグリーンにはクレオスの三菱系濃緑色を使っています。



インレタはGMの5000系用(一畑用?)を使いました。
白い京王の社紋はこれだけかなと思います。
車番の書体も違うし、KTR(京王帝都)もホントはもっと大書きしてありますが・・・汗





リアルにウェザリング・・・すると実車はガラスが割れていたり板で塞いでいたりしていると思うのでw全体を艶消しにして仕上げました。
ちょっと博物館などにある模型のようです。
この年代の京王電車のNゲージを持っている人は余りいないのではないでしょうかw



片運なので相棒も欲しいし、金属キットの庄内交通も作りたいのですが、まぁ急がずやっていきたいと思います。