中華風冷やしイケメン韓タレ添え★BLOG de Diary

♪中華明星も韓国スターも好きな私の徒然日記♪

弓矢の道は武士が知る

2009年10月10日 | 日々の雑談
今日(昨日)仕事から帰ってくると、留守番をしていたはずのうちの息子と、下の娘とその友達の3人が玄関前で座り込んで私を待っていた。
息子によれば「僕が遊んで帰って来たら鍵が入らなくて家に入れない。」という。
鍵は2人に渡してあるので、なんで?と聞くと。
まず娘が鍵を持たずに友達を迎えに行き、その間、息子は妹は鍵を持っていると思い、鍵を閉めて遊びに行った。その後娘は友達を連れて帰って来たが、鍵が閉まっていたから落ちている針金で開けようと友達と一緒に鍵穴をいじった。とのこと。
息子の言う通り、私も何度鍵を差し込んでみても何かがつっかかって鍵が入らない。穴をのぞいてみると、奥になにか小さな金属の破片があってそれがつっかかっているのが原因らしい。
どうやら娘が差し込んだ平たい針金の先が折れて、中に残ってしまったようだった。
おまえらーーーーー!!!
しかし、怒ったところで家に入れるものでもない。
仕方ないので、一緒にいた友達には「ごめんね。これじゃ遊べないかも。」と言って帰ってもらい、とりあえず隣りに住んでいる同じ学校のママ友の助けを借りて、家を建てた建設会社に電話をかけた。
そのママ友は「もしかしたら鍵110番みたいな店に頼んだ方がいいかも。」
と言ったが、できれば無償で建設会社のサービスがあればそれに越したことはないと、とりあえず先にそっちに頼んだのだが、それがまちがいの始りだった。

来てくれたのは、建設会社所属の愛想のいいおっさん作業員とくたびれたおじいさん作業員の2人だった。
2人は、「じゃ、見てみますか。」と言って早速鍵穴をのぞいて「何か金属が引っ掛かってるね~。」と言う。
そうなんだよ。でも、素人が取ろうとすると怖いから建設会社に電話したんだけど。
おっさん2人はおもむろにピンセットを探して来ると、ガチャガチャと音をたてて鍵穴をいじり出した。
少し離れてそれをずっと観察していた私はふと不安になる。
そんな大きいピンセットで取れるのか?
しばらくすると、おっさんは「どっか開いてる窓とかないの?」と言う。
だから!それがあればとうにそこから入ってるって!
「出かける時は、きっちり鍵を閉めてます。」と、答える私。
子供達もそのへんは抜かりなく「外に出る時に全部屋閉めた。」と言う。
「中に入れれば中からシリンダーごと外して分解して、中の金属取れるんだがね~。」
愛想良く笑うおっさん。
…『ダメだこりゃ!』私はおもわずいかりや長介のように心のなかで呟く…。
でも、せっかく来てもらった手前「もういいです。」とも言えず、言われるまま私は家の鍵をおっさんに渡した。
「ちょっと入れてみるか?」
愛想のいいおっさんは、ドアの前で棒立ちになって事の次第を黙って見ていた相棒のじいさん作業員に言うと、力任せに鍵を押し込んだ。
ギリギリ…と妙な音を立ててきしむ鍵穴。
「おぉ!入る入る!」嬉しそうな声で叫ぶおっさん。
その頃から私は、駅前のアヤシいビルの一室に「鍵サービス110番」と看板があった事を思い出す。
しかし、今は連絡先も正確な店名も解らない。
駅まで歩くと約18分。最近は面倒で車ばかり使う私にとっては勇気がいる距離だ。(もちろん、車のキーは家の中にある)
そんな事を考えていると、帰した娘の友達が、お母さんを連れて戻って来た。
「なんかうちの子も一緒になって針金をさしてしまったらしくて、ごめんなさい。」
と誤りに来てくれたのだ。
「いいのいいの。うちの子が最初にやったんだから…」などと言っていると、心配した隣りのママ友も「どう?大丈夫?」と外に出て来た。
すると、作業員とその作業車と人だかりに何事かと、向かいの家のおばあちゃんも出て来る。
更に、娘と同じ幼稚園だった近所の男の子も通りがかり「どうしたの~?」と庭に乱入。
それを追いかけるようにして、そのママもこっちにやって来る。
もう辺りは騒然!(爆)
いちいち説明するのも大変だったが仕方あるまい!
私は「実はねー♪」と、出来るだけ明るく事情を説明した。
その上、息子はもう塾に行く時間だが、この分では手ぶらで行く事になるので、先生にも携帯で事情を説明しなければならない。
「すみません、実はちょっとアクシデントがありまして~etc。。。だから今日はテキストも筆記用具もなくて、これから手ぶらで行かせますので貸してやってください。」
またもや明るく事情を説明する。
しかし、そんな近隣住民&塾の先生への説明に忙しい私のうしろで、おっさんがぼそっと呟く。

「なんか、見えなくなっちゃったな…。」
爆!!!
やっぱりお金がかかっても最初からあの駅前の鍵110番を頼めば良かった…
しかし、この状況で、どうそれを切り出したらいいのか?
そんな事も考えつつ、みんながようやくいなくなった頃、おっさんが言った。
「後はこの窓ガラスを割って中に入るしかないね。」
それを聞いた瞬間
「それは困ります。」
…やっと言えた。

「本当に申し訳ないんですけど~。もしかしたら鍵110番みたいなところの方がいいかも知れないですよね~(笑顔)ちょっと頼んでみていいですか?」
一応相手にもメンツがあるだろうと、出来るだけ丁寧に打診してみた。
「あぁ、いいですよ!でも、どうだろうな~やっぱり中に入らないと無理なんじゃない?」
おっさんは多少メンツも保ちつつ、それでも快く同意した。
隣りのママ友は今さっき子供をお迎えに出かけてしまったばかりだったので、今度は5件程先に住んでいる友達宅へ電話帳を借りに行く。
忙しい時間にごめんねー♪と声をかけ、またまた明るく「実はねー♪」と事情を説明する。
「実は~」と、これで今日は何人に説明をしたんだろう?
とりあえずタウンページを借りた後、もう2時間以上も庭で座り込んでいる娘もその友達宅に預かってもらい、住所からあのアヤシい鍵屋の電話番号を突き止めた。
いま、建設会社の人に来てもらっている。こういう状態でどうにもならないが、開けることは可能か?と電話で聞くと、すぐさま明瞭な返事が返って来た。
「窓を壊さなくても開きます。料金は特殊作業が入らなければ××××円ですがいいですか?」
もうこの頃には多少値は張っても良いと思っていたので、すぐに来てもらう事にした。
来てくれたのは腕と顎に深い(訳ありの?)古傷があるが、人当たりのいいかなかなかの二枚目アンちゃんだった。
早速鍵穴を細いスコープで覗いたアンちゃんは
「中に入ってる金属がもう食い込んでいますね。」と言った。
うん。私もそうだと思ったんだよね。
しかし、建設会社に先に電話をしてしまった私の判断ミスでもある。
とにかく、今となっては頼みの綱はこのアンちゃんだけなので、私は何も言わずアンちゃんに後をまかせた。
しかし、やはり結果は中からシリンダーを外して鍵穴に詰まった金属を取り出すしか方法はない。という。
「窓を開けることになりますが、特殊作業で料金が××××円です。いいですか?」
窓ガラスを割られるよりはそっちの方がいい。と言うと、アンちゃんは何やら特殊な棒状の器具を持って家の裏に回った。その頃作業員2人は、アンちゃんの言葉を聞いて
「ここならはずれるかもしれないよ~♪」と勝手に台所の網戸を外している。
おっさん。もういいよ。
でも、私は何だかこの2人が憎めなくて、ただ苦笑するしかなかった。
アンちゃんは、裏の和室の窓に目をつけると「ここなら開けられる。」と言う。
私の承諾を得た後、アンちゃんは、何度か長さを調整したり新しい部品を追加しながら、スッと大きな器具を差し込むと、どこも傷つける事なく鮮やかに鍵を開けた。
(良く考えるとちょっと物騒だが、二重にロックしておけば大丈夫だそうだ)
どんな方法かはセキュリティー上説明は出来ないが、やりながらアンちゃんは
「この方法は、裁判所の執行命令が出た時なんかに使われるんですよ。」
と言った。
おぉ!なんだか凄い響きだ。
「も、もしかしてそれはマルサとか?」
自分でも何が言いたいのか解らなかったが(笑)、それを聞いてアンちゃんはニヤリと笑っただけだった。
その直後”カチン!”と音がして鍵がはずれた時は
「おーーーー!!!すごーーい!業師~っ!」と思わず拍手をしてしまった。(バカ!)
もちろん、その頃2人組は…まだ表で網戸と格闘しているところだった。(爆)
かくして裏の窓から家に入り、無事ドアを開けて、中の針金を取り出してもらい、鍵は元通り入るようになった。
やっぱり餅は餅屋。弓矢の道は武士が知る。ということだろうか。
おっさん達はドアが開くと「あぁ!良かったですね~。じゃ、私たちはこれで!」と愛想良く帰って行ったが、なんだか攻める気にはなれなかった。
とりあえずいろいろ試してくれて解決するまで付き合ってくれたんだから。
ただ、その後、アンちゃんには愚痴をこぼしてみた。
「もしかしておじさんたちがコレ、押し込んだんですよねぇ?」
アンちゃんはやっぱりニヤリと笑うだけだった。


良い子のみなさん、鍵穴に異物は入れないようにしましょうネ!(爆)

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6 Comments

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これよ、これこれ! (アン@みやぎ)
2009-10-11 16:53:03
いやぁ、面白かったぁ♪
日常のトホホ話をゆかいなエピソードに変えてしまう、これぞ美四さん!

え?ゆかいじゃない?(^^;
確かに、この人に頼むんじゃなかった
この店に頼むんじゃなかった
ってことありますよねぇ
そういう厄日が・・・
でも、二番手に読んだおにいさんが有能で良かった良かった
返信する
誤字 (アン@みやぎ)
2009-10-11 16:57:20
読んだ⇒呼んだ

です。失礼しました
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Unknown (tama)
2009-10-11 18:27:56
さんざんでしたねぇ。
しかし、それでも最後までおじさんたちに怒りをぶつけることなく・・・尊敬しちゃいます。
あたしやったら、すぐにぶつぶつ言ってそう(笑)
何はともあれ、その道のプロっているものなんですね。
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あわや野宿かと…(笑) (美四)
2009-10-11 23:52:51
アン@みやぎさん
本当にトホホですね。(笑)
事件発生から約3時間半で解決したから、こうして笑い話(でもないか?)になりましたが、最初はパニクって『今夜は野宿か?』とか、『おっさん達がもし玄関ドアごと外したらどうしよう』とか、いろんな事考えました。
実際、おっさん達は「蝶番外してドアごと外すか?」とも呟いてたんですよ。
ありえないっつーの!(爆)
でも、アンちゃんが有能でホントに良かったです。


tamaさん
怒りに至らなかったのは、多分おっさん達のキャラのせいだと思います。
最初からあまりにも頼りなかったので、逆に怒る気にもなれなかった。というか~
それに比べて、その道のプロはカッコ良かったですよ。
あまり多くを語らない寡黙なお兄さんで、さすがアヤシいビルに店構えるだけのことはあると思いました。(笑)
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大変でしたね。 (henry)
2009-10-12 00:23:08
こんばんは。
発生時間はおそらく夕方。
風邪は大丈夫ですか?
蛇の道はへびと言うか、その道はその道の専門家がいるのですね。
プロですから、横道にそれないプライドを持たれていると思いますが、侵入方法はいくらでもあるんだとちょっと諦め気分です。
大変な状況なのに、ホームドラマを観ているように読んでしまいました。(スミマセン^^;)
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大丈夫でした(^^) (美四)
2009-10-12 01:05:20
henryさん
いいんですよ~♪
これはまさにホームドラマ、それもコメディだから~(笑)
発生時間は3時過ぎからで、当日は汗ばむ陽気だったので助かりました。
で、いるんですね。プロが
でもね、そう容易くは出来ないらしいよ。たまたまこの窓だけいい加減な戸締まりをしてたから出来たっていうオチもあります。(あ、それが問題か?爆
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