スポーツメンタルトレーナーの小噺

スポーツ心理学、メンタルトレーニングの質問は
mentaltrainer@mouse.livedoor.comへ!

プレッシャーの正体

2004年07月26日 | 野球小噺
 昨日TBS系列の情熱大陸という番組を見ました。オリンピック野球代表の特集をしていて、オリンピック予選の際の舞台裏を映像で見ることができました。本当に普段と違う大きなプレッシャーに苦しんだようです。
 では、何がプレッシャーになるんでしょう?誰がプレッシャーを与えているのでしょう?国民からの期待。マスコミからの期待。勿論それはあるでしょう。しかしそれがパフォーマンスに悪影響を及ぼすように仕向けているのは自分自身なのです。その人自身がそれらをプレッシャーと受け止め、「ここで負けたらどうなるんだろうか」と不安になり、「ここで絶対に打たなきゃ」などと自分で自分を縛りつけて過緊張の状態などに陥ってしまうのです。
 プレッシャーというものは目に見えませんし、本当は実在せず、ただ自分の中で作り出してしまうものなんじゃないでしょうか。結局プレッシャーがあろうがなかろうが、やるべきことは一緒なのです。その番組の最後には、その期待・プレッシャーをプラスに換えてしまうヒントがありました。あのミスター長嶋は、なぜプレッシャーに強いのかと聞かれ、こう答えたそうです。「自分に与えられるプレッシャーに感謝しているからだ」と。そういうチャンスを与えてもらえる人はそう何人もいるわけではなく、そういうチャンスに引き合わせてくれた運命に感謝するといったような意味だと思います。本当に明るく、ポジティブシンキングの権化のような人がいれば、ベンチの雰囲気も良くなるでしょう。長嶋監督の一日も早い回復をお祈りしています。