獣医の話、第2回(全8回)
今日は、
・ヒエ増量のカナリーシードを抜きは、低蛋白になるか
・カナリーシードは、発情を誘発するか
です。
はじめに、
四種混合餌(アワ・ヒエ・キビ・カナリーシード)から
カナリーシードを抜き、ヒエを増量すると低蛋白になり、
足りない蛋白質を摂取しようと過食するので
肥満が起きるというような話が
コンパニオンバードNo.9に載っていました。
綾子がダイエットを始めるにあたり、
その記事を先生に見てもらい、
カナリーシードを抜いても大丈夫か、
また、カナリーシードが発情を促すことはないのか、
聞いてみました。
*・゜゜・*:.。..。.:*・゜゜・*:.。..。.:*・゜゜・*:.。..。.:*・゜゜・*:.。..。.:*・゜゜・*
ヒエ増量のカナリーシード抜きは、低蛋白になるか
低蛋白にはならない。
三種(アワ、ヒエ、キビ)で全くOK。
現実に何も起きてない。
ダイエットが必要で三種を勧め、
ずっと三種しか食べてない鳥も多く診ているが
臨床的に何も起きてないし、起きたこともない。
この記事には成分表が載ってないから
何を根拠にしているのか分からないけど、
それに、食品成分表は、
その年、その場所によってもかなり違うんだけど、
いま手元にあるのを見ても(実際に一緒に見ました)、
他のシードとカナリーシードの蛋白質は
問題視するほど差がないので、
カナリーシードを抜いてヒエを増量しても
低蛋白になるというのは根拠に薄いと思う。
カナリーシードは脂質がそれほど高くないといっても、
アワ、ヒエ、キビに比べれば高い。
だから、太り気味の仔にはカナリーシードを外せと言っている。
カナリーシードはもともと昭和になって入ってきたもので、
それ以降、肥満鳥が増えた。
それ以前は三種混合餌だった。
昔の配合は、ヒエ7、アワ2、キビ1
昔の日本人は、火鉢とこたつの生活をしていた。
だから、三種の中で一番脂質が高いヒエの配合を高くしておかないと、
飼い鳥は冬が越せなかった。
現代は暖かいので、ヒエがあまり多いと
低蛋白がどうというよりも、肥満を誘発する。
割合は別に1,1,1でも構わない。
低蛋白になるかどうか、
四種類のシードに対してだけ議論しても意味がないと思う。
木を見て森を見ずな話。
鳥たちは本来、こんな種餌(たねえさ)なんか食べてない、
何かの穀類の実を年中食べてるはず。
サボテンの花の蜜とかもね。
でもそんなものは手に入らない。
だから全て代用品でまかなっている。
小麦、そば、燕麦、サフラワー、かぼちゃの種、
なにもかも全部食べさせた方がいいに決まってる。
バランスよく、満遍なく栄養がとれるだろうから、
一口ずつにして全部食べさせれば、
もしかしたら、シードだけでも栄養が偏ることなく
生きていけるかもしれない。
でも実際は無理な話でしょ?
低蛋白になるだとか、ここら辺のことを議論するのであれば、
じゃぁこの三つに含まれない、
ビタミンやミネラルはどう補給するのか?
カルシウムやビタミンKは??って話になってくる。
どれも鳥にとって必要なもの。
副食を含めて議論しないとダメだと思う。
カナリーシード、麻の実、ひまわりを好む鳥が多いのは
脂肪分が高いから。
原点に返れば、鳥は元々ドカ食いの習性がある。
食べられる時に食べて、危険な場所を避ける。
餌場に下りていったら効率よく短時間で食べたい。
だから脂肪分の高いものを摂りたがる。
脂肪分の多いものに出会うとガーっと食べる。
同じ量なら、脂肪分のあるものを先に食べれば効率がいいから。
もしかしたら、それで一日過ごせるかもしれないから。
アワ、ヒエ、キビだと、
その三倍量を食べないとまかなえないかもしれない。
結果として、太り傾向ならば三種で、そうでなければ四種で、
そして他に必要なものは副食で補えばいい。
主食がペレットでも副菜(野菜や果物)は必ず必要。
総合栄養食なんていって、
ペレットだけ食べてればいいなんていうのは嘘。
今だって鳥に必要な栄養素が
全て分かってるわけじゃないんだし、
第一、セキセイインコ用のペレットが無いじゃない。
ペレットの種類は色々分かれてるけど、
本来だったらセキセイインコ用とか、オカメインコ用とか、
鳥の種類別になきゃおかしいでしょ?
みんな違うんだから。
カナリーシードは、発情を誘発するか
誘発しない。
カナリーシードのカロリーが高いから
単にそういってるだけ。
あくまでも四条件が揃わないと発情はしない。
(発情の条件については、第4回の記事でご紹介します)
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次回は、第3回「脂肪分について(オメガ3とオメガ6)」です。
今日は、
・ヒエ増量のカナリーシードを抜きは、低蛋白になるか
・カナリーシードは、発情を誘発するか
です。
はじめに、
四種混合餌(アワ・ヒエ・キビ・カナリーシード)から
カナリーシードを抜き、ヒエを増量すると低蛋白になり、
足りない蛋白質を摂取しようと過食するので
肥満が起きるというような話が
コンパニオンバードNo.9に載っていました。
綾子がダイエットを始めるにあたり、
その記事を先生に見てもらい、
カナリーシードを抜いても大丈夫か、
また、カナリーシードが発情を促すことはないのか、
聞いてみました。
*・゜゜・*:.。..。.:*・゜゜・*:.。..。.:*・゜゜・*:.。..。.:*・゜゜・*:.。..。.:*・゜゜・*
ヒエ増量のカナリーシード抜きは、低蛋白になるか
低蛋白にはならない。
三種(アワ、ヒエ、キビ)で全くOK。
現実に何も起きてない。
ダイエットが必要で三種を勧め、
ずっと三種しか食べてない鳥も多く診ているが
臨床的に何も起きてないし、起きたこともない。
この記事には成分表が載ってないから
何を根拠にしているのか分からないけど、
それに、食品成分表は、
その年、その場所によってもかなり違うんだけど、
いま手元にあるのを見ても(実際に一緒に見ました)、
他のシードとカナリーシードの蛋白質は
問題視するほど差がないので、
カナリーシードを抜いてヒエを増量しても
低蛋白になるというのは根拠に薄いと思う。
カナリーシードは脂質がそれほど高くないといっても、
アワ、ヒエ、キビに比べれば高い。
だから、太り気味の仔にはカナリーシードを外せと言っている。
カナリーシードはもともと昭和になって入ってきたもので、
それ以降、肥満鳥が増えた。
それ以前は三種混合餌だった。
昔の配合は、ヒエ7、アワ2、キビ1
昔の日本人は、火鉢とこたつの生活をしていた。
だから、三種の中で一番脂質が高いヒエの配合を高くしておかないと、
飼い鳥は冬が越せなかった。
現代は暖かいので、ヒエがあまり多いと
低蛋白がどうというよりも、肥満を誘発する。
割合は別に1,1,1でも構わない。
低蛋白になるかどうか、
四種類のシードに対してだけ議論しても意味がないと思う。
木を見て森を見ずな話。
鳥たちは本来、こんな種餌(たねえさ)なんか食べてない、
何かの穀類の実を年中食べてるはず。
サボテンの花の蜜とかもね。
でもそんなものは手に入らない。
だから全て代用品でまかなっている。
小麦、そば、燕麦、サフラワー、かぼちゃの種、
なにもかも全部食べさせた方がいいに決まってる。
バランスよく、満遍なく栄養がとれるだろうから、
一口ずつにして全部食べさせれば、
もしかしたら、シードだけでも栄養が偏ることなく
生きていけるかもしれない。
でも実際は無理な話でしょ?
低蛋白になるだとか、ここら辺のことを議論するのであれば、
じゃぁこの三つに含まれない、
ビタミンやミネラルはどう補給するのか?
カルシウムやビタミンKは??って話になってくる。
どれも鳥にとって必要なもの。
副食を含めて議論しないとダメだと思う。
カナリーシード、麻の実、ひまわりを好む鳥が多いのは
脂肪分が高いから。
原点に返れば、鳥は元々ドカ食いの習性がある。
食べられる時に食べて、危険な場所を避ける。
餌場に下りていったら効率よく短時間で食べたい。
だから脂肪分の高いものを摂りたがる。
脂肪分の多いものに出会うとガーっと食べる。
同じ量なら、脂肪分のあるものを先に食べれば効率がいいから。
もしかしたら、それで一日過ごせるかもしれないから。
アワ、ヒエ、キビだと、
その三倍量を食べないとまかなえないかもしれない。
結果として、太り傾向ならば三種で、そうでなければ四種で、
そして他に必要なものは副食で補えばいい。
主食がペレットでも副菜(野菜や果物)は必ず必要。
総合栄養食なんていって、
ペレットだけ食べてればいいなんていうのは嘘。
今だって鳥に必要な栄養素が
全て分かってるわけじゃないんだし、
第一、セキセイインコ用のペレットが無いじゃない。
ペレットの種類は色々分かれてるけど、
本来だったらセキセイインコ用とか、オカメインコ用とか、
鳥の種類別になきゃおかしいでしょ?
みんな違うんだから。
カナリーシードは、発情を誘発するか
誘発しない。
カナリーシードのカロリーが高いから
単にそういってるだけ。
あくまでも四条件が揃わないと発情はしない。
(発情の条件については、第4回の記事でご紹介します)
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次回は、第3回「脂肪分について(オメガ3とオメガ6)」です。