ちいさいやつら

わが家のセキセイインコとアキクサインコのお話

(4)発情の条件

2010-02-10 10:00:00 | 獣医の話
獣医の話、第4回(全8回)

今日は、

 ・発情の四条件
 ・日照時間のコントロールで発情を抑制できるか

です。


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発情の四条件

鳥は、次の四条件が揃わないと発情しない。

1.餌があるか
2.温度が適しているか
3.外敵がいるか
4.巣があるか

逆に言えば、この条件を揃えなければ
発情を抑制することが出来る。

抑制するために一番コントロールしやすいのは、
環境ストレスを与えてビビらせて、
外敵がいる状況を作り出すことだろう。

環境ストレスという言い方がよくないかもしれないが、
興味を惹くものを与えて、夢中にさせることでもいい。
頭の中を発情以外のことでいっぱいにすればいいのだから。

ただし、飼主さんがよく間違えることがあるんだけど、
発情しているメスのインコに齧るものを与えるのは
発情を促進するので、注意して欲しい。
発情期に齧ることは、巣作り行動の一環なので、
夢中で齧ってるからいいわと思ったら間違い。



日照時間のコントロールで発情を抑制できるか

日照時間を短くして、暗い時間を長くするというのも
発情を抑制する条件の一つではあるが、
四条件の強さには負けるし、
臨床で診ている限り、あんまり、というか
う~ん、殆ど効果はない。

日照時間を短くするというのは、
脳に「冬ですよ」と教えるようなもの。
冬は、餌も無く、子育てには向かない気候だと
長い歴史の中でDNAにインプットされている。
そんな冬なのに、餌もあるし、家の中は一定温度で暖かい。
これで、更に日照時間が短いと、
逆に巣にこもる感覚になってしまう。
暗い時間が長いけど、でも暗くても飲み食いできるし、
暖かくてマッタリしてて、あ~すごーく落ち着く、
なんかとってもいい感じ~っていう風になると、
巣篭もりモードで発情するよね。
もちろんオスも発情する。

特に、年末から春にかけては、
人間が常に暖房をつけているから、
飼い鳥は一番発情しやすいので気をつけて。
この時期の産卵って本当に多いのよ・・・。


もし日照時間を短くするならば、
他の条件も削いだ方がいいと思う。
例えば冬時間相応に、食べ物を少なくするとか・・・。
でも、食べ物を少なくするのは危険なので絶対ダメ。

ただ、簡単にガツガツと
ドカ食い出来ない状況にするのはいい。
ある先生は、ストローに餌を詰めて、切れ込みを入れて、
一粒ずつしか食べられないようなものを作ったと言っていたが、
そういうのはいい。
食べ物があるのに食べられない状況は、飢餓感には繋がらない。
(飢餓感を与えると、ドカ食いして太る結果を招く)

シードの殻もしょっちゅう吹かず、
困難を克服して食べさせるのもいい。
野菜、果物、種餌(たねえさ)をごちゃ混ぜにしてもいい。
でもこれは、一日一回全とっかえすること。

こんな風にやっていると、
ごく自然に摂取カロリーが減って、
ダイエットしてないけど
子育てには向かない程度のカロリーになって、
発情を抑えられるかもしれない。


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次回は、第5回「鳥の管理方法」です。

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