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角田光代「愛がなんだ」

2021年04月29日 | か行の作家


角川文庫
2006年2月 初版発行
2020年4月 26版発行
解説・島本理生
212頁

アラサーOLテルコの恋話です

主人公のテルコ=テルちゃんは仕事も友達もそっちのけにして、友人の結婚披露宴で出会い恋に落ちたマモル=マモちゃんをいつも最優先させる生活を送っています
そんなことをしていたら社会生活に支障が出ることは明らかだし、2人の関係は明らかにテルちゃんが振り回されていて、テルちゃんも自分がマモちゃんにとって都合のいい女に過ぎないことを十分自覚しています
マモちゃん以外のことを「どうでもいい」に分類しているテルちゃん
でも、一番「どうでもいい」に分類しているのは自分自身ではないでしょうか
マモちゃんを優先したがため勤めていた会社を解雇されてしまいます
親友・葉子の助言に従い就職活動に励んで、内定がもらえそうになるも電車の中で「ここでマモちゃんから連絡が入っても動けない」ことに気づいてせっかくの機会をフイにしてしまいます
葉子じゃないけど「テルちゃん、しっかりしてよ!あんなおれさま男捨てちゃいなよ!」と説教したくなります

そうは言っても人間、他人様のことは客観的に見ることができても自分のこととなると…ですよねぇ
テルちゃんと同じように葉子に片想いのナカハラくんは自分の思いは相手に通じないと悟って去っていきます
テルちゃんはどうする?
マモちゃんの傍から離れない道を選んでカッコ悪く生きていく?
それともスパッと全部捨てて新しい道を探す?

岸井ゆきのさんと成田凌さんの映画を先に観ています
映画の配役で脳内再生できたお陰で楽に読めました
本が先だったらテルちゃんのキャラが理解出来なかったかもしれません
読んでみて、やっぱり、テルちゃんのある意味“強さ”が羨ましく、彼女の純愛を応援したくなりました
相手はマモちゃんじゃなくても良いのですけどね!





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