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アンソロジー「黒」

2020年12月04日 | アンソロジー
ポプラ社百年文庫32
2010年10月 第1刷発行
2013年 6月 第3刷発行
177頁


ホーソーン「牧師の黒のベール」
訳・坂下昇
司祭フーパーはある日、黒ベールで顔を覆って説教壇に立ちます
村は騒然となり避難と噂が飛び交いますが司祭はどんな時もベールを外そうとしませんでした
ベールを着けた理由は最後まで明かされません
意味や理由がはっきり示されない不気味さが薄気味悪かったです


夢野久作「けむりを吐かぬ煙突」
醜聞で私服を肥やす強請屋の新聞記者が妖気漂う未亡人の館で見たものは…
以前読んだ「押絵の奇蹟」でも感じましたが江戸川乱歩“風”です


サド「ファクスランジュ」
訳・澁澤龍彦
ファクスランジュ嬢は恋人を捨て莫大な資産を持つという「男爵」と結婚します
しかし、彼女が連れていかれたのは山狭の匪賊の根城でした

男爵が怪しいのは一目瞭然ですが、人は莫大な資産に目が眩んで冷静ではなくなってしまうものなのですね
サドは最後に「この物語の教訓が人を善に導き、あるいは人を聡明に到らしむことができるのなら」と書いています

『黒』のイメージそのものの3作
思った通りという印象です
しかし、意外性のある作品も読んでみたいと思いました
読者の我儘、聞いてもらえません?



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