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吉田修一「パレード」

2022年11月19日 | や・ら・わ行の作家


幻冬舎
2002年2月 第1刷発行
2002年7月 第4刷発行
282頁

第15回山本周五郎賞受賞作

表面的な人間関係で満足しながら都内のマンションで共同生活を送る若者たちの日々を描きます

杉本良介、21歳、H大学経済学部3年、下北沢のメキシコ料理店でバイト中
大垣内琴美、23歳、無職、同郷の若手人気俳優と熱愛中
相馬未来、24歳、イラストレーター兼雑貨屋店長、人生を見つめて深酒中
小窪サトル、18歳、自称・夜のお仕事に勤務、無駄な若さを切り売り中
伊原直輝、28歳、インディペンデントの映画配給会社勤務、第54回カンヌ映画祭パルムドールの行方を予想中

2010年制作の映画は鑑賞済みで、大体の内容を把握していたおかげで、若者たちの心の動きが掴みやすく、見落としていた伏線に驚いたり喜んだりしながら一気読みでした

5人が見る対象はそれぞれに対し同じではない、人は様々な顔を持つ、ここで暮らす自分はこの部屋用の自分で実際には存在しない、の件は平野啓一郎「空白を満たしなさい」に出てきた“分人”の考え方をソフトにした感じです

驚愕のラスト20頁
彼らはどう折り合いをつけていくのでしょう
彼らの暮らしは永遠には続きません
最後までこの部屋に残るのは誰?

ゾワっとする怖さの残る作品でした
吉田修一さんも多くの引き出しをお持ちで楽しみな作家さんです

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2 コメント

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Unknown (latifa)
2023-09-14 09:49:43
こにさん、これもさっき読み終えたところです。
ラストにびっくり。
えーーー、唐突にこんな・・・。

映画の感想も拝見しました。
2010年【WOWOWプラス】
キャストにふむふむ・・・こういう人選したのかーって。
良介に小出君かー。かつて、確かに人が良さそうな役者さんって印象だったなー。
貫地谷さんがちょっとイメージ違うかなー。
林遣都君は合ってる。

映画も小説と同じにラストの驚き部分入れてたんですね。

機会が合ったら私も見てみたいです。
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latifaさん (こに)
2023-09-14 14:53:23
ラスト、ビックリですよね~。
映画も是非是非!
小説と若干違いはあるけれど許容範囲でした。
役者さんたちが若いのも興味深いところです♪
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