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アンソロジー「膳」

2021年03月08日 | アンソロジー
ポプラ社百年文庫49
2010年10月 第1刷発行
136頁

矢田津世子
「茶粥の記」
想像力で食べたこともない旨そうな食べ物の話をし、雑誌に記事まで書いていた夫
役所の戸籍係だった亡き夫を食べ物で回想する妻や義母、友人たちでした

「万年青」
ご隠居自慢の可愛いお嫁さんの福子
笑顔が素敵でいつも自然体の福子は他の孫嫁たちが無理にご隠居に取り入ろうとする気持ちがわかりませんでした

藤沢桓夫
「茶人」
一代で財をなした稀代の吝嗇家が初めて客を招いた珍妙な茶会

上司小剣
「鱧の皮」
商売は家の者に任せきりで金の無心ばかりしてくる夫
妻は苛立ち恥ずかしくてなりません

食べ物の思い出が織りなす20世紀前半に発表された4篇
それぞれ違う味わいを楽しみながら読みました




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