角川文庫
2021年11月 初版発行
2022年 2月 3版発行
解説・中江有里
306頁
明日への元気がもらえる7つの物語
「妖精たちの時間」
気になる女子が出席すると聞いてずっと欠席だった同窓会に出かけた男性
「あなたによく似た機械」
最近、口数が少なく反応が鈍い夫
もしかしたら彼はロボット?
「君を守るために」
部屋にペット見守り用のカメラを設置したところ見知らぬ男の足が映っていて…
「ダブルトラブルギャンブル」
それぞれの得意ジャンルを生かして入れ替わりで要領よく生きてきた双子でしたが、そんな手段がいつまでも通用するわけはなさそうで…
野球絡みの
「スピードキング」
プロに進んだチームメイトが急死したと聞き昔を思い出す男性
「僕と彼女と牛男のレシピ」
バツイチ、子連れ、年上の彼女との結婚を考えている男性
まずは、彼女の子供と仲良くなろうと頑張ります
「人生はパイナップル」
祖父に野球の手ほどきを受けて育った少年
戦前戦中と台湾で暮らしていた祖父の昔話を真面目に聞いたのは家族親族の中でも彼だけでした
様々な人生が描かれています
共通点は、人は人、自分は自分、そして心の拠り所を持つことの大切さ
帯の“2022年最高の感動作”は疑問ですが、ホッと心に沁み入る短編集でした
悲しい事、淋しい事、上手く行かない事、色々あるけれど、それでも見上げれば空は青い。確かにそんな気持ちにさせてくれる短編集でした。
http://blog.livedoor.jp/todo_23-br/archives/14937894.html
荻原浩さん、間があくと無性に読みたくなります。