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アンソロジー「都」

2021年06月14日 | アンソロジー


ポプラ社百年文庫50
2010年10月 第1刷発行
138頁

ギッシング「くすり指」
訳・小池滋
伯父とローマに滞在するケリン嬢は、朝食のテーブルで知り合ったイギリス人青年に惹かれていきます
行きずりの恋、それも片想いにしか過ぎないのに気づかないケリン嬢
少し可哀想でしたが、その一瞬は光り輝いていたのでしょうね

H・S・ホワイトヘッド「お茶の葉」
訳・荒俣宏
長年節約を重ね、ついにヨーロッパ旅行を実現した教師
ロンドンで買った自分へのお土産のネックレスがとんでもない幸運を呼び込みます
上手く行き過ぎの感はありますが素敵な大人のおとぎ話です

ウォートン「ローマ熱」
訳・大津栄一郎
連れ立って旅に出た旧知の夫人2人
古都のレストランのテラスで秘められた過去を露わにします
長の親友だったはずの2人の本心が見えてくる恐ろしさ
まるでホラーでした

旅先の都で繰り広げられる恋と人生の物語
今回も大変美味しゅうございました

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