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おうち映画(海外)・鉄道運転士の花束/大人は判ってくれない

2022年11月26日 | 映画(海外)
「鉄道運転士の花束」
原題 DNEVNIK MASINOVODJE
英題 TRAIN DRIVER’S DIARY
2016年 セルビア、クロアチア
【Amazon Prime Video】

定年間近の鉄道運転士が同じ仕事についた息子を一人前の運転士に仕立て上げる姿をブラックユーモアを交えて描きます

イリヤ(ラザル・リストフスキー)は現役時代に電車の事故で28人を殺してしまったという不名誉な記録の持ち主
養子として迎えた息子シーマ(ペータル・コラッチ)は義父の仕事を継いで運転士になりますが、いつ人を轢き殺してしまうか不安で夜も眠れないほどです
イリヤは折に触れ「事故は避けて通れないものだ」と話しますが、緊張感に耐えられないシーマ
そんな息子を助けるため、自殺志願者を探し、電車に轢かれてほしい、と無茶な交渉を始めます

運転士たちは運転席で読書や食事、犬まで乗せたり、日本ならコンプライアンスに引っかかること間違いなし
人の命を軽くみているように受け取られる会話もあります
しかし、そこはお国柄の違いで目を瞑るしかありません
邦題「鉄道運転士の花束」は、運転士が鉄道事故で亡くなった人のお墓に供える花束をさしています
その辺りを意識したものでしょうか
血の繋がりはなくても強い絆で結ばれた父と息子の物語は案外悪くないものでした





「大人は判ってくれない」
原題 LES QUATRE CENTS COUPS
1959年 フランス
【BSプレミアム】

12歳の少年を主人公に描いたフランソワ・トリュフォー監督の自伝的要素の強い作品

パリの下町で暮らす少年アントワーヌ(ジャン=ピエール・レオ)は学校では教師から叱られてばかり、家庭では両親の口論が絶えず、息苦しい毎日を送っていました
そんなある日、親友と学校をサボった彼は、街中で母親が見知らぬ男性と抱き合っている姿を目撃してしまいます
翌日、学校で教師から欠席理由を尋ねられたアントワーヌは思わず、母親が死んだと嘘をついてしまいます

両親や教師ら、大人たちが子供より自分を優先する姿に唖然
当時の貧困家庭の子供たちの扱いがいかに酷いものであったかに驚きました
悪さをした子供を少年鑑別所に入れて欲しいと願う両親
厄介払いができて清々すると言わんばかりです
同じ頃の日本でも同じようなことがあったとは思います
いずれにせよ家庭環境が違えばここまでのことにはならないでしょう

鑑別所を脱走し海岸まで走り続けたアントワーヌの顔アップでFIN
彼の負った心の傷の深さにため息が出ました



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