小学館文庫
2010年7月 初版第1刷発行
219頁
前作「虹色天気雨」から数年後の設定
市子とまりと奈津の3人は中学、高校時代からの親友です
ある日、市子の家に、まりの恋人だった年下のカメラマン・旭が転がり込むことになります
市子はしぶしぶ了承したものの、中学生になった奈津のひとり娘・美月に嗅ぎつけられ弱みを握られてしまいます
絶対に疚しい関係ではないんですけどね
まりに秘密を抱えたうえ、美月からも信州に住む別居中の父親・憲吾に会いに行きたいと懇願され、奈津にも内緒事が出来てしまいます
恋愛、結婚、離婚
3人の女性それぞれの生き方を軽やかに描きます
「虹色天気雨」の運動会と同じシチュエーションと思ったのは、若者の人前結婚式と、皆で出かけたりんご狩りの件
市子、奈津、まりと彼女らをとりまく人間関係は横道世之介を思い出します
この人たちの仲間に入れたらいいなぁ
それぞれ思惑はあってもほどよい距離感で上手く付き合っていきたいものです
美月を主人公においた「たとえば、葡萄」を一番先に読みました
市子ら、親世代に良い感想をもちましたけど、今回前日譚の2作を読んで納得です
ふむ、やはり美月はまだ主人公の器ではありませんでした
2011年に放送されたNHKドラマがあるとのこと
機会があったら観てみませう
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