CDプレイアー収集が始まる前は、アナログプレイアーが気になって仕方が無い時期があった。
ストレートアームよりS型アームの方が好きであった。
ケンウッドのプレイアーとマイクロのプレイアーを集め、ベスタクスプレイアーを改造した。
しかしそのブームは2年程で終わった。
しばらくしてメインCDプレイアー、DCD―3500gをメンテナンスし始めるとプレイアーがもう一台必要だなと思い始めた。
調べ始めると、ディスクドライブ機構が複数ある事に気付いた。
1、従来型ディスクドライブ。
ラベルを上にしてトレイに置き、クランプでディスクを挟んで、下からレーザーピックアップする方式。
2、ターンテーブル型ディスクドライブ。
パイオニアとソニーで採用。
ディスクを裏返しにしてターンテーブルに置き、上からレーザーピックアップする方式。
パイオニアはレーザーピックアップドライブが直線移動だが、ソニーはスイングアーム式。
3、反転ターンテーブル型ディスクドライブ。
ティアックのみの方式。VRDS方式と呼ばれている。
ターンテーブルが筐体の上面に配置され、下からクランプしレーザーピックアップする。
ディスクを置く時に裏返す必要が無い。
要するにディスクが回転して偏芯したり上下にブレると、レーザーピックアップに誤差が生じ、読み取りエラーが起きるので、それが音質劣化の原因となるとされ、それを解決する為の策だったのだ。
それぞれに皆魅力のある方式だ。
が音質に大きく影響しているとは思えない。
効果は余り感じない。
音質に効果があるのはやはり直接音楽信号を扱う部品なのではないか。
そう感じた俺は目標を変更した。
マルチビットDACに注目したのである。
3500gの購入理由は20ビットだったからだ。
進路変更して集め始めたのが、フィリップス社製DAC、TA1541搭載プレイアーなのだ。
これは1990年代までのソニー製CDプレイアーのほとんどに搭載されていた。
マルチビットDACで音質に定評のあるデヴァイス。
この音を聴く価値は充分ある。
それに俺が好きな音の傾向、硬質な高音と低音を出していたのが、ソニー製CDプレイアーだったのだ。
ソニー製CDプレイアーはそれまで気にもならなかった。
デザインが武骨でどうにも受け入れられなかったのだ。
だが今は違う、操作パネルのデザインはどうでも良い、内部配置と搭載部品が重要なのだ。