南スウェーデン便り

ときどき南スウェーデンの真ん中のイナカから、ときどき街からお便りします。

自由の身

2007-01-25 07:50:18 | 猫一家メモリー
うちののらねこの話の続き。

彼女の手術の傷がきれいになおった時に私の相方が三匹にワクチンを打つことを決意、一家まとめて獣医さんのところに連れて行った。

「この母猫はのらねこなんです。」と言うと、獣医さんは母猫を見て、
「ああ、目をみるとわかるわ。」と頷いた。すごい、目を見ただけでわかるなんて!

獣医さんは続けて「子供との関係は?」と私たちに尋ね、私が首を横に振るとこれまた
「やっぱり。」と言う。野良猫の母猫が子供を避けて出て行ったりするのはよくあることなのだそうだ。私の職場の猫おばさんが言っていた通りだった。

家に戻り、やっぱりのらねこなんだから自由にさせてあげなくちゃなあと母猫を庭から放してやったら、廃人のようだったのがウソのようにたちまち元気になった。

 自由の身に戻ったのらねこ。

のらねこその後

2007-01-19 21:51:01 | 猫一家メモリー
子供たちを残して出て行ってしまった「うちののらねこ」のその後。

彼女はその後もたまに家にごはんを食べにやってきたが、子供たちが寄っていくとすぐ猫パンチをくらわして自分も逃げるように立ち去ってしまうというパターンが続いた。

彼女がどこを棲家にしているのかわからないが、寒くなるにつれて毛並みがごわごわになってきたところを見ると雨露がしのげるところではないのだろう。目つきも険しくなり、ちょっと貫禄がついてなんだか山姥のような猫になってしまった。

その姿があわれだったこともあって相方が彼女に避妊手術を施すという一大決心をし、えさを食べに来た彼女を捕獲、動物病院に拉致。

手術後はしばらく外に出さないように、という指示に従って彼女は二週間ほど我が家に滞在していた...というか、閉じ込められてしかたなく家にいたのだが、おそろしく覇気のない表情で窓の外をぼーっと日がな一日眺めていた。

猫にも鬱病があるんだろうかと思ってしまうぐらいのそれはそれは虚ろな表情...やはりのらねこを家に閉じ込めてはいけないのだ。


猫一家その後

2006-11-06 05:05:47 | 猫一家メモリー
雪の日に子供ののらねこが家にやってきたのが9ヶ月ぐらい前…そののら猫が母親になったのが6月。親子が三匹で庭を駆け回ったり昼寝したりする姿を飽かずに眺める日が夏の間じゅうつづいた。これは7月にとった子猫たちの写真。


 母猫の様子がおかしくなり始めたのが9月。彼女はだんだん子猫を避けるようになり、三匹で住んでいた床下から出て行ってしまいおなかがすいた時だけえさを食べにやってくるようになった。

「男ができたのかな。」「育児ノイローゼかも」…等とあれこれ考えていたが、職場の猫おばさんによると野良猫の世界ではそれはよくあることなのだという。母猫は子供が大きくなって来ると子供を追い出すか、自分が出て行って新しいなわばりをもつのが普通なのだそうだ。

子猫たちのほうはあいかわらず母猫を慕っているのでやってきた母猫を見ると駆け寄って行くのだが、そうすると母猫は子猫に平手打ちをくらわしたりフーッと威嚇したりして遠ざけ、食べるだけ食べると逃げるように去ってしまう。しょんぼりと残された子猫たちを見るのがつらい。

あんなに忍耐強くて優しい母親だったのに…もう子育て完了っていうことなのだろうか?

母親が去ってから、子猫たちは私達にいっそうなつくようになり、昼間は外にいるが夜は家の中で寝るようになった。それはうれしいけれど…やっぱりあの一家団欒のようすが見たい。

 黒が女の子、トラが男の子。

サクランボ収穫

2006-07-29 05:48:17 | 猫一家メモリー
毎年、町の庭の桜の木にさくらんぼがなるのだが、なっている場所が高すぎて「とどかないよー」と言っているうちにいろいろな鳥が来て食べてしまう…というのを何年か繰り返し、今年もまたさくらんぼの季節がやって来た。ところが、今年はなぜか食べごろになっても木にさくらんぼが沢山残っている。

まず考えられるのは、相棒がここのところ毎日のようにはしごをかけて窓の修理を行なっているので鳥がこわがっているのかも、ということ。窓枠のまわりにスプレー式のシリコンを埋め込んだり金属の雨よけを金槌でうちつけたりするからその音も嫌なのかもしれない。

もうひとつ考えられるのは鳥を見るとよろこんで寄って来るこの一家のこと。


とにかく、いつもは指をくわえて鳥がむしゃむしゃやっているのを恨めしげにながめるだけだった私達にもチャンスが来たのだ! ということで、はしごを最長の長さになるように組みたててさくらんぼを収穫。(後になって近所の人数人に「見たよ」と言われた。)
はしごの上からとったサクランボの写真。


 このサクランボは日本のものと外見も味もよく似ているが、このほうがずっと甘くておいしい。「何か保存食つくれるかなあ」とか言っている間に食べ尽くしてしまった。