以前にも書いたようにスウェーデンは「コーランを燃やすパフォーマンスを行うパルダンという人物に「言論の自由」という根拠で許可を与えるとんでもない国」としてイスラム諸国から非難されるようになったのだが、
パルダンよりもさらにとんでもない人が登場してしまった。
それがこの人Saluwan Momika
彼はPaludanよりも精力的にスウェーデン各地に出没してはコーランを燃やして国内外のムスリムを激怒させている。
風貌も名前もスウェーデン人離れしているけど移民なんだろうか?と思ったら、何と難民申請中のイラク人であるという。ムスリムではなく(あたりまえか)キリスト教徒らしい。彼のおかげで出身のキリスト教徒の村がおおいに迷惑を受けているという報道も読んだ。
彼は自分を「アクティビスト」と名乗っているらしいのだが、どちらかというと日々TikTok等でそのコーラン燃やしやイスラムヘイト発言をライブ配信する「インフルエンサー」と呼んだ方が合っている。動画を視聴する人が多くてつい最近アカウントを閉鎖されるまでは相当稼いでいたらしい。こういうことで金儲けができるとはこの世の中どうなっているのだろう?? Paludanがスウェーデン人に向けた政治的行動としてコーランを燃やしていたのに対して、このひとはスウェーデンのメディアには出てこようとしないし、ソーシャルメディアはアラビア語で発信している。
そして、彼自身ももちろんだが彼のそのようなふるまいを容認しているスウェーデン政府にもイスラム圏では非難の声が高まる一方だ。それでも彼はまるでスターのように全国ツアーを行い、つい最近はここマルメにもやってきて、今週10月3日にイスラムの移民の多い地区数か所で「パフォーマンス」を行った。それを阻止しようとしたムスリムと警備にあたった警官の間で乱闘騒ぎが起こり、大きく報道された。
「こんな迷惑な人、国外退去にすればいい。イラクでもどこでも帰ってよ」と一瞬思ったけれど、すぐそれができないことに気が付く。送還されて自国で迫害されるおそれのある難民申請者を国外退去させることは原則としてできない。彼が派手にイスラムを挑発するような内容な発言をアラビア語で行っているのはそれが狙いなのだ。
-スウェーデンの言論の自由を利用して反イスラムパフォーマンスを行い、ソーシャルメディアで有名人(お尋ね者)になり、迫害されている難民申請者としてスウェーデンに居座る。その上スウェーデンの社会まで荒らしてどこ吹く風って、この人一体なんなのだろう?? そうでなくてもマルメの移民の多い地区は治安が悪いと言われているのに、この人のせいで余計な問題が増えてしまった…
私まで彼に対する殺意がこみあげてきたところで今日テレビを見ていたら、また彼がマルメでコーラン燃やしを行ったというニュースを報道していた。
…が、今回は乱闘は起きなかった。
マルメのローレンスボリ広場にSaluwan Momikaが登場し、これを阻止しようとした人々が寄ってきて警官たちがその前に立とうとしたときに、なぜかつめよろうとしていた人々がその場からばらばらと立ち去っていって彼はぽつんと広場に残された。
テレビの解説によると、そこにマルメのイスラム協会の会長そのほかが現れて「みんなであの男を無視しよう」と呼びかけたのだそうだ。
Saluwanは10分ぐらい反イスラム演説をしていたが、反応がなかったのでその場を去っていったという。ブラボー!
彼の動画配信はあったのだろうか?
彼の写真だけではつまらないので、イナカの庭に生えたキノコとキノコスパゲッティーの写真を。
くだらない行動で注目を集めようとする輩は無視するのが一番、といい勉強になりました。
それにしても難民の問題は難しいですね。
まったく申請を認めない日本は問題アリだと思うけれど、認めて難民だらけになっても問題になる。
北欧の映画を見ると必ず難民が登場して、それだけ多いということだと実感します。