雪見の窓から

観たり聴いたりときどきおしごと

藤井風アリーナツアー@福井

2023-02-05 19:11:00 | 音楽

1月29日。昨年からの気掛かりが一段落し、雪路福井へ。


雪で運休も相次ぐなか、何とか動き出したしらさぎ🚞


鯖江駅に向かいます。


北陸線車内から、鯖江駅構内や周辺至る所にめがねモチーフ👓が見えます。それがすごく可愛くて、一度降りてみたいと思っていた駅です。


しかし。しつこいようですがこの日は大雪☃40センチ超の積雪を町のボランティアさんが雪かきしてくれて(感謝)、しかし当方転ばないよう歩くのに必死で町並みを見る余裕がありません


雪国に生まれ育ったとはいえ、こんな雪の中を歩くのは久々です。


前の人の足跡を踏みしめながらひたすら歩くこと10数分。


やっと見えて来た!


と思いきやここからまた長かった笑。


既に足と腰にちょっときていますが、これからが本番です。


サンドーム福井。

埼玉に続いて2度目のアリーナツアー。

この日はスタンド席でしたが、こじんまりして見やすい会場でした。ライブはこのくらいの規模が一体感あっていいですね。


(以下ネタバレ)


静かなオープニングにも関わらず、客席は一曲目から総立ち。

え、もう!?と焦る私。埼玉ではdamnまでは座ってたはず。


そうか、福井公演は初だし、今日初めて藤井風を見るという人がたくさんいるんだな。そりゃ立つわな。(ヨボヨボと立つ私)


「大丈夫そうですか? ほんまに人生お疲れ様です」


とゆるやかなトーンの声で始まるMC


福井にはなんの印象もなかったんじゃけど、こんなに雪が降るなんてびっくり。本当にいろんな温かさを感じて大好きになりました、と。


にくいことを言う😁

年寄り〜〜子ども〜〜といつもの呼びかけが始まり、次は「中年」かなと身構えていると、この日は「初老〜〜」と言っててウケました。


中年ってくたびれた感じで……いやどう考えても「若者」じゃないけど、といつも一抹の抵抗を感じてました。けど、いきなり『初老』!

ここに来るだけでへとへとになった自分にはむしろしっくり来て、言葉のチョイスに笑いました。


全体的にテンポ良く進行する中、「あれっこんな爽やかアレンジのイントロの曲あったっけ?」と思っていたら、「さよならべいべ」をこの日はステージで歌ったのでした。


さいたまスーパーアリーナでは、広い会場を自転車🚲漕ぎながらフルコーラス歌うというサプライズがあり、私の真後ろ1mの距離で風氏が通っていったという大興奮タイムでした。アレンジなんて聴いちゃいなかった。


彼の素晴らしさの一つに、本当に楽しそうに歌い、弾き、踊る。ということがあると思います。この日も躍動感あふれるパフォーマンスは健在で、ステージを駆け回り、手を振り歌い弾き、まだまだ進化は止まらないことを予感させました。客席のお子さんがギャン泣きしてもピリピリしないコンサートって珍しい。


週刊誌問題、ファンには周知の事実で、紅白の後にタイミング測って出してきたオヤジジャーナルにほんと辟易します。人は自分の聴く音楽は自由に選べるし、それを聴いて何を感じるか、が大事なことではないでしょうか。そしてもう聴くのをやめる、となったらそれはそれ。少なくとも人の好きなものにあれこれ茶々を入れるほどつまらないことはないなと、今回のことで考えました。才能ある若者を叩くより守れる大人のほうがずっと格好良い。

これは別界隈でも散々感じてきたことですが。



【セットリスト】

1The sun and the moon

2、ガーデン

3、ロンリーラプソディー

4、もうええわ

5、旅路

6damn

7、へでもねーよ

8、やば。

9、優しさ

10、さよならべいべ

11、死ぬのがいいわ

12、青春病

13、きらり

14、燃えよ

15、まつり

16grace

17、何なんw


(撮影技術少しは向上したでしょうか💦)


もくもくと帰り道を歩く行軍。



帰りの電車も遅れ、皆、駅構内や待合室で辛抱強く待ちました。


フィギュア観戦で寒さと待ちへの耐力がついていて何とか乗り切れたけれど、以前なら音を上げていたかも😅

それでも、無事日帰り往復できただけでも有難いことでした。忘れられない真冬の一日となりました



藤井風@さいたまスーパーアリーナ

2023-01-16 00:01:04 | 音楽


行ってきました。

近年は、フィギュア観戦で
寒空の下せっせと通ってきた場所。

今回も移動は自転車🚲。
(無料駐輪場の存在を最近知りました)

もう当分来ることはないかな~と思っていたけれど。

藤井風さんに呼ばれました。

まだツアー中でネタバレになるといけないので感想はまたの機会に☺️

週刊誌やらのことがあり、ちょっと緊張していたけど、彼は変わらないし大丈夫だなと少し安心しました。
陣営の誠実な対応を期待します。

一生懸命かつ圧倒的なパフォーマンス、その姿、その歌声は、唯一無二だと再認識しました。


願わくば、今年も風氏の活躍をたくさん見られたら嬉しいです。








もうちょい撮影スキルのupに励みます。。🙇

名盤ライブ「Sweet16/佐野元春」に行く(極私的鑑賞ノート)

2022-11-24 23:55:00 | 音楽
名盤ライブ「Sweet16/佐野元春」に行ってきました。

名盤ライブとは:

名盤ライブ

名盤と呼ばれるアルバムをアーティスト自身が再現するライブイベント。当時のアルバム制作過程に迫るドキュメントDVDやアーカイブ本も付属する企画です。

名盤ライブ

来場者にはドキュメンタリーDVDとアーカイブBOOKの特典があります(今回は配信&通販も)。



名盤ライブといえば、2013年「SOMEDAY」ライブでの、アナログレコードに針を落とすオープニングから、伊藤銀次さんのサプライズ出演でしめくくった興奮、忘れられません。

この時のBlu-rayには、今より10歳若い私が楽しそうに笑っている、らしいです(未確認)。


あの頃よりちょっとくたびれてはいるものの、久々の佐野さんのライブということで、緊張感とともに、いざ横浜へ。

この日は朝から雨模様。
雷鳴から始まるこのアルバムの、符牒のような天気です。

セットリスト
#01 ミスター・アウトサイド
#02 スウィート16
#03 レインボー・イン・マイ・ソウル
#04 ポップチルドレン
(最新マシンを手にした陽気な子供達)
#05 廃墟の街
#06 誰かが君のドアを叩いている
#07 君のせいじゃない
#08 ボヘミアン・グレイブヤード
#09 ハッピーエンド
#10 ミスター・アウトサイド(リプリーズ)
#11 エイジアン・フラワーズ
#12 また明日…

このアルバムは、初めて自分で買った佐野さんのCDでした。
それまではずっと兄のレコードやカセットで聴いていました。

そもそも80年代後半、周りには尾崎や美里や大江千里やバービーボーイズや松岡英明やTMやBOØWYを聴く人はいても、佐野元春を聴いている同年代がいませんでした。

「Sweet16」が発売された1992年夏。兄は、留学中でした。
配信もネットもない時代。
大学2年の私は、「佐野元春の新譜を買わねば、そして兄に届けねば」と謎の使命感で、大学生協まで買いに行きました。

当時、右足靭帯損傷による松葉杖生活でしたが、妙な責任感に突き動かされ、リアルタイムで血肉となる摂取体験はまさにここから始まります。

古参ファンにとって80年代の佐野元春が神だったように、私にとっては90年代の佐野さんこそが師のような存在だったのです。

佐野元春元年の幕開けとなった曲

このアルバムのポップさを象徴する一曲。佐野さんがCMに出たのも事件でした。

以前、佐野さんをリスペクトするファンが集う音楽イベントに参加させて頂いた時、一番最初にかけさせて貰った思い出深い曲でもあります。

佐野さんはこの後、内省的でブルース要素の強い「The Circle」、バンド解散の記念碑的3枚組「The Golden Ring」、豊饒な「フルーツ」、ウッドストック録音の「THE BARN」と次々に傑作を発表、さらなる成熟期を迎えていきます。

それを追いかけるかのように、2000〜2010年代には私も毎月のようにライブやイベントに足繫く通うようになります。
賑やかなひと時に、浮世の憂さを忘れようとしていたのかもしれません。

タガを外すことはなくとも、現実と向き合うことから逃げて、こんなことをずっと続けているといつかしっぺ返しが来る、と内心思いつつも、楽しい世界にどっぷりと浸っていました。もう少し大人だったら生活とのバランスをとれたのでしょう。ただ当時の自分は全くそうではなかったのです。

そして2014年、あるファンイベントで、主催者の方にリクエストしたのがこのアルバムに収録された「ハッピーエンド」でした。

このアルバムは、リリース前年に亡くなった佐野さんのお父さんに捧げられています。

私の父も'14年当時、病床にありました。当時はイベント趣旨に合わせて選んだつもりでしたが、気づかぬうちに自身の気持ちを投影させていたのかもしれません。

話は変わりますが
8月に亡くなられた演出家松原信吾さんの追悼特集で、ご子息の慧さんが「現実にはハッピーエンドは有り得ない」と書いていました。

苦しいだろうな。
胸が痛くなりました。時が過ぎ、いつか彼に会うチャンスがあれば、いろんな話をしてみたいです(……余計なお世話ですが)

話を戻します

そんなわけで、すごくいいアルバムだけれど、個人的な思い入れが強すぎるゆえ、ある時を境に聴かなくなったのが、この「Sweet16」でした。

佐野元春に罪はない。ただ父の苦しみをよそに、楽しい世界への執着や誘惑を断ち切れなかった弱い自分を罰するような気持だったと思います。
他人からしたらまさに「知らんがな」案件ですが、当時はその思いの中に閉じ籠もっていました。

けれどこの日のライブで、右手を揚げて“新しく始めるんだぜ”と歌う佐野さんを見ていて、高かった心の障壁がようやく取り払われる気がしました。

もうそろそろ、封印を解いても良い時期だ。自分を責めるのにも飽きた。(許そう)と。

先日、10年ぶりに斉藤和義さんのライブに行った際にも、若い時とは異なる感慨だったり、解釈だったり、鼓舞だったりが舞い降りる経験をしました。

人生の答え合わせをするかのように、年を重ねてまた音楽を聴くことの効用って、確かにあると実感しています。


アンコール「ヤングフォーエバー」
‘あの日の仲間たちは皆 大人になって散り散りさ いつか僕はきっと長い手紙を書くだろう’

アンセムのように響きました。

帰宅後、ヘルパーさんのメール対応をした後、電話で約二時間仕事の打ち合わせ。さすがに疲れた〜。

とかく中年は忙しい😅

だから傍らには音楽があってほしい。


いつも心に佐野元春を。





サウンドストリート22 FEST (配信)を観る

2022-11-10 19:29:24 | 音楽




「サウンドストリート」というラジオ番組を知っていますか。

サウンドストリート、通称「サンスト」は、1978年から87年までNHK-FMで放送されていた伝説的音楽番組。
佐野元春さん、坂本龍一さん、甲斐よしひろさん、渋谷陽一さんら、日本のポップス、ロックを代表するミュージシャンや評論家がDJを務め、まだ珍しい洋楽を中心とした選曲と斬新な番組スタイルに当時の若者は熱狂しました。


そのレジェンド番組が、ライブ形式で復活するとのこと。

本当は渋谷のライブハウスに駆けつけるつもりでしたが、諸事情で断念。

You Tube配信でリアルタイム視聴できると聞き、モニター越しではありますが、トークとライブを堪能することができました。

番組PDの湊剛氏とは、ひょんなご縁で知り合い、仕事をご一緒させて頂くようになり10年目になりますが、そのバイタリティーには感服するばかり。

さてこの日のゲストは、高野寛さん、曽我部恵一さん、奇妙礼太郎さん。

この顔ぶれならば、やはり清志郎を聴いてみたいところ……ですが、まあお楽しみはまたの日に。

サンストにバリバリ影響をうけてプロになった高野さん、ギリギリ放送に間に合った曽我部さん、世代的にラジオよりテレビの申し子という奇妙さん。

番組への思いや裏話など交え、それぞれが70〜80年代をリスペクトしたカバーやオリジナルを披露。三人三様の時代背景や個性が歌とトークの流れのなかでうきぼりになり、とても興味深いライブでした。

個人的には、同年代の曽我部さんの語る東京への憧れ、音楽への渇望に深く共感しました。

現地へ行けなかった代わりに、怪我の功名で(?)期せずしてラジオの地方リスナーの気持ちを味わえたのも良かった。

最後は湊氏がかつて手掛けたテレビ番組「YOU」形式でギター片手に語り合う三兄弟が、高田渡さんの「コーヒーブルース」でシメ。



アーカイブは期間限定配信だそうなので、ご視聴はお早めに
https://youtu.be/YojllQ06vWAサウンドストリート22 FEST

高野さんの司会していた「土曜ソリトンside-B」観てたなあ。社会人なりたての頃、週に一度のオアシスでした。

この日、高野さんの楽曲「夢の中で会えるでしょう」に湊さんが関わっていたと知りびっくりしました。すごく好きな曲。
https://youtu.be/cOwEhld3cM4

私の好きな番組や影響を受けたコンテンツをたくさん作ってきた方とは知ってましたが、まだあるか、と。

他のものはまた別の機会に。。






藤井風スタジアムライブへ行く

2022-10-22 01:20:00 | 音楽
藤井風スタジアムライブに行ってきました。

魔法にかかったように余韻に浸り過ごした一週間でした。

大阪に行くのも、野外のライブも久しぶりのことです。
新幹線のコーヒーも復活。



パナソニックスタジアム吹田。
大阪暑い!

ここで音楽のコンサートが行われるのは初だとか。

十数年ぶりに再会する学生時代の先輩Eさんとも無事会えて、いざスタジアム内へ。

アリーナ8列目。いやー嬉しかった。
(撮影は終演後)

日々生活に追われる自分に、天からのポイントバック…だと思うことにしよう(ちなみに同日に発表があったアイスショーはサクッと落選)。

2時間弱のステージは、体感20分くらい。

これが、藤井風か。

線が細いイメージあったけど、とんでもない。そのエンターテイナーぶりにただただ圧倒されました。

ずっと生で聴きたかった曲(「何なんw」「帰ろう」)や踊りたかった曲(「さよならべいべ」)、etc,…全て演ってくれて大満足。

若いファンが多かったのと、隣の同世代くらいの女性がずっと泣いてたのが印象的でした。わかるよ。




スタジアムの外には秋の風が吹いていた。

空がだんだん暮れていく感じや、夜に歌声が響いて溶けていく瞬間を、本当に久しぶりに思い出しました。

去年の6月、友達が“最近の推し”だと勧めてくれ、ドラマ主題歌の「旅路」が気になっていたので見てみたYou Tubeでの演奏に度肝を抜かれ、以来ずっと車のなかで彼の曲を聴いています。

たすけられています。


以下、大阪点描。


ビルの間に古民家。


撤去された自転車たち。


この文字を見ると自動的に脳内で欧陽菲菲が歌い出す世代。


〆はたこ焼き。
新幹線直前に急いで食べて火傷した笑。

音楽がある暮らしは、やっぱり、楽しい。