みなさん、「ラーメン」の具といえば、何を思い浮かべますか?
チャーシュー、玉子、ネギ・・・誰しもコレははずせない!という好みがありますよね。
こちらは、ご存知、「辛ラーメン」です。
日本でもすっかりおなじみになった感がありますね。
激辛が苦手な方は、粉末スープの量を少なめにするのがコツです。
韓国では、「キムチがないとラーメンが食べられない」という方が多いようです。しかも「浅漬けキムチでなくてはダメ」とか、それぞれこだわりがあるのだとか。
ためしに一度、ラーメンにキムチを入れてみてください。キムチの複雑で微妙な酸味が、ラーメンの脂っこさをやわらげ、サッパリした口当たりになるんですよ。
映画『四月の雪』では、ソヨン(ソン・イェジン)が、病院でカップラーメンをキムチと一緒に食べるシーンがあります。
売店でカップラーメンを買うのは日本人の常識、キムチも一緒に買うのが韓国人の常識、といったところでしょうか。
同じくホ・ジノ監督作品『春の日は過ぎゆく』でも、ラーメン&キムチが登場。
サンウ(ユ・ジテ)が、ウンス(イ・ヨンエ)の家で一緒にラーメンを食べるのですが、サンウの持参したキムチをめぐって二人の気持ちがすれ違い始めます。ホ監督ならではの、日常に根ざしたエピソードです。
そもそも韓国では「ラーメン」といえば「インスタント・ラーメン」が主流です。ダシをとって生麺をゆでて、という日本式はほとんど見られません。
その歴史は意外と新しく、今から40数年前、研修のため日本を訪れた三養食品の会長が、韓国にノウハウを持ち込んだのが始まりです。
1963年、「三養ラーメン」を発売するや瞬く間に韓国中を席巻。その
後は膨大なインスタントラーメン市場が形成され、今日に至ります。
韓国ドラマでも、「インスタントラーメンを鍋ごと運び、床におき、ふたの上にのせて食べる」というシーンは多いですね。
『ハッピー・トゥギャザー』でデプン(イ・ビョンホン)がよくやっていたので、ご覧になった方も多いのではないでしょうか。
風水では、麺類は「人と人をつなぐ」という意味合いを持っているといいます。
典型的な庶民の食事ということもあるのでしょうか。ドラマ『ロマンス』にもあった「男女がラーメンをすするシーン」は、何ともつつましやかで親密な幸せ感が漂います。
一方で、ドラマや映画でいわゆる「おひとりさま」といわれる女性を描く時にも、ラーメンは有効です。
『チャーミング・ガール』では、チョンヘ(キム・ジス)の一人の食卓にあったのが、カップラーメンとキムチです。好きな人に作る凝った料理との対比が印象的でした。
前述の『春の日は過ぎゆく』のウンスは、手料理といえばラーメンを一度作ってあげたきり。その後は食べる専門に転向し、サンウを怒らせます。
ドラマ『ごめん、愛してる』では、ムヒョク(ソ・ジソプ)が、母のオ・ドゥリ(イ・ヘヨン)に「メシ、作ってください」と最後に哀願、やっとの思いでラーメンを作ってもらいます。
母も「卵入れる?」と、かろうじて気遣いは見せるものの、愛情いっぱいの手料理とは言いがたく・・・。あんなにつらそうにラーメンを食べる場面というのは、後にも先にもないのでは?
このように、ラーメンってシンプルな食べ物かと思いきや、変幻自在の愛の小道具になりうるのです。
これだから韓国エンタメはあなどれません。
ところで、韓国ラーメンといえば、やはり独特の辛~いお味が特徴ですよね(そうでないのもあります)。
「悲しき恋歌」のヨン・ジョンフンが来日した際、とんこつラーメンを「おいしい」と食べる姿が放送されていました。
しかし韓国風に慣れている彼にとって、果たして本当のところどうだったのでしょう?
人柄の良い彼の正直な感想を、ぜひぜひ、聞いてみたいところですね。
韓国で大人気「ノグリラーメン」。シコシコの太麺が辛味とよく合います。
カムジャミョン(ジャガイモ麺) 淡白な味わいをお好みならコレがおすすめ。 *この記事は、まぐまぐ発行のメールマガジン「韓国エンタメ!KoreaKorea」で発表した内容を再編集して掲載しています。
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