Tシャツとサンダルの候

一万円の枕が高いのか安いのか。

枕を買いに行った。

 

生まれて初めてである。

そもそも、寝具専門店に入ったのも初めてである。

 

なんで枕なのか。

 

私は仰向けに寝ていると、すぐ腰が痛くなるせいか、大概、気付いた時は横向きに寝ている。

さらに、

ここ数年、右肩痛にも悩まされ、左を下にして寝るしかないという、まことに選択肢の少ない睡眠姿勢を余儀なくされている。

 

そうだ、枕を買おう!

それも自分の肩幅に合ったステキな枕を。

 

てな訳で、寝具屋さんの暖簾を(そんなもんないが)くぐった、という訳である。

 

「はいはい、いらっしゃいますよ、そんな方。どうぞ、色々お試しください。調整もできますから。」

 

色々試してみて、選んだ枕と高さがこれだ。

 

パッドの枚数で、その人の最適の高さにすると言うやつだ。

 

今までの物と比較して、高さが格段に高くなった。

仰向けでは寝づらいが、横向きしかどうせ寝ないのだ。

これくらいでいい筈だ。

 

でも、一万円かよ。たけーな。

 

「本当は、お布団も一緒に替えられると、一番いいんですが。この高反発マットの・・・」

 

なるほど。どれどれ。

あ、こりゃいいなあ。気持ちえー。

値段は、

 

7万8千円ですと!!

 

いや、いい。(きっぱり)

この枕で十分である。

 

かくして税込1万円の枕を、購入の運びとなった。

 

 

わざと高い布団を見せて、枕を安く感じさせるテクニックではなかろうか・・・

 

いや、そんなネガティブな考え方でどうする!

これで、ステキな睡眠が約束されるのだ。

安いもんだ。

 

 

と、自分に言い聞かせている。

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