朝、
布団にくるまれまどろむ私。
あー、布団が一番。
あと10時間ぐらい、この体勢でいられる自信があるぜ。
ムニャムニャ。
・・・・
ん?
あ!
あああーー!
今日はくじゅうだった!
珍しく昨日の晩から、準備万端用意してたんじゃないか。
ドヒャー!!
取るものも取り敢えず、ポットのお湯を沸かし、トーストを口の中に押し込み、顔も洗わずにザックを担いで家を出る。
ドピューーーン
誰と約束している訳じゃない。
一人で登るだけなのに、何でそんなに慌てていたかと言うと、
最近、登山者の増加が著しく、牧ノ戸登山口の駐車場などは、早朝であっても空きがない状態なんだとか。
この時間では、到着するのは9時半を過ぎてしまう。
もう、駐車するのは絶望的だろう。
だが、案ずるよりも産むが易しである。
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意外な事に牧ノ戸駐車場は、結構空いていて、すんなりと停められた。
紅葉時期だけの一過性の現象だったようだ。
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予定としては、膝と股関節に相談しながらだが、4~5座は登りたいと思っている。
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沓掛山から。
阿蘇の山襞まではっきり見える。
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山は霜が降りる季節になった。
てことは、
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日向では酷い泥濘状態が待っている訳で。
九重らしいっちゃ、らしい風景である。
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何となく先に天狗、中岳方面を済ませ、星生山は最後に登る事にする。
久住別れに近づくと、ヘリコプターの爆音がすぐ間近に聞こえてきた。
あ、
もしかして!
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先般から建て替え中だった避難小屋が完成。
ヘリによる資材や現場事務所の撤収が行われている最中だったのだ。
カッケー!
近くにいた作業員の方に伺ってみた。
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「避難小屋、遂に完成したんですね。」
「はい。やっと終わりました。」
「お疲れさまでした。で、その間ずっとあのプレハブに寝泊まり?」
「はい。風呂なんか週末だけでしたよ。」
「そりゃ、夏場は大変じゃったね。特に今年は暑かったし。」
「ええ、まあ。これで、やっと山を下りられます。」
「有難うございました。楽しみです。中を覗いていいですか?」
「まだ、検査が残っとるんで、残念ながらドアは施錠してます。」
との事。
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検査が済んだなら、早ければ来週からでも、避難小屋を使える事になりそうだ。
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ヘリの爆音を背中で聞いて、山登り再開だ。
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一座目は天狗ヶ城。
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到着。
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御池である。
九重連山を象徴する景色と言ってもいいのではなかろうか。
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天狗ヶ城を降りたら中岳へ。
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岩場をえっちらとよじ登り、
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九州本土最高峰中岳到着だ。
眼下には坊がつる。
その背後には大船山と平治岳。
遠く由布岳の秀麗な姿も。
なんど眺めても、見飽きる事は無い眺望である。
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んじゃ、昼飯にすっかな。
『食べたら一瞬時が止まりました』by 生田江梨花
そうかい?
喉に詰まらせたんじゃないの。
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昼食後、中岳下山。
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すすきがそよぐ東千里ヶ浜を久住山方向へ進む。
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3座目は久住山だ。
ガレ場を登る。
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ふー、
あとチョイだ。
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到着。
これまでのところ、右股関節外側に若干の疲労感あるものの、膝はまったく問題なし。
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久住高原を見下ろす。
遠く祖母山系が横たわる。
久住山から久住別れまで降りてきた。
そこには、
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現場事務所兼作業員宿舎も、建築資材も、数人残っていた作業員達も、
そして、誰も居なくなった。
完成した避難小屋が佇むのみである。
なんて、
付近には登山者は沢山いたのだが。
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最後は星生崎から星生山へ。
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星生崎からは暫く岩稜が続く。
この時点でも、膝は全く問題ない。
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西千里ヶ浜を眼下に見ながら、岩稜をさっさか進み、
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久々に、星生の窓をピョンと飛び降りたりする。
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なんせ膝の調子がいい。
調子に乗っているので、仕方がないのだ。
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ゴジラの背中を振り返る。
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山頂が見えてきた。
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この岩場だけは慎重に越えよう。
間違っても、ピョンと飛んだりしてはいけない。
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本日最後のピーク、星生山到着だ。
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イエーイ、
ゴールが見えてきたぜ。
この時点で、丁度3万歩である。
股関節に若干の疲労感はあるものの、膝は最後まで痛むことは無かった。
回復とみていいかな?
それと、ヘリの運搬作業を出くわしたのは、全く持って幸甚だった。
爆音とともに突如姿を現し、また山影に消えて行く姿が、なんともカッコイイ。
ホバリングなんてのも初めて見た。
動画を取りながら、年甲斐もなく手を振ってしまう私であった。