雨が降り続いている。
「あ~あ。山にも行けないし、暇やな~。」(私)
「あれ観に行こうか。」(家内)
そうだ。
こんな日は、久留米市民にはあそこがあるではないか。
ブリヂストンの創業者石橋正二郎により久留米市に寄贈された市民憩いの場、石橋文化センターだ。
そういや、美術館のチケットを貰ってたんだっけな。
『ラファエル前派の軌跡』
19世紀英国に巻き起こった、旧来の芸術の既成概念に疑問を呈する運動らしい。
作品は、
絵画は勿論の事、素描や書籍、家具、タペストリー、ステンドグラスに至るまで多岐にわたる。
こんな場所では、
どこをどう打破しているのか、さっぱり分かりはしないが、そんな事はおくびにも出してはいけない。
腕組みなどして、さも分かったかのような、神妙な顔をして観る事が肝要だ。
出来たら時折、頷きの一つもすれば、なおさら良い。
一時間ほどして美術館を出た。
外はすっかり雨が上がっていた。
少し公園内を歩いてみた。
古代蓮の大きな葉には、先程来の雨の跡が。
白鳥のつがいがいた。
餌付けされているのか、近づいても逃げようともしない。
少し歩いたら、喉が渇いてきた。
園内にあるレストランに入ると、
「かき氷は50円引きらしかよ。」(家内)
「合点だ。」 (私)
当然こうなる。
以前、このブログで、
小さい頃のかき氷の思い出と言えば、大概はかき氷の山を崩壊させてしまいベソをかいていた事だ。
と書いた覚えがある。
また、大人になると言う事は、要するに、上手にかき氷を食べられるようになる事である。
とも書いた。
無論、還暦過ぎた立派な大人である私だ。
完璧に・・・
あ!!
あぁ!!
そこに居たのは、何度も何度も落氷を繰り返すあの頃の私だった。
「トレイが水浸しやん。ヘタクソが!バハハ(大笑)」
大人になれば、かき氷を食べるのが上手になると思ったのは、どうやら勘違いだったらしい。