「もこ。どうしたと。眠いとね?」(家内)
家内がソファーで、パンを食べていた朝の事。
もこはそれが気になり、顔を思いっきり近づける。いつもの事だ。
そのうちに、おこぼれに預かろうと言う、もこの魂胆なのだ。
が、
どうも様子が変だ。
「もこ?目が開かんと?」
もこは、眩しいのか、パンを見つめるのも束の間、すぐに両の瞼を閉じてしまう。
おかしい。
すぐに、連れて行くぞ。
「何があったか話してください。」(獣医師)
獣医師は、物言わぬ相手を診るのが仕事だ。
あるだけの情報を集めて、症状と照らし合わせて推測するしかない。
「いや、特に変わった事は・・・」
その時は、結局結論が出ず、一旦家に帰った。
が、家に帰ってすぐ、
あ、あれか?
文化センターに行った事は、前回のブログで紹介したばかりだ。
その時に、殺虫剤の散布がなされていたのを思い出したのだ。
無論、散布に気付いた時点で、すぐにもこを抱っこし、その場は急いで通り過ぎた。
ただ、散布されていない場所では、下に降ろして歩かせていたのだ。
これだ。
たぶん、その時は散布していない場所でも、地面には薬の成分が残っていたのに違いない。
靴を履かないもこである。
うちに帰って足を舐めたりするうちに・・・
急いで病院に電話した。
「すぐに連れてきてください!」(医師)
「間違いないと思います。有機リン酸系の中毒です。」
瞳孔が開かなくなるのがその特徴で、もこの症状とも合致する。
「48時間以内に処置しないと、後遺症が残る事もあります。」
お、お願いします。
幸い症状としては軽い方で、目だけにその症状が現れたようではあるが、予断は禁物である。
一晩の入院の後に、先ほど迎えに行った。
もこは今月、
脂肪腫の手術、抜糸、ここでは書かなかったが、その後別の症状も出て薬を貰いに行き、今度は中毒による緊急入院である。
災難続きである。
但し、今回の事は、私たちがしっかりしていれば、防げたことなのだ。
しかも、今までで一番深刻な事態に、もこを陥らせてしまった。
こんな思慮のない事をしているようでは、動物を飼う資格などないと言わざるを得ない。
もっと重篤な事態になっていても、何ら不思議ではなかったのだ。
反省してもし足りない。
部屋は昼間からカーテンを閉じ、暗くしている。
ごめんな、もこ。
早く元気になってくれよ。