「んじゃ。」
家内はそう言い残し、玄関ドアを開けて出て行った。
これから博多の義姉と、2泊3日で奈良へ旅行である。
目的は一つ。
年に一度だけ一般公開される正倉院展だ。
私も行きたいのは山々だが、何しろ我が家にはウメがいる。
どちらか一人は残らねばならぬ。
この前、みちのく一人旅から帰ってきたばかりの私だ。
「よろこんでお留守番いたします。」
と、言うしかない。
当然の事ながら、ウメのお世話以外、三度三度の食事は、自分でどうにかせねばならぬ。
こんな時は、
鍋がいい。
具材は鶏の手羽元に鶏団子、ゴボウにネギにキノコ3種、それに油揚げのみ。
シンプルが一番だ。
鍋が出来るまでのお通しは、ビッシュである。
家内が作り置きしてくれたものだ。
取り敢えずのビールで喉を潤す。
ゴクゴクゴク
プアー、最高だぜ!
そろそろ鍋が煮えたようだ。
焼酎に切り替えよう。
大好きな『極楽』をロックで、
グビ
鍋、いと美味し。
極楽、いと美味し。
翌日の昼
昨晩の鍋のスープが残っている。
冷蔵庫を覗くと、チャーシュー、白髪ネギなどがある。
となれば・・・
ドタバタと、スーパーに中華麺を買いに行ったのは、言うまでもない。
味噌とニンニクを炒め、
昨日の鍋のスープを注ぎ込み、
チャーシュー、キクラゲ、干し貝柱、海老、ゆで卵、白髪ネギを並べたら、
豪華に完成である。
頂きまーす。
ズルズルズルル
うほっ!
相当美味いぜ。
札幌のオフィスビルで食った味噌ラーメンより、断然こっちが・・・
いや、何でもない。
さて、
今日の夜は何にしようかな。
酒は宮城蒸留所のシングルモルト3種に決めている。
となると・・・