私のキャンピングカーは、かつて私が社長をしていた会社に置いている。
「いつまで社長風吹かせているんだ。我儘にも程があるぞ!」
と言う指摘は当たらない。
何となれば、
私はアイツらの弱みを握っているからだ。
私に逆らえば、社員達の他人には言えないあんな事や、こんな恥ずかしい事を、白日の下に晒し・・・
嘘だ。
無論、単に甘えているだけである。
そんな我儘な私は、今週末、キャンプの予定である。
午後からエシマ自動車まで引き取りに行った。
ただで置かせてもらっている上に、何も言わずとも、定期的に洗車までしてくれると言う気の利きよう。
これはひとえに、私がヤツらの弱みを握っている賜物・・・
え、もういい?
はいはい。
運転席を開けると、
あれ?
知らぬ間に、運転席と助手席に、見慣れぬ黒いレザーのシートカバーが被せてある。
あ、そういや!
ちょっと前に店長から、
「カムロード(トヨタのキャンピングカー専用シャーシ)用のシートカバーば作ったけん、社長の車に付けてよかですか?」
「??? そりゃよかバッテン・・・」
「タダでよかけん。モニターになってくれんですか。」
「ははあ。」
と言うやり取りがあったんだっけ。
それがこれか。
キャブコンというカテゴリーのキャンピングカーは、ベースとなるシャーシーは、基本的にトラックなのだ。
その為に、購入価格が高額な割には、肝心の運転席回りが貧弱である。
こんなシートカバーがあれば、少しはゴージャスな気分を味わえるってもんだ。
先程店長に、改めて問い合わせてみた。
すると、まだ試作の段階であり、金額や発売時期は未定との事である。
ふーーん。
まあ、これからこれに座ってみて、思いっきり悪口を書いてやるよ。
給水を済ませたら、後は買い出しだ。
明日も天気はイマイチのようだが、雨を楽しむのもキャンプだ。
では。