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Tシャツとサンダルの候

春爛漫 翁草そよぐ山


桜のみならず、あまりにも早い今年の開花状況。

基山の翁草はどうだろうか?

例年だと、4月10日頃がそうなのだが。

現況がどうか調べてみた。


「うひゃー、満開やぞ。それどころか綿毛になっとるのもあるみたい。」



てなわけで、朝から基山である。



草スキー場側から登っていく。

見上げたらすぐそこに、保護のための囲いがいくつも見える。


「あんな所に翁草なんてあったっけ。」(家内)

「いやー、無かっと思うけどな。」(私)


同じく翁草目当ての御夫婦なのだろう。

しげしげと覗き込んでいる様子が窺える。

果たしてあれは?


やっぱり翁草だ。

「年々増えてるっちゃない?」(家内)

「凄いな。」(私)



草スキー場から登山道へ。




斜面には水仙があちこちに。




桜も。




頂上台地に出た。

辺り一面のスミレである。

誠に春爛漫と言う他ない。






山頂には、あちこちに翁草の保護区画が作られている。







風にそよぐ翁草。













筑紫平野は若干霞み気味だが、数日前の黄砂騒動は一段落した。







ここが最大の群生地である。




私たちがこの山でこの花を見たのは、5年前の事である。

その頃と比べたら、現在は少なくとも10倍は増えているに違いない。


絶滅危惧種の翁草。

環境保護が旨く行っている典型ではなかろうか。

これまで尽力されてきた方々に、私は渾身で敬意と謝意を表したい。



山頂から少し下った所を歩いていると、




「蕨みっけ!」(家内)




ヤツの手には、瞬く間に蕨の束が握られた。

断っておくと、

数年前から家内は、アクのあるものにアレルギー反応がでるようになった。

好物だった山菜は勿論、牛蒡、果物の柿に至るまで食べられなくなっている。

よって、家でこの蕨を食べるのは私だけである。

私にタダの蕨を大量に食わせて、食費を浮かせようとの魂胆だろうが、


「あのな。俺、山菜は好きじゃが、蕨はそれほど好きくないじぇ。」(私)

「え、そうやったっけ?」(家内)



山頂に広がる芝地には、ウマノアシガタや、




アザミ、




フデリンドウもそこかしこに。




ショウジョウバカマは完全に終わっている。







有明海側。

こちらは、更に霞んでいる。



「そろそろ降りるぞ。もしかしたら、車のロックば忘れたかも。」(私)

「馬鹿もん!降りる頃に気づいてどうする。」(家内)



途中、草スキー場に差し掛かると、にこやかに草スキーを楽しむ家族の姿が。





うちにも、あんな時代あったよな。




最後に、

車はちゃんとロックしていた事を報告しておく。


チャンチャン

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