久住からの帰路、ハンドルを握る私の目の前で、
「あら?チェックランプが点いた。」(私)
「チェックランプ?」(家内)
エンジンチェックランプ点灯である。
エンジンのどこかに不具合が発生したようだ。
リタイヤと同時に買ったこの車、それなりに愛着はある。
何しろ、自分の財布で買った車としては、40年ぶりだったからである。
会社を経営していた間は、社長特権というズルイ手を使い・・・
いやズルじゃないな。
えーっと、自分が乗る車は、社用車として償却資産に計上し、
いや、そんな事はどうだっていいじゃないか。
とにかく、一大事である。
早速ディーラーに持ち込んだ。
「コンピューター診断してくれんね。」
「おっとガッテン。チョチョイのチョイ。」
「ははーん。分りやした。こりゃEGRバルブがこっぱげとりますな(壊れているの意)」
「EGRバルブか。参ったな。とにかく見積もりして。」
「EGRクーラってのを換えて、この金額になりまさあ。」
「どれどれ。」
「どひゃー、ほぼ15万円じゃん。」
「そんなんで腰抜かしてちゃいけませんや。これで駄目って時は、」
「駄目って時は?」
「EGRバルブ本体も換えちまって、更に、」
「更に?」
「10万円プラスって事で。」
「グムムム」
EGRバルブとは、
排気ガスを再循環させるバルブで、排気ガス対策の部品のひとつである。
「恐らくタール詰まりでしょうね。まあ、今すぐどうこうは・・・」
要するに緊急性はない。
現在、チェックランプはリセットされ消えている。
「この次再点灯したら、その時は旦那、覚悟してくだせえ。」
「お、おう。」
(上記サービスマンとのやりとりは、若干の脚色があります)
近い将来、私の財布から、15万円ないし25万円が飛んで行く。
そんな時限スイッチが入った日となった。
トホホ